東京造形大学が展覧会「ヤマザキマリの世界」を開催 ヤマザキマリさんによるギャラリートークも
東京造形大学(東京都八王子市)は2022年10月25日(火)より、展覧会「ヤマザキマリの世界」を東京造形大学附属美術館およびZOKEIギャラリーにて開催します。
展覧会「ヤマザキマリの世界」が東京造形大学附属美術館およびZOKEIギャラリーで10月25日(火)から開催
漫画家、画家、そして世界各地での生活を通じた自由で独特の視点で綴られる多数のエッセイ執筆の随筆家としても活躍するヤマザキマリさん(1967~)。14歳で初めて1人でヨーロッパを旅して以来、国境にとらわれない生き方を続けています。
イタリアで絵画と美術史を学び、その後さまざまな文明圏で暮らしながら培ってきたその知識と経験は、古代ローマと現代日本の入浴文化をクロスオーバーさせた代表作『テルマエ・ロマエ』などの漫画や、多くのエッセイのなかにさまざまな形であらわれており、 幅広い好奇心と旺盛な創作エネルギーによって日々生み出される作品群は、常に多くの人々を魅了し続けています。
そして同時に、確かな技術に支えられたその創作活動は、現役のアーティストや芸術の道を志す多くの人々にとっても刺激に満ちているといえます。
未来のアーティストを育てる場である東京造形大学は、同大学の客員教授でもあるヤマザキマリさんというこの興味深い対象を前に、そのインスピレーションの源泉がどこにあるのかを探るために、本展を企画しました。大きく3つのジャンルからその広大な世界を俯瞰します。
本展の企画・制作・運営は、教員陣の指導のもと、東京造形大学の在学生と卒業生有志によるものとなります。
「ヤマザキマリの世界」開催概要
■会場・会期
◎東京造形大学附属美術館:2022年10月25日(火)~11月26日(土)
◎ZOKEIギャラリー(12号館1階):2022年10月25日(火)~11月18日(金)
〔所在地〕所在地 東京都八王子市宇津貫町1556(https://www.zokei.ac.jp/museum/)
■開館時間:10:00~16:30(入館は16:00まで)
※11月7日(月)、11月25日(金)は19:00まで開館
※入館は閉館の30分前まで
※休館日:日曜日、祝日
■入館料:無料
■主催:東京造形大学附属美術館
■学術協力:東京造形大学
■協力:株式会社スマイルカンパニー、株式会社広済堂ネクスト
★公式サイト:https://yamazakimari.world/
【イベント情報】
◆11月7日(月)17:30~18:30
ヤマザキマリさんによるギャラリートーク
※事前申込制
◆11月25日(金)17:00~18:00
特別展示≪リアーチェの戦士≫復元摸刻の制作者・松本隆さんによる解説
※いずれも無料
※両日とも、展覧会は19:00まで開館(入場は18:30まで)
※イベントの詳細はHPをご確認ください
「ヤマザキマリの世界」の見どころ
◆漫画家として
ファン垂涎! 『テルマエ・ロマエ』の手描き原稿を多数展示
ルネサンス愛あふれる漫画作品最新刊『リ・アルティジャーニ ルネサンス画家職人伝』も詳しく紹介!
『テルマエ・ロマエ』や『プリニウス』、『オリンピア・キュクロス』などの代表作をはじめ、『ルミとマヤとその周辺』や『PIL』、『ジャコモ・フォスカリ』のような個性的な作品まで、ヤマザキマリさんの漫画世界をあますところなく紹介。
◆著述家として
単著本はもちろん、共著本から雑誌記事までその著作活動を網羅!
ヤマザキマリさんの活動のふたつめの柱が、エッセイストとしてのそれである――。
世界数カ国での暮らしや旅で得た思索を記した『国境のない生き方』、 家族について綴ったエッセイ『ヴィオラ母さん』、『ムスコ物語』など、 言葉の海の数々を紹介します。
◆画家として
初公開!山下達郎さんの新譜「Softly」のジャケットに用いられた油彩による肖像画をはじめ、最新作の油彩画も展示予定
本邦初公開!4歳からの幼少期に描いた貴重な資料、作家の片鱗を感じさせる10代後半の作品など、創作の足跡を辿る
本展の目玉といえるのが、ヤマザキマリさんの画家としての作品の展示。話題沸騰中の山下達郎さんの肖像画はもちろん、そこにいたるまでの創作活動の原点に迫ります。
◆特別展示≪リアーチェの戦士≫復元摸刻
1972年に南イタリアの海中から発見された、二体の古代ギリシャのブロンズ像を、彫刻家で古典技法研究家の松本隆さん(沖縄県立芸術大学教授)が完全な形に復元。イタリアの学会でも高い評価を受けたそれら摸像を、古代ギリシャ・ローマを多くの作品で扱っている「ヤマザキマリの世界」展にあわせて特別参考展示します。
◆学生による“二次創作”も多数展示
本展では、ヤマザキマリさんの世界をさまざまな視点から味わうために、作品に関連する学生制作品も展示。最大の古代ローマで建設された浴場遺跡である「カラカラ帝の浴場」を、当時の姿で復元する縮小模型など、漫画作品の世界に浸れる二次創作にも注目ください。
ヤマザキマリさん プロフィール
1967年生まれ、東京都出身。漫画家・文筆家・画家。東京造形大学客員教授。
1984年にイタリアに渡り、フィレンツェの国立アカデミア美術学院で美術史・油絵を専攻。 2010年『テルマエ・ロマエ』(KADOKAWA)でマンガ大賞2010、第14回手塚治虫文化賞短編賞を受賞。2015年度芸術選奨文部科学大臣新人賞を受賞。2017年イタリア共和国星勲章コメンダトーレ章を受章。
著書に『プリニウス』(新潮社、とり・みきさんと共著)、『国境のない生き方』(小学館新書)、『オリンピア・キュクロス』(集英社)、『ヴィオラ母さん』(文藝春秋)など多数。近著に『リ・アルティジャーニ ルネサンス画家職人伝』(新潮社)、『地球、この複雑なる惑星に暮らすこと』(文藝春秋、養老孟司さんと共著)、最新刊『歩きながら考える』(中央公論新社)など。
東京造形大学について
1966年に設立。服飾や室内建築のデザイナー/ジャーナリストであった桑澤洋子さんにより設立されました。デザインや美術の創作活動を、時代の精神や社会の創造に深く結びついたものと捉え、造形活動を広く社会的な観点から探求し実践する美術大学として開学。
デザインと美術を「造形」という広い観点から総合的に捉え、固定概念にとらわれない柔軟な発想力で、学生の独自性を育む教育を実践しています。
【関連】
▼展覧会「ヤマザキマリの世界」| 東京造形大学附属美術館
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