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【第17回中央公論文芸賞】青山文平さん『底惚れ』が受賞

第17回中央公論文芸賞が決定!

第17回中央公論文芸賞が決定!

中央公論新社は8月19日、令和4年(第17回)中央公論文芸賞の受賞作を発表しました。

 

第17回中央公論文芸賞が決定!

第17回中央公論文芸賞の選考会が8月19日に開催され、浅田次郎さん、鹿島茂さん、林真理子さん、村山由佳さんの選考委員4名による審査の結果、次の通り受賞作が決定しました。

 
<第17回中央公論文芸賞 受賞作品>

青山文平(あおやま・ぶんぺい)さん
『底惚れ』(徳間書店)

 
受賞者の青山文平さんは、1948年生まれ、神奈川県出身。早稲田大学政治経済学部卒業。経済関係の出版社に18年勤務したのち、フリーライターに。1992年「影山雄作」名義の『俺たちの水晶宮』で第18回中央公論新人賞を受賞。2011年『白樫の樹の下で』で第18回松本清張賞、2015年『鬼はもとより』で第17回大藪春彦賞、2016年『つまをめとらば』で第154回直木賞を受賞。

 
受賞作の選評は、10月15日発売の『婦人公論』11月号に掲載される予定です。贈賞式は10月20日、都内で関係者のみにて開催。

 

中央公論文芸賞について

中央公論文芸賞は、中央公論新社が創業120周年を記念して、2006年に創設した文学賞です。「第一線で活躍する作家のさらなる飛躍、新たな代表作となる優れたエンターテインメント作品」を顕彰します。

前年7月から当年6月までを対象期間とし、受賞者には正賞として記念品、副賞として賞金100万円が授与されます。

 

底惚れ
青山文平 (著)

斬新な江戸ハードボイルド時代長編!
一作ごとに進化し続ける青山文平の語り口に酔いしれる!

女への思いにかられながら、はぐれ者だった男が、一途に自分を刺した女の行方を求める。女を捜す方便として、四六見世という最底辺の女郎屋を営みながら、女が現れるのを待つという仕儀を薦めてくれたのは、路地番の頭・銀次だった。ビジネス成功譚の側面と、女への思いを貫く純愛を縦線として、物語はうねり、意外な展開をみせる魅力的な時代長篇。

主人公は、村の生活に染まれず、欠け落ちた江戸で、すでに四十を過ぎた。一季奉公のまま、江戸にも染まぬ男たちは当時、大勢居た。根岸にある小藩の屋敷で奉公中、ご老公のお手つき女中・芳の故郷への道連れを命ぜられる。…旅の途中、訳あって芳に刺されるが、一命を取りとりとめる。自分を殺したと思い込んで、行方の知れない芳を探すために、彼女が来る可能性のある江戸の場末・入江町で最低の女郎屋を営む。はぐれ者として生きてきた切見世暮らしの男が7軒の楼主となる。商売は繁盛し、厚綿の布団を貸す損料屋にも手を出し、成功を治めるがーー。
2020年に刊行された短編集『江戸染まぬ』所収の「江戸染まぬ」を長編化。

 
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第17回「中央公論文芸賞」は、青山文平さんの『底惚れ』|中央公論新社

 


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