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ミリオンセラー『病院で死ぬということ』から32年、大腸がんになった山崎章郎さんが『ステージ4の緩和ケア医が実践する がんを悪化させない試み』を刊行

山崎章郎さん著『ステージ4の緩和ケア医が実践する がんを悪化させない試み』

山崎章郎さん著『ステージ4の緩和ケア医が実践する がんを悪化させない試み』

ミリオンセラー『病院で死ぬということ』で知られる山崎章郎さんの著書『ステージ4の緩和ケア医が実践する がんを悪化させない試み』が新潮社より刊行されました。

 

緩和ケアの第一人者が、自らを実験台にして考えた「普段どおりに生き、穏やかな死を迎える」ための新提案

日本のホスピス・緩和ケアの草分けとして活躍し、多くの著作でも注目を集めてきた緩和ケア医の山崎章郎さん(74歳)が、4年ほど前に大腸がんを宣告されました。

 
抗がん剤治療を受けるものの、強い副作用が出たため治療を中断。自身ががんになったことによりいくつかの問題に気づきました。抗がん剤治療を選択しない患者さんに十分なサポートがないことの不条理。また、「がん治療の終了」と「緩和ケア」の間に空白の時間があり、多くの「がん難民」が不安な日々を送っている事実など。

 
本書では、いくつかの提案とともに、新たな治療法も提示しています。

「がんを消すのではなく、これ以上大きくしないようにすれば、すぐに命に関わることはない」という考えのもと、普段どおりに生活しながらできる治療、しかも高額な費用がかからず誰もが受けられる「がん共存療法」を目指して、自らの身体を実験台に試行錯誤を続けてきました。その経緯を纏めたのが本書です。

 
【本書のポイント】

著者がこの2年間、自分の身体で試している2つのこと(※)。

(1) MDE糖質制限ケトン食
血糖値の上昇を抑え、インスリンの分泌を抑制する糖質制限食、および、抗がん効果のあるケトン体を多く産生するケトン食の併用は、がん細胞の増殖を抑制する。

(2) クエン酸療法
クエン酸は、がんが分裂・増殖していくための栄養素であるブドウ糖の、細胞内への取り込みを抑制し、がん細胞を弱らせる。

(3) 少量の抗がん剤
がんを「縮小」させるためではなく「増殖抑制」を長く継続させる。

 
(※)本書でも繰り返し書かれているように、「がん共存療法」は、現在、著者自身が試行錯誤しながら進めているもので、まだその効果が科学的に証明された治療法ではありません。この秋から、準備室を開設し被験者(患者さん)を募り臨床試験を行い、エビデンスを集める予定ですので、ご理解とご注意をお願いいたします。

 

著者コメント

本書は、がんになった緩和ケア医である私自身の体験記です。ステージ4の固形がんに対して、ほとんどの治療医は、エビデンスに基づいた抗がん剤治療こそが、最善の医療だと考えています。しかし、それはあくまで医師から見た最善であって、必ずしも患者のそれではありません。がんは増殖しなければすぐに命にかかわることはなく、増殖を抑制できればがんとの共生は可能だという考えのもと、この数年、試行錯誤を繰り返してきました。近い将来、がんの治療医が、「抗がん剤治療」と「がん共存療法」という2つの選択肢をもって、患者さんと接することができれば、患者さんたちはより満足した人生の晩期を迎えることができると信じています。

 

著者プロフィール

著者の山崎章郎(やまざき・ふみお)さんは、1947年生まれ。福島県出身。緩和ケア医。

1975年千葉大学医学部卒業、同大学病院第一外科、国保八日市場(現・匝瑳)市民病院消化器科医長を経て、1991年聖ヨハネ会桜町病院ホスピス科部長。1997年~2022年3月まで聖ヨハネホスピスケア研究所所長を兼任。2005年在宅診療専門診療所(現・在宅療養支援診療所)ケアタウン小平クリニックを開設し、訪問診療に従事している。現在は医療法人社団悠翔会ケアタウン小平クリニック名誉院長。日本ホスピス緩和ケア協会監事。日本死の臨床研究会顧問、認定NPO法人コミュニティケアリンク東京・理事長。

著書に『病院で死ぬということ』(主婦の友社、文春文庫)、『続・病院で死ぬということ』(同)、『家で死ぬということ』(海竜社)、『「在宅ホスピス」という仕組み』(新潮社)など。

 

ステージ4の緩和ケア医が実践する がんを悪化させない試み (新潮選書)
山崎 章郎 (著)

がんになった医師が、自ら実験台となり標準治療以外の方法を探した。抗がん剤の辛い副作用を避けて、穏やかに生きたい人への新提案。

ベストセラー『病院で死ぬということ』の刊行から30年、緩和ケア医として活躍してきた山崎章郎さんが4年前に大腸がんを宣告されました。
抗がん剤治療を受けるものの、強い副作用が出たため治療を中断。自身ががんになったことによりいくつかの問題に気づきます。抗がん剤治療を選択しない患者さんに十分な医療保険のサポートがないことの不条理。「がん治療の終了」と「緩和ケア」の間に空白の時間があり、多くの「がん難民」が不安な日々を送っている事実等々。
山崎さんは「がんを消すのではなく、これ以上大きくしないようにすれば、すぐに命に関わることはない」という考えのもと、普段どおりに生活しながらできる治療、しかも高額な費用がかからず誰もが受けられる「がん共存療法」を目指して、自らの身体を実験台に試行錯誤を続けてきました。その経緯をまとめたのが本書です。

 


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