本のページ

SINCE 1991

【第39回渋沢・クローデル賞】船岡美穂子さん『ジャン=シメオン・シャルダンの芸術』が受賞 奨励賞に金山準さん『プルードン 反「絶対」の探求』

第39回(2022年度)渋沢・クローデル賞(日本側)が決定!

第39回(2022年度)渋沢・クローデル賞(日本側)が決定!

公益財団法人「日仏会館」は、日仏両国において、それぞれ相手国の文化に関してなされた若手のすぐれた研究成果に対して贈る学術賞「第39回(2022年度)渋沢・クローデル賞(日本側)」の受賞者を発表しました。

 

第39回(2022年度)渋沢・クローデル賞(日本側)が決定!

第39回渋沢・クローデル賞の受賞者は、次の通り決定しました。

 
<第39回渋沢・クローデル賞 受賞作品>

 
■本賞
船岡美穂子(ふなおか・みほこ)さん〔東京芸術大学非常勤講師〕
『ジャン=シメオン・シャルダンの芸術 ―啓蒙の時代における「自然」と「真実」―』(中央公論美術出版)

 
■奨励賞
金山準(かねやま・じゅん)さん〔北海道大学大学院メディア・コミュニケーション研究院准教授〕
『プルードン 反「絶対」の探求』(岩波書店)

 
本賞を受賞した船岡美穂子さんは、2010年に東京藝術大学大学院美術研究科博士後期課程修了。東京藝術大学美術学部教育研究助手、日本学術振興会特別研究員(RPD)を経て、現在は東京藝術大学、慶應義塾大学、上智大学、京都芸術大学にて非常勤講師。専門はフランス近世・近代美術史。

奨励賞を受賞した金山準さんは、1977年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科国際社会科学専攻博士課程修了。北海道教育大学非常勤講師、パリ第8大学哲学科客員研究員などを経て、現在は北海道大学大学院メディア・コミュニケーション研究院准教授。専門は社会思想史。

 
審査委員は、伊達聖伸さん、石川美子さん、川出良枝さん、三浦篤さん、中地義和さん(委員長)、重田園江さん、澤田直さん、篠田勝英さん、矢後和彦さん、山元一さん。

 
なお、表彰式および受賞記念講演会は7月1日(金)16時より日仏会館ホールにて開催。

 

渋沢・クローデル賞とは

公益財団法人日仏会館が1984年に創立60周年を迎えたのを機に、創立者である渋沢栄一とポール・クローデルの二人を記念して、同会館と毎日新聞社との共催で、渋沢・クローデル賞が創設されました。これは日仏両国において、それぞれ相手国の文化に関してなされたすぐれた研究成果に対して贈られます。なお、2008年度より、読売新聞社が毎日新聞社に代わり共催に加わっています。在日フランス大使館が後援、渋沢栄一記念財団、帝京大学が協賛。

両国でそれぞれ1名が受賞し、受賞者には日本・フランス間往復航空券と、相手国での一ヶ月間の滞在費が贈呈されます。

 

ジャン=シメオン・シャルダンの芸術
船岡 美穂子 (著)

本書はたくみな写実と魔術にも比される絵画技法が特徴とし、やがて19世紀以降の近代絵画の展開にも影響を与えていった、18世紀フランスを代表する画家ジャン=シメオン・シャルダンの全画業を対象とした国内初にして最新の学術研究書である。当時の啓蒙思想家や美術愛好家たちに高く評価され、美術史のみならず、文学・哲学・社会史といった隣接分野から高い注目を集めるこの画家についての初のモノグラフィーである。

プルードン: 反「絶対」の探求
金山 準 (著)

「アナーキズムの父」と言われた思想家が、真に探求したものは何だったのか。近代のデモクラシーや私的所有が内包する「絶対」性への批判から、均衡・連合・集合理性といった概念による社会秩序構想に至る、その独創的かつ豊穣な思想の全容を、気鋭の研究者が精緻な読みで浮かび上がらせる。

 
【関連】
第39回渋沢・クローデル賞日本側発表 – 日仏会館

 


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です