【第21回R-18文学賞】上村裕香さん「救われてんじゃねえよ」が受賞 友近賞に古池ねじさん

女による女のためのR-18文学賞
新潮社は、応募を女性に限定した「女による女のための」公募の文学賞「第21回女による女のためのR-18文学賞」の受賞作を発表しました。
第21回「女による女のためのR-18文学賞」が決定!
第21回「女による女のためのR-18文学賞」の応募総数は史上最多となる980作品でした。今回から新たに窪美澄さん、東村アキコさん、柚木麻子さんを選考委員として迎え、リベラグループの協賛を得て実施された同賞は、募集原稿を「女性ならではの感性を生かした小説」と定め、応募は女性に限定しています。
新潮社社内の女性編集者らによる一次~三次選考を通過後、最終候補作品の中から大賞を選出。また、タレントの友近さんにより、友近賞が選出されました。
<第21回「女による女のためのR-18文学賞」 受賞作品>
■大賞
上村裕香(かみむら・ゆたか)さん
「救われてんじゃねえよ」
■友近賞
古池ねじ(こいけ・ねじ)さん
「いい人じゃない」
三名の選考委員が口をそろえて「総じてレベルが高い」と評した最終候補五作品から、熱い議論の末、上村裕香さんの「救われてんじゃねえよ」が大賞に選ばれました。
また友近さんがお一人で選考される友近賞には、古池(こいけ)ねじさんの「いい人じゃない」が選ばれました。
なお、受賞作、受賞のことば、ならびに選考委員による選評は、4月22日発売の『小説新潮』5月号に掲載されます。
また、受賞作決定発表を記念し、4月22日(金)から5月5日(木)まで、電子書店で「女による女のためのR-18文学賞フェア」が開催される予定。関連作家の対象作品が30%OFFになります。
【フェア実施電子書店】(全12書店)
Apple Books/コミックシーモア/紀伊國屋書店kinoppy/BOOK☆WALKER/ブックライブ/DMMブックス/honto/dブック/auブックパス/Reader Store/ebookjapan/楽天kobo
※実施期間・内容は書店により異なる場合があります。
「R-18文学賞」受賞作あらすじ&受賞者プロフィール
【大賞「救われてんじゃねえよ」】
<あらすじ>
築五〇年、八畳一間のアパートで、「わたし」は難病の母を一人で介護しながら高校に通う。散財癖のある父、真っ当だが頼りにならない担任、恵まれた生活を送るクラスメイト……。東村アキコさんが「本当に打ちのめされてしまうものの、だからこそ読み返してしまう」と語る、想像の先にある現実を描いた衝撃作。
〔受賞者・上村裕香さん プロフィール〕
2000年生まれ。佐賀県佐賀市出身。京都芸術大学芸術学部に在学中。趣味は道徳の教科書を読むこと、将棋観戦。
【友近賞「いい人じゃない」】
<あらすじ>
数年ぶりに連絡をしてきた大学時代の同級生、遠山かほり。社交辞令ではなく、近いうちに会おうと言う。友人の美沙は「気を付けたほうがいい」と心配してくれるが――。友近さんが「主人公の女性の”正義感”が、どこか自分と似ている」と語る、キャラクター造形の妙が光る注目作。
〔受賞者・古池ねじさん プロフィール〕
愛知県出身、東京都在住。文筆業。既刊二冊。推理小説が好きです。
R-18文学賞について
R-18文学賞は、新潮社が主催。応募を女性に限定した「女による女のための」公募の文学賞です。
「書き手の感性を生かした小説」を募集し、三人の選考委員によって選ばれる「大賞」と、特別選考委員の友近さんによって選ばれる「友近賞」の二つの賞で構成します。
なお、過去には、窪美澄さん、彩瀬まるさん、一木けいさん、町田そのこさんらが受賞しています。
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