【第3回大岡信賞】歌人・小島ゆかりさんが受賞
朝日新聞社は、時代や社会を貫く力をもった「うた」を生み出し、新たな芸術表現を開拓した作り手を顕彰する「第3回大岡信賞」の受賞者を発表しました。
第3回大岡信賞が決定!
第3回大岡信賞の受賞者は次の通りです。
<第3回大岡信賞 の受賞者>
歌人・小島ゆかり(こじま・ゆかり)さん
〔受賞理由〕
歌集『雪麻呂』における、親とともに自らも老いていく日常を純度の高い言葉によって描いた、優れた歌作の成果。および歌人としての長年の創作活動を通じてなし得た、「うた」の領域を深化させる歩みに対して。
受賞者の小島ゆかりさんは、1956年生まれ。名古屋市出身。早稲田大学在学中にコスモス短歌会に入会し、宮柊二さんに師事。2000年『希望』で若山牧水賞、2006年『憂春』で迢空賞、2014年『純白光 短歌日記2012』で小野市詩歌文学賞、2015年『泥と青葉』で斎藤茂吉短歌文学賞、2017年『馬上』で芸術選奨文部科学大臣賞を受賞。同年、紫綬褒章を受章。2019年『六六魚』で詩歌文学館賞と前川佐美雄賞を受賞。
大岡信賞について
大岡信賞は、戦後日本を代表する詩人の大岡信さん(1931-2017)をたたえ、時代や社会を貫く力をもった広い意味の「うた」を生み出すことで、新たな芸術表現を開拓した個人または団体に贈られます。
大岡さんがコラム「折々のうた」を1979年から2007年まで連載していた朝日新聞と、1965年から1987年まで法学部助教授・教授として教壇に立っていた明治大学が共催。
雪麻呂 (コスモス叢書) 小島ゆかり (著) 《冷えわたる夜の澄みわたるかなたよりもうすぐ天の雪麻呂が来る》 それは、ふとやってきた、不思議でどこかなつかしい気配──。 【歌集より】 菜の花の丘わたる風の源流に紀元前といふ時間はありき さざんくわにかこまれながら孫わらひ天の太鼓は鳴りやまなくに 見し者のまなぶたならんやはらかくちりかさなれるさくらはなびら ふるさとの楽園町の丘に似る猫のあたまに陽が当たりをり 母がもう忘れたるわが誕生日 未生以前の秋のかぜふく |
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▼大岡信賞に歌人の小島ゆかりさん | 朝日新聞社
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