降田天さん「日本推理作家協会賞」受賞シリーズ初の長編『朝と夕の犯罪』が刊行
降田天さんの最新小説『朝と夕の犯罪』が、KADOKAWAより刊行されました。
狂言誘拐に手を染めた兄弟が、人生をかけて守ろうとしたものとは? ――倒叙ミステリに新たな傑作誕生!
2018年に「偽りの春」で第71回日本推理作家協会賞(短編部門)を受賞した降田天さん。受賞シリーズ初の長編となる本作は、真実を見抜く交番巡査・狩野雷太が、狂言誘拐に手を染めた信頼しあう兄弟に迫っていく倒叙ミステリです。犯人および犯行の一部があらかじめ読者に明かされているにもかかわらず、二転三転する結末には驚かされること必至です。
また、罪を犯す兄弟や事件の犠牲となる子どもたちが直面しているのは、児童虐待やネグレクトといった社会問題です。ミステリの形式を取りながら現代に横たわるテーマを盛り込み重厚な物語が展開される、2021年ミステリのダークホースとなりうる一冊です。
なお、文芸WEBマガジン「カドブン」(https://kadobun.jp/)とWeb小説サイト「カクヨム」(https://kakuyomu.jp/)では、本書の試し読みを公開中です。ぜひこの機会にご覧ください!
★カドブン:https://kadobun.jp/trial/asatoyuunohanzai/
★カクヨム公式:https://kakuyomu.jp/works/16816700427659114705
<あらすじ>
隠し通す。この秘密だけは。
別々の人生を歩み、10年ぶりに再会したアサヒとユウヒの兄弟。ふたりはある目的のため、狂言誘拐を実行に移す。その犯罪は成功したかに見えたが、思いもよらない結末を迎えることになった。
それから8年後、神倉駅前交番の警察官・狩野雷太は、マンションの一室で衰弱した男児を保護する。男児の傍らには、餓死した妹の亡骸があった。神奈川県警捜査一課の烏丸靖子は兄妹の母親を取り調べるが、彼女がかつて誘拐事件に巻き込まれていたことがわかり、状況は一変する。悲劇的な事件の裏に横たわる、さらなる衝撃とは――。
著者プロフィール
著者の降田天(ふるた・てん)さんは、執筆担当の鮎川颯(あゆかわ・そう)さんとプロット担当の萩野瑛(はぎの・えい)さんによる作家ユニット。
少女小説作家として活躍後、「女王はかえらない」で第13回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞し、降田天名義でのデビューを果たす。2018年「偽りの春」で第71回日本推理作家協会賞(短編部門)を受賞。「偽りの春」は、本書のシリーズ前作にあたる『偽りの春 神倉駅前交番 狩野雷太の推理』に収録されている。
他の著作に『彼女はもどらない』『すみれ屋敷の罪人』『ネメシス4』がある。
朝と夕の犯罪 降田 天 (著) 日本推理作家協会賞受賞シリーズ。慟哭必至のミステリ。 |
<既刊>
偽りの春 神倉駅前交番 狩野雷太の推理 (角川文庫) 降田 天 (著) この”おまわりさん”からは逃げられない。日本推理作家協会賞受賞作! 高齢者詐欺グループのリーダー・光代は、手足として使っていたはずの仲間に金を持ち逃げされてしまう。さらに、彼女の過去の犯罪をネタに、一千万円を要求する脅迫状が届く。追い詰められた彼女は、普段は考えない強引な方法で事態の打開を図るが、成功したと思われたそのとき、1人の警察官が彼女に声を掛けてくる――。「落としの狩野」と言われた刑事を主人公に、人々の一筋縄ではいかない情念を描く、日本推理作家協会賞受賞作「偽りの春」収録、心を震わすミステリ短編集。 |
【関連】
▼試し読み「朝と夕の犯罪」一覧|カドブン
▼朝と夕の犯罪/降田天(小説 野性時代) – カクヨム
◆降田天さん第71回日本推理作家協会賞受賞作『偽りの春』刊行 あなたは5回、必ずだまされる! | 本のページ