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【第25回萩原朔太郎賞】岡本啓さん『絶景ノート』に決定

第25回萩原朔太郎賞の選考会が9月4日に開催され、岡本啓さんの『絶景ノート』(思潮社)が受賞作に決定しました。

 

萩原朔太郎賞について

萩原朔太郎は明治19年(1886年)に前橋市に生まれ、口語自由詩を確立し日本近代詩に大きな足跡を残した詩人です。

萩原朔太郎賞は、前橋市が市制施行100周年を記念して、平成4年(1992)に制定されました。前橋市と萩原朔太郎賞の会が主催。

前橋出身で、口語自由詩を確立し日本近代詩に大きな足跡を残した詩人・萩原朔太郎の業績を永く顕彰し、日本文化の発展に寄与するとともに、市民文化の向上に資することを目的とした賞で、現代詩における最も優れた作品に贈られます。毎年8月1日から翌年7月31日までに発表された作品を対象とします。

 

第25回萩原朔太郎賞について

今回の受賞者の岡本啓(おかもと・けい)さんは、1983年、宮城県生まれ。東京大学卒。2014年に現代詩手帖賞、2015年に『グラフィティ』で中原中也賞とH氏賞を受賞しています。

選考委員は、佐々木幹郎さん(詩人)、建畠晢さん(詩人・美術評論家)、松浦寿輝さん(詩人・小説家・東京大学名誉教授)、三浦雅士さん(文芸評論家)、吉増剛造さん(詩人)。
選評は、文芸誌『新潮』11月号に掲載されます。

岡本啓さんには、正賞として萩原朔太郎像(ブロンズ像)が、副賞として100万円が贈られます。贈呈式は11月25日、前橋文学館で開催。

 
なお、今回の候補作は以下の6作品でした。

【候補作】
岩阪恵子さん『その路地をぬけて』
河津聖恵さん『夏の花』
高柳誠さん『放浪彗星通信』
貞久秀紀さん『具現』
岡本啓さん『絶景ノート』
藤井貞和さん『美しい小弓を持って』

 

絶景ノート
一つの模様の一つのホツレさえ 気が遠くなるほどの手仕事が重なり合っている ふとはるかな巡礼の予感がある/ながい荒れ狂う季節の刺繍(「巡礼季節」) 「絶景ノ音、離陸間際のふいの静けさ―。(・・・)この一冊が、だれかの忘れ物のノートのように、ふとそこに轟音と静けさをもたらしてくれたら」(あとがき)。

中原中也賞、H氏賞を史上初めてダブル受賞した『グラフィティ』以降、若き詩人が2015年から17年までに書きとめた詩片。 著者自装。

 
【関連】
萩原朔太郎賞|前橋文学館
前橋文学館

 


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