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【第1回更級日記千年紀文学賞】「一般の部」は長野和夫さん「月下の運動会」が大賞を受賞

千年紀 ロゴ

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2020年は「更級日記」の作者・菅原孝標女が帰京のため、上総国府(現在の市原市)を出発した1020年から数えて、ちょうど千年の節目の年に当たることから、千葉県市原市では「上総国府のまち いちはら 更級日記千年紀」と題して、「更級日記千年紀」や上総国府の存在を周知する事業を展開してきました。

そして、この度、この事業の中心的な企画である「第1回更級日記千年紀文学賞」の受賞作が決定しました。

 

「第1回更級日記千年紀文学賞」受賞作品・受賞者

 
【応募総数】
(1)一般の部  :210点(小説117点、紀行文10点、随筆69点、その他14点)
(2)小中学生の部:1,735首(短歌)

 
(1) 一般の部(敬称略)>
※ジャンル、題名、作家名、住所(市町村)の順で記載

■大賞
小説「月下の運動会」 長野 和夫 千葉県白井市

 
■優秀賞
◎随筆「にしはどこから?」 角 文雄 千葉県千葉市
◎小説「ここにいること」 田中 三希 千葉県千葉市

 
■選考委員特別賞
◎小説「いまたち」 森 周章 千葉県東金市
◎小説「遠くの故郷」 粉川 八重 千葉県四街道市
◎随筆「なの花びより」 丸 房代 千葉県市原市

 
※受賞作品は更級日記千年紀特設ウェブサイト(https://sarashina-sennenki.com/news/第1回更級日記千年紀文学賞の受賞作について/)でご覧になれます。

 
(2) 小中学生の部 テーマ「家族」(敬称略)
※短歌作品、氏名、学校所在地、学校名・学年(応募当時)の順で記載

■大賞
「あと何度つないでくれるの弟よいつも待ってる私の右手」
又吉 翔子 君津市 私立翔凜中学校3年

 
■優秀賞
◎「看護師の母の言葉はふんわりとガーゼみたいに心をいやす」
 平野 遥叶 木更津市 私立志学館中等部2年

◎「おにぎりをみんなで食べる空の下畑の手伝い いい汗かいた」
 半田 幸之助 市原市 市立東海小学校3年

◎「クラス写真姉に見せたら見抜かれた。僕の初恋家族に広まる」
 肥田 春渡 岐阜県加茂郡川辺町 町立川辺中学校3年

 
■佳作
◎「スマホデビュー祖母が作った夜御飯アプリを駆使してグレードアップ」
 大木 文乃 君津市 私立翔凜中学校3年

◎「日がくれてトンボが飛ぶと思い出す母と歩いた落ち葉のジュータン」
 南波 陽菜 茨城県取手市 私立江戸川学園取手中学校1年

◎「お父さん一度でいいから会いたいなもしも会えたらたくさん話そ」
 関根 美幸 市原市 市立菊間中学校1年

◎「将来がくもったままで八つ当たり静かな家で響く雨音」
 岡田 早彩 広島県広島市 私立AICJ中学校1年

◎「ただいまと扉をあけてつぶやくとおかえりなさいの置手紙が」
 小栗 知夏 岐阜県加茂郡川辺町 町立川辺中学校2年

 

審査講評

 
(1) 一般の部 椎名誠 選考委員長

◆全体講評 ~第一回更級日記千年紀文学賞の選考を終えて~

はじめて実施の賞なので、とても興味深く作品を読ませてもらいました。全体にそれぞれ興味深いテーマを追求し、個性豊かにまとめてあり、楽しく拝読できました。

テーマの背景に郷土の息吹を的確につかんでいる作品があり、そのバランスの良さに感服もしました。

 
◆一般の部大賞作品についての講評

最終選考候補作品の中で、群を抜いて小説作りが上手いと感じた。含蓄のある奥の深いものであった。タイトルもうまく、読む人を引き付けています。この作品が応募作の中にあるかないかで、賞そのものの捉え方がずいぶん変わってくると思わせることに感服しました。

 
(2) 小中学生の部 市原歌人会 逸見悦子会長

◆全体講評 ~更級日記千年紀文学賞の審査を終えて~

市原市の更級日記にちなんだ文学賞設立は私ども市原歌人会にとりましてはなにものにも代えがたい慶びです。また、国内外からこれほどまでの作品が集まったことに、驚きと短歌に対する関心の深さを感じ、大変うれしく思います。作品の中には、現代を象徴するスマホやゲーム、コロナなど子供たちならではの視点から詠まれた歌もあり、より一層身近に子供達を感じることができました。これからも市と力を合わせて継続し発展させてゆくことを切に願っております。

 
◆小中学生の部大賞作品についての講評

歳の差のある姉かもしれない。弟の成長を喜びながらも、自我に目覚め手をつないで歩くのも恥ずかしがる日がやがて来るだろうという一抹の寂しさを、「いつも待ってる私の右手」と表現。この言葉が切なく心を打ちました。

 

大賞受賞者 喜びのコメント

 
◆一般の部 大賞 「月下の運動会」

受賞者:長野和夫さん 現在78歳 千葉県白井市

「今日も初体験の時が始まる。楽しきことのあるやもしれず。と、新鮮な気持ちで一日を迎えることにしています。

楽しい花を咲かせるために種を蒔く。種の一つがエッセイ、童話、小説などを書いて応募すること。いくつかの賞を戴きましたが、今回の更級日記千年紀文学賞大賞受賞の報せには、一瞬息がとまるほど驚きました。わが生涯の金メダルです。受賞を活力に、新たな挑戦に向けて創作意欲を奮い立たせています。」

 
◆小中学生の部 大賞 「あと何度つないでくれるの弟よいつも待ってる私の右手」

受賞者:又吉翔子さん 現在15歳 2020年度 私立翔凜中学校3年(君津市)

「この度はこのような素晴らしい賞をいただけてとても嬉しいです。

私には小学5年生の弟がいます。小さい頃はよく一緒に遊んでいたのですが、大きくなるにつれ遊ぶ機会が少なくなっていき少し寂しさを感じていました。

授業の取り組みのひとつとしてこの作品を書いたのですが、弟が成長していく嬉しさと寂しさをこの短歌に込めました。」

 

表彰式について

■日時:令和3年11月14日(日)午後1時30分から

■場所:市原市市民会館小ホール

■出席者:市原市長、教育長、椎名誠選考委員長、加賀美幸子選考委員、岸本(下尾)静江選考委員

 
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第1回更級日記千年紀文学賞の受賞作について|更級日記千年紀2020|上総国府のまちいちはら

 


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