遠宮にけさん「第8回ネット小説大賞」受賞作『あなたを愛しているつもりで、私は――。娘は発達障害でした』刊行 監修は信州大学医学部子どものこころの発達医学教室 教授の本田秀夫さん
発達障害と診断された娘を持つ母親の悩みと葛藤を描いた、遠宮にけさんの小説『あなたを愛しているつもりで、私は――。娘は発達障害でした』が、宝島社より刊行されました。
どうしたら”普通”になれますか…?
「本書は物語として読みやすく、主人公の心の変遷が生き生きと描かれている。しかしこれを単なる小説として終わらせるのではなく、このようなつらい葛藤を体験する人を少しでも減らせるような、社会としての対策のあり方を考える機会としていただければと願う次第である。」
――監修・解説:本田秀夫さん(信州大学医学部 子どものこころの発達医学教室 教授)
本書は、第8回ネット小説大賞受賞作で、著者・遠宮にけさんにとってデビュー作となります。発達障害を専門にするスペシャリストである本田秀夫さん(信州大学医学部 子どものこころの発達医学教室 教授)が監修。フィクションですが、現実の発達障害についての理解を深められる一冊です。
メインテーマである発達障害を持つ子どもとの関わりだけでなく、夫やママ友、主人公自身の姉妹や母親との関係も描かれており、人間関係に悩んだことのある親世代や、それを周囲で見守る方々にもおススメの一冊です 。
<あらすじ>
深町夕子の娘・七緒には奇妙なこだわりがあり、一方的に話し続け、人とのコミュニケーションがうまくいかない 。普通ではない娘の言動に悩んでいた夕子は、七緒に検診を受けさせる。そこで伝えられたのは「発達障害の傾向がある」ということだった。
娘との関係、夫との関係、ママ友との関係、自分の母との関係。“普通”とは違う娘を抱えながら自らの進む道を見つけていく、母親の物語。
著者コメント
「フィクションだからこそさまざまな人物に気持ちを重ね、子育て期の濃密なとき、自らの子ども時代にダイブできる物語です。ただでも不安な初めての子育て。周囲にモデルを見出すことができない困惑をひとりで抱え込み、もがいた主人公のように、いくつもの思い込みにがんじがらめになって踏ん張っている誰かの、自分を鞭打つ手を緩めるきっかけになれたらと願います 。」
著者プロフィール
著者の遠宮にけ(とおみや・にけ)さんは、東京都在住。2020年『星に願う~娘は発達障害でした~』で第8回ネット小説大賞を受賞。2021年、同作品を改稿・改題した本作でデビュー。
ペンネームは大好きな『ニルスのふしぎな旅』のNilsと、女神像「サモトラケのニケ」のNikeにちなんで、Nilceと書いて「にけ」。
あなたを愛しているつもりで、私は――。娘は発達障害でした 遠宮 にけ (著) 【第8回ネット小説大賞受賞作】深町夕子の娘、七緒は発達障害――自閉スペクトラム症(ASD)、注意欠陥・多動性障害(ADHD)と診断された。最初は、大人しくて賢い子なのだと思っていたけれど、だんだんと七緒は、奇妙なこだわりが強く、他者に興味を持たずコミュニケーションが苦手だということがわかってきた。「発達障害」だという診断を受けて、夕子は七緒を障害児も受け入れる幼稚園のプレクラスへと通わせることに。しかし七緒は周囲と馴染めず、問題が続いていき……。「七緒はどうしたら“普通”になることができますか……」娘との関係、夫との関係、ママ友との関係、自分の母との関係。“普通”とは違う娘を抱えながら悩み抜いた、母親の物語。 |
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