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創刊90年『オール讀物』が初の将棋小説特集! 佐藤康光さん、北村薫さん、黒川博行さん、柚月裕子さん、塩田武士さんらが登場

『オール讀物』2月号

『オール讀物』2月号

文藝春秋が発行する小説誌『オール讀物』では、1月22日発売の2月号で「『将棋』を読む」と題した特集を展開します。

 

創刊90年の老舗小説誌『オール讀物』が、初の将棋小説特集

直木賞の発表媒体としても知られる『オール讀物』は、「文壇将棋」を掲載するなど「将棋」との縁は深く、作家と棋士の対談をたびたび掲載し、「読む将棋」の源流ともいえる企画を生み出してきました。

 
また、『オール讀物』を創刊し、文壇きっての将棋愛好家でもあった菊池寛も、「人生は一番勝負なり、指し直すこと能わず」という名言や、将棋にまつわる数々のエッセイ、そして小説を残していますが、90年の歴史で、同誌が「将棋」を特集したのは、今回が初めてとなります。

 
本特集では、『うつ病九段』(文春文庫)が話題の先崎学九段と室谷由紀女流三段が、菊池寛の小説「石本検校」に登場する棋譜の謎に挑む様子を描いた北村薫さんのミステリー短篇「菊池寛の将棋小説」や、棋士との親交が深く腕前も有段の直木賞作家・黒川博行さんと、将棋小説ブームの嚆矢となった『盤上の向日葵』の著者・柚月裕子さんが、棋士の意外なエピソードを語り合う対談、またグラビアは、「作家と棋士」と題し、逢坂剛さんのエッセイとともに伝説の棋士たちと文豪との交流を紹介。

 
さらに『罪の声』の塩田武士さんをはじめ文壇の将棋ファンが、イチオシの棋士を紹介するエッセイ、そして、現・日本将棋連盟会長・佐藤康光九段が、藤井聡太二冠をはじめとする群雄割拠の現状を語るインタビューも掲載。

日本将棋連盟 佐藤康光九段

日本将棋連盟 佐藤康光九段

老舗小説誌ならではの切り口で、将棋の楽しみ方、そして小説と将棋の奥深い世界を伝えます。

 

『オール讀物』編集長・川田未穂さんのコメント

現実の将棋ブームと呼応するかのように、近年、将棋を題材にした名著が続々刊行されています。かつて文藝春秋の創設者・菊池寛は文壇きっての愛棋家として将棋に関する多くの随筆や小説を残し、また日本将棋連盟会長の佐藤康光九段には「オール讀物」誌上で「緻密流将棋日記」を執筆いただいているなど、諸々のご縁もあり、今回、将棋特集を組むことになりました。オリジナルの短編小説やエッセイ、対談ほか「読む将棋」を存分に楽しんでいただければ幸いです。

 

作家・逢坂剛さん(グラビア「作家と棋士」を寄稿)のコメント

将棋も小説も、ああでもないこうでもないと、考えながら先へ進むところが、よく似ている。相手(読者)に先を読まれそうだと察すれば、すかさず方針を変えて奇手を放つ。「棋士は小説を書かない小説家」「小説家は将棋を指さない棋士」なのである。

 

オール讀物2021年2月号

【特集】「将棋」を読む ~盤上の熱戦が誌上でも!
◆黒川博行×柚月裕子「勝負師たちの意外な素顔」
◆佐藤康光(日本将棋連盟会長)インタビュー「藤井聡太ら〝四強〟がリードする時代」
◆ちょっといい話「志ん正の真剣勝負」矢野誠一
◆「必読!将棋本十選」西上心太

〔書き下ろし小説〕
北村薫「菊池寛の将棋小説」
芦沢央「投了図」
平岡陽明「一歩千金」

〔競作エッセイ「わたしの偏愛棋士」〕
綾辻行人→豊島将之竜王・叡王
貴志祐介→木村一基九段
塩田武士→久保利明九段
竹本健治→真剣師・小池重明
綾崎隼→西山朋佳女流三冠

〔グラビア〕
「作家と棋士」文・逢坂剛
大山康晴から升田幸三、羽生善治らと小説家たち秘蔵写真を公開

【時代小説人気シリーズ】
山本一力「起誓文」損料屋喜八郎
坂井希久子「刈安と鬱金」江戸彩り草紙
上田早夕里「八島の亡霊」播磨国妖綺譚

【冬の特選ミステリー】
米澤穂信/坂木司/恩田陸/赤川次郎/石田衣良 「IWGP17」
巣鴨トリプルワーカー〈前編〉

【珠玉の現代短篇小説】
(対談)山田詠美×内田春菊「短編には大切なものが詰まっている」
(漫画)「モンブラン、ブルーブラック」
窪 美澄/中江有里

【人気連載&エッセイ】
「フェルメールとオランダ黄金時代」(新連載)中野京子
「スマホになじんでおりません」群ようこ
「妙齢おねいさん道」伊藤理佐
垣根涼介/真山仁/今野敏/大沢在昌
堂場瞬一「延焼」(最終回)
平岩弓枝「わが来し方の記」

【ブックトーク】
麻生幾/折原一/新川帆立/砂原浩太朗

 


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