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日野瑛太郎さん「第70回江戸川乱歩賞」受賞作『フェイク・マッスル』が書籍化

5月に発表された第70回江戸川乱歩賞を受賞した日野瑛太郎さん著『フェイク・マッスル』が書籍化され、講談社より刊行されました。

 

70年目の大収穫!江戸川乱歩賞受賞作『フェイク・マッスル』発売開始

第70回を記念し、7人の豪華選考委員によって行われた江戸川乱歩賞選考会。東野圭吾さん、綾辻行人さん、有栖川有栖さん、真保裕一さん、辻村深月さん、貫井徳郎さん、湊かなえさんという、日本小説界を代表する作家たちの圧倒的な支持を集めたのが本作『フェイク・マッスル』です。

 
<選評(抜粋)>

突然マッチョになったアイドルのドーピング疑惑を追う、という展開は面白く、スピード感もあった。独自の世界で勝負できる書き手だ。
――東野圭吾さん

頭抜けて面白かった。どうかすると「選考のために原稿を読んでいる」ことを忘れてしまいそうになりながら、ノンストップで楽しませていただいた。
――綾辻行人さん

謎も彼の潜入取材ぶりもユニークで、「何をやっているんだか」「よし、がんばれ」とにやけながら読み進めた。まんまと作者の術中にはまった。
――有栖川有栖さん

真面目で、真面目であるがゆえにちょっと抜けたところのある主人公にも好感が持て、エンタメとして山場となる試練をひとつひとつ乗り越えて読ませるテンポの良さも素晴らしい。
――辻村深月さん

主人公の潜入取材やそれに伴う成長を笑いながら応援し、ユーモアミステリとして楽しむことができました。潜入取材シリーズとなれば喜んで追っていきたいと思います。
――湊かなえさん

 
【あらすじ】

たった三ヵ月のトレーニング期間を経て、人気アイドル大峰颯太がボディビルの大会で上位入賞を果たした。SNS上では「そんな短期間であの筋肉ができるわけがない、あれは偽りの筋肉だ」と、ドーピングを指摘する声が持ち上がり、炎上状態となってしまう。当の大峰は疑惑を完全否定し、騒動を嘲笑うかのように、「会いに行けるパーソナルジム」を六本木にオープンさせるのだった。

文芸編集者を志しながら、『週刊鶏鳴』に配属された新人記者・松村健太郎は、この疑惑の潜入取材を命じられ、ジムへ入会する。世話好きなベテラン会員の助力を得て、大峰のパーソナルトレーニングを受講できるまでに成長。ついに得た大峰との一対一のトレーニングの場で、ドーピングを認める発言を引き出そうとするが、のらりくらりと躱されてしまう。

あの筋肉は本物か偽物か。松村は、ある大胆な手法てドーピング検査にかけることを考え付くのだが――? 真実を巡る潜入の日々が始まった。

 

著者プロフィール

日野瑛太郎(ひの・えいたろう)さんは、1985年生まれ、茨城県出身。東京大学大学院工学系研究科修士課程修了。第67回、第68回、第69回江戸川乱歩賞最終候補を経て「フェイク・マッスル」で第70回江戸川乱歩賞を受賞し、デビュー。なお、4作連続の最終候補は史上初。

 

フェイク・マッスル
日野 瑛太郎 (著)

装幀:ハイ制作室 ゴトウヒロシ 渡辺優史
装画:ゲレンデ

 
【関連】
『フェイク・マッスル』試し読み|講談社BOOK倶楽部

 


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