矢樹純さん日本推理作家協会賞・短編部門受賞後第1作『妻は忘れない』刊行
今年7月に「夫の骨」で第73回日本推理作家協会賞〔短編部門〕を受賞した矢樹純さんの受賞後第1作となるミステリ集『妻は忘れない』が、新潮社より刊行されました。
『妻は忘れない』について
日本推理作家協会賞・短編部門受賞後第一作となる本作も、受賞作「夫の骨」(祥伝社『夫の骨』収録)に続き、家族を題材としたミステリ集です。
◎義父の葬儀にやって来た前妻と夫の関係を疑い、「私はいずれ、夫に殺されるかもしれない」と苦悩を募らせる中、夫の通勤バッグにある物を発見してしまう表題作「妻を忘れない」。
◎ある日突然、仕事中に大学生の息子・哲生が元交際相手に対して傷害事件を起こしたという警察からの電話を受けた母の衝撃を描いた「戻り梅雨」。
…など、平凡な家庭に潜む秘密を鮮やかに浮かび上がらせる5篇の傑作を収録しています。
【収録作品】
妻は忘れない/無垢なる手/裂けた繭/百舌鳥の家/戻り梅雨/解説・千街晶之さん
著者プロフィール
著者の矢樹純(やぎ・じゅん)さんは、1976年青森市生まれ。漫画原作者/作家。
実の妹とコンビを組み《加藤山羊》の合同ペンネームで、2002年『ビッグコミックスピリッツ増刊』(小学館)にてデビュー。2012年、第10回「このミステリーがすごい!」大賞大賞の隠し玉として『Sのための覚え書き かごめ荘連続殺人事件』(宝島社)で小説家としてデビュー。
『夫の骨』(祥伝社文庫)所収の表題作で、「第73回日本推理作家協会賞」短編部門を受賞。他の著書に『がらくた少女と人喰い煙突』(河出文庫)がある。
漫画原作に、テレビドラマ化された『あいの結婚相談所』(小学館)、15万部超のヒット作『バカレイドッグス』(講談社)など。
妻は忘れない (新潮文庫) 矢樹 純 (著) 私はいずれ、夫に殺されるかもしれない。 日本推理作家協会賞短編部門受賞後第1作 葬儀の晩に訪れた、前妻 私はいずれ、夫に殺されるかもしれない。義父の弔問に訪れた前妻の佑香。夫は彼女とよりを戻したのではないだろうか。苦悩が募る中、通勤バッグにある物を発見してしまう(表題作)。日常を一本の電話が切り裂いた。大学生の息子哲生から元交際相手傷害事件について話を聞いている。刑事がそう告げたのだ(「戻り梅雨」)。平凡な家庭に潜む秘密を鮮やかに浮かび上がらせる、5篇の傑作ミステリ。解説・千街晶之 |
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