本のページ

SINCE 1991

【第70回H氏賞・第38回現代詩人賞】H氏賞に高塚謙太郎さん『量』 現代詩人賞は野村喜和夫さん『薄明のサウダージ』

日本現代詩人会は9月12日、新人の優れた詩集に贈る第70回H氏賞および、中堅以上の詩人の優れた詩集に贈る第38回現代詩人賞の受賞作を発表しました。

 

第70回H氏賞および第38回現代詩人賞が決定!

第70回H氏賞および第38回現代詩人賞の選考会は当初3月7日に予定されていましたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で延期となり、8月20日から通信による非対面討議によって行われ、9月12日をもって決定となりました。受賞作は次の通りです。

 
<第70回H氏賞 受賞作品>

高塚謙太郎(たかつか・けんたろう)さん
『量』(七月堂)

〔選考委員〕 三井喬子さん(選考委員長)、愛敬浩一さん、以倉紘平さん、小島きみ子さん、高階杞一さん、水嶋きょう子さん、八木幹夫さん

 
<第38回現代詩人賞 受賞作品>

野村喜和夫(のむら・きわお)さん
『薄明のサウダージ』(書肆山田)

〔選考委員〕 小笠原茂介さん(選考委員長)、宇佐美孝二さん、郷原宏さん、佐藤文夫さん、柴田千晶さん、鈴木有美さん、花潜幸さん

 
H氏賞を受賞した高塚謙太郎さんは、1974年サンパウロ生まれ。大阪府在住。詩誌『Aa』編集人。

現代詩人賞を受賞した野村喜和夫さんは、1951埼玉県生まれ。早稲田大学第一日本文学部卒業。東京都在住。1993年『特性のない陽のもとに』で歴程新鋭賞、2000年『風の配分』で高見順賞、2003年『ニューインスピレーション』で現代詩花椿賞、2012年『萩原朔太郎』『移動と律動と眩暈と』で鮎川信夫賞受賞。同年『ヌードな日』『難解な自転車』、英訳詩集『スペクタクルそして豚小屋』で藤村記念歴程賞を受賞。

高塚謙太郎さんと野村喜和夫さんには、それぞれ賞金50万円と記念品が贈られます。授賞式は2021年5月30日、東京都千代田区のアルカディア市ケ谷(私学会館)で開催。

 

H氏賞および現代詩人賞について

H氏賞は、実業家の平澤貞二郎さんが1950年、詩を目指す新人のために私財を投じて基金を創設し、日本現代詩人会が主催する文学賞です。新人の優れた現代詩の詩集に贈られます。

なお、賞の名称は、平澤さんが自身の名前を公表する事を固辞したことから、ご本人のイニシャルをとって定められたものです。

選考は毎春、前年1月1日から12月31日の間に発行された新人の全詩集が対象となり、日本現代詩人会会員投票と選考委員の推薦により決定されます。

 
また1983年には、中堅以上の詩人を対象とし、優れた日本の現代詩集に贈られる現代詩人賞が創設されました。

 


高塚 謙太郎 (著)

髙塚謙太郎3年ぶり5冊目となる新詩集。
書き下ろし、私家版詩集、ネット上で公開された「〈末の松山〉考」などを収録。

薄明のサウダージ
野村 喜和夫 (著)

さまよい歩いている、みんなどこへ行ってしまったか…青い扉の小さな劇場…狭い路地の奥…遠いオレンヂ…街はずれの空き地のサアカス…魂をまねて輝く黄斑のような月…われわれの背後を通り過ぎてゆく何かとても大切なもの…骨の芯をふるわす何かとてもなつかしいもの…それが薄明というものであるのか。

〈著者メッセージ〉
薄明が好きでした。サウダージという言葉が好きでした。このふたつを詩において出会わせると、どんな化学反応が起こるのでしょう。本書はそのささやかな実験の記録です。

 
【関連】
日本現代詩人会

 


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です