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評伝『国家の命運は金融にあり 高橋是清の生涯』が刊行

板谷敏彦さんによる高橋是清の評伝『国家の命運は金融にあり 高橋是清の生涯』上下巻が新潮社より刊行されました。

 

「ダルマさん」の愛称で国民に親しまれた政治家が断行した金融政策の功罪を精緻に再検証し、その手腕の真価を問い直す圧倒的評伝

『国家の命運は金融にあり 高橋是清の生涯』は、「奴隷」、芸者の「ヒモ」、相場師などの紆余曲折を経て、日銀総裁、蔵相、首相を歴任した財政家・高橋是清の従来像を大きく塗り替える評伝です。著者は、金融史に精通した作家・板谷敏彦さん。以下の通り、金融界の大家たちが挙って推薦を寄せています。

 
◆元日銀総裁・白川方明さん
「通貨の信用確立に奔走した近代日本の黎明期。読者は高橋是清の人間的魅力に引きずりこまれながら通貨や金融の本質を学ぶことになるだろう」
「通貨安定を図る困難さは時代を超えて不変だと感じる。政治や財政との関係、メディアや世論、リーダーの役割等、考える材料が満載だ」

◆前APU学長・出口治明さん
「是清の生涯を金融の世界に紐付けて描く。面白い!」

◆名古屋大学教授・齊藤誠さん
「圧倒的な筆力のおかげで、興奮しながら一挙に読んだ」

 
【内容紹介】

江戸時代末期、幕府お抱え絵師の私生児として生まれた高橋是清は生後間もなく里子に出され、渡米留学するも「奴隷」になる。帰国後は「芸者のヒモ」に落ちぶれ、ペルーの鉱山開発でスッテンテンに。何度も人生のどん底を味わいながら、日露戦争の資金調達に成功し、日銀総裁へ昇りつめ、蔵相や首相を歴任して危機を切り抜けるも、最後は2・26事件の凶弾に斃れる。金融史の専門家がその金融政策の功罪を精緻に再検証し、財政家としての真価を問い直す画期的評伝!

 

本書の構成

 
〔上巻〕

まえがき

第1部 立志篇
第1章 アメリカへ
第2章 唐津
第3章 相場師時代
第4章 特許局
第5章 アンデスの銀嶺

第2部 自立篇
第6章 日本銀行
第7章 北からの脅威
第8章 日露開戦
第9章 外債発行
第10章 増税
第11章 講和へ
第12章 戦後処理

 
〔下巻〕

第3部 不惑篇
第13章 日銀総裁から大蔵大臣へ
第14章 欧州大戦
第15章 五大国
第16章 内閣総理大臣
第17章 関東大震災

第4部 知命篇
第18章 昭和金融恐慌
第19章 金解禁
第20章 満州事変
第21章 金本位制停止
第22章 世界で孤立

あとがき――コレキヨの評価

 

著者プロフィール

■著者紹介

板谷敏彦(いたや・としひこ)さんは、1955年生まれ、西宮市出身。県立千葉高校、関西学院大学経済学部卒業。石川島播磨重工業を経て日興證券へ。株式部、NY駐在、機関投資家営業を経験。その後、ドレスナー・クラインオート・ワッサースタイン等でマネージング・ディレクター、みずほ証券で株式本部営業統括に就く。2006年、和製ヘッジファンドを設立して話題となる。

著書に『日露戦争、資金調達の戦い―高橋是清と欧米バンカーたち―』(新潮選書)、『金融の世界史―バブルと戦争と株式市場―』(新潮選書)、『日本人のための第一次世界大戦史』(角川ソフィア文庫)。

 

国家の命運は金融にあり 高橋是清の生涯 上
板谷 敏彦 (著)

明治時代、新生・大日本帝国が一等国となる道を切り開いた男の立志自立編。
生後間もなく里子に出され、渡米留学するも「奴隷」になり、帰国後は「芸者のヒモ」に落ちぶれ、ペルーの鉱山開発でスッテンテンに。何度も人生のどん底を味わいながら、日露戦争の資金調達に成功して日本を救う。金融史の専門家が『自伝』で描かれたエピソードの虚実を検証し、従来の是清像を大きく塗り替える圧倒的評伝!

国家の命運は金融にあり 高橋是清の生涯 下
板谷 敏彦 (著)

昭和恐慌、金輸出停止…金融危機に何度も立ち向かった財政家の不惑知命編。
日銀総裁へ昇りつめ、華族にもなった是清。しかし、日本は中国侵攻に伴う軍事費の膨張から慢性的な財政赤字に陥る。是清は蔵相や首相を歴任して危機を切り抜けるも、最後は2・26事件の凶弾に斃れてしまう。金融史の専門家が、彼が断行した金融政策の功罪を精緻に再検証し、その財政家としての真価を問い直す画期的評伝!

 
【関連】
試し読み | 板谷敏彦 『国家の命運は金融にあり 高橋是清の生涯 上』 | 新潮社
試し読み | 板谷敏彦 『国家の命運は金融にあり 高橋是清の生涯 下』 | 新潮社

 


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