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【第19回新潮ドキュメント賞&小林秀雄賞】新潮ドキュメント賞は横田増生さん、小林秀雄賞は斎藤環さん&與那覇潤さんが受賞

第19回新潮ドキュメント賞&小林秀雄賞が決定!

第19回新潮ドキュメント賞&小林秀雄賞が決定!

新潮社は9月1日、第19回新潮ドキュメント賞および第19回小林秀雄賞の選考結果を発表しました。

両賞とも、受賞作には記念品および副賞として100万円が贈られます。贈呈式は10月9日、都内にて開催。

 

第19回新潮ドキュメント賞 受賞作品

第19回新潮ドキュメント賞は、次の通り決定しました。

 
<第19回新潮ドキュメント賞 受賞作品>

横田増生(よこた・ますお)さん
『潜入ルポ amazon帝国』(小学館)

 
受賞者の横田増生さんは、1965年生まれ。福岡県出身。関西学院大学を卒業。アメリカ・アイオワ大学ジャーナリズムスクールで修士号を取得。1993年に帰国。物流業界紙『輸送経済』の記者、編集長を経て、1999年よりフリーランスとして活躍。

 
選考委員は、池上彰さん、梯久美子さん、櫻井よしこさん、藤原正彦さん、保阪正康さん。

授賞理由など詳細は、https://www.shinchosha.co.jp/prizes/documentsho/ をご覧ください。

 
なお、第19回新潮ドキュメント賞の候補作は以下の5作品でした。

【新潮ドキュメント賞 候補作】
◎『ケーキの切れない非行少年たち』(宮口幸治さん/新潮社)
◎『潜入ルポ amazon帝国』(横田増生さん/小学館)
◎『ぼけますから、よろしくお願いします。』(信友直子さん/新潮社)
◎『聖なるズー』(濱野ちひろさん/集英社)
◎『エンド・オブ・ライフ』(佐々涼子さん/集英社インターナショナル)

 

第19回小林秀雄賞 受賞作品

第19回小林秀雄賞は、次の通り決定しました。

 
<第19回小林秀雄賞 受賞作品>

斎藤環(さいとう・たまき)さん・與那覇潤(よなは・じゅん)さん
『心を病んだらいけないの? うつ病社会の処方箋』(新潮社)

 
受賞者の斎藤環さんは、1961年生まれ。岩手県出身。筑波大学医学研究科博士課程修了。精神科医。筑波大学医学医療系社会精神保健学教授。『世界が土曜の夜の夢なら』で第11回角川財団学芸賞を受賞。

同じく受賞者の與那覇潤さんは、1979年生まれ。神奈川県出身。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。歴史学者。愛知県立大学日本文化学部准教授として教鞭をとった後、双極性障害にともなう重度のうつにより退職。2018年に自身の病気と離職の体験を綴った『知性は死なない』が話題に。

 
選考委員は、片山杜秀さん、國分功一郎さん、関川夏央さん、堀江敏幸さん、養老孟司さん。

授賞理由など詳細は、https://www.shinchosha.co.jp/prizes/kobayashisho/ をご覧ください。

 

新潮ドキュメント賞および小林秀雄賞について

新潮ドキュメント賞と小林秀雄賞は、ともに財団法人「新潮文芸振興会」が主催。以前は、新潮学芸賞の名称で2001年まで開催されていましたが、2002年からノンフィクションを対象とする新潮ドキュメント賞と、評論・エッセイを対象とする小林秀雄賞とに分離しています。

新潮ドキュメント賞はノンフィクションを対象とし、「ジャーナリスティックな視点から現代社会と深く切り結び、その構成・表現において文学的にも良質と認められる作品」に授与される文学賞です。

小林秀雄賞は、フィクション(小説・戯曲・詩歌等)以外で「自由な精神と柔軟な知性に基づいて新しい世界像を呈示した作品」に授与されます。

両賞とも第19回は、令和元年7月1日から令和2年6月30日までを対象期間としています。

 

潜入ルポ amazon帝国
横田 増生 (著)

「アマゾン・エフェクト」の正体を見た!

〈「とてつもなく大きくなったなぁ……」と気圧されるような思いに陥った(中略)私がアマゾンの物流センター内部に足を踏み入れるのは15年ぶり〉(第1章より)
“世界最大の小売企業”アマゾンによって、いまや日本市場は制圧されつつある。果たして、その現場では何が起きているのか――「アマゾン・エフェクト」の実態に迫るべく、著者は『潜入ルポ アマゾン・ドット・コム』以来、15年ぶりにアマゾンの巨大物流センターに潜入する。さらに、即日配送、カスタマーレビュー、マーケットプレイス、AWSなど、アマゾンのさまざまな現場に忍び込んでは「巨大企業の光と影」を明らかにしていく。私たちはこのまま何も実態を知ることなく、「アマゾン帝国」に支配されていくのだろうか……日本人に大きな問いを投げかける力作ルポルタージュである。

【編集担当からのおすすめ情報】
著者の横田氏は、日々の生活用品をほとんどアマゾンで買いそろえています。さらに、アレクサに頼んでニュースを聞き、映画はアマゾンプライムで観て、漫画や小説はキンドルで読んでいる。どこにでもいるアマゾンユーザーに過ぎなかった著者が、たったひとりでこの巨大企業の実態に迫りゆく。「巨象に立ち向かうアリ」の奮闘をご覧ください。

心を病んだらいけないの?: うつ病社会の処方箋 (新潮選書)
斎藤 環 (著), 與那覇 潤 (著)

「生きづらさ」を解きほぐす9つのヒント!

「ひきこもり」を専門とする精神科医と、「重度のうつ」をくぐり抜けた歴史学者が、心が楽になる人間関係とコミュニケーションのあり方を提案する。

 
【関連】
新潮ドキュメント賞 | 新潮社
小林秀雄賞 | 新潮社

 


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