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出版社エディションベータ初書籍『エキリ・コミッション 謎の感染症に挑んだ医師たち』刊行 新型コロナだけじゃない!日本を襲った謎の感染症をめぐる真実の物語

二至村菁さん著『エキリ・コミッション 謎の感染症に挑んだ医師たち』(エディションベータ)

二至村菁さん著『エキリ・コミッション 謎の感染症に挑んだ医師たち』(エディションベータ)

エディションベータ株式会社は4月25日、同社初刊行の書籍『エキリ・コミッション 謎の感染症に挑んだ医師たち』(著:二至村菁さん)を刊行しました。

現在、新型コロナウイルスの感染拡大が続いていますが、本書はかつて日本の子どもたちを襲った謎の感染症「エキリ」をめぐる人々の奮闘を描いたノンフィクションです。

 

謎の感染症を解明せよ!子どもたちを救おうとした医師たちの戦いの記録

エキリとは戦後の日本で猛威を振るった原因不明の感染症で、幼少期の子どもがかかり、発症すると激しい痙攣をおこして絶命します。

この病気を解明すべく、当時GHQの公衆衛生福祉局長サムスは米国から医師を招聘。彼らがエキリ・コミッション(エキリ調査団)として来日し、日本で研究に取り組むことになりました。

 
終戦直後の極度の物資不足の中、感染症病院は悲惨な状態で、日本の医師たちは研究に必要な薬品どころか、日々の食事にも事欠く始末。強引なGHQのやり方に反発もあり、日米の医師たちは互いに不信を抱きつつ、命を救うためエキリ解明に奔走します。

エキリの原因は何か。赤痢か、カルシウム不足か、あるいは未知の病原体か。調査団が仮説を立てて突き進む中、ある日本人医師は病理解剖から異なる知見を抱く……。

 
著者自らが実際に当事者に取材を重ね、現場の医師たちの思いをリアルに描き出した貴重な記録です。

※本書は1996年に中央公論社から発売された新書版『エキリ物語』に写真資料などを加えて加筆修正した増補改訂版です。

 

著者プロフィール

著者の二至村菁(にしむら・せい)さんは、京都大学文学部(国語学)研修員を経て、カナダUniversity of Toronto文理学部修士課程(M.A.,日本文学)および博士課程(Ph.D.,日本歴史)修了。同大学東アジア学部助教授、上智大学国際関係研究所客員研究員、Associated Scholar, The Institute for the History and Philosophy of Science and Technology, University of Torontoを歴任。

著書に『日本人の生命(いのち)を守った男―GHQサムス准将の闘い』(講談社)、『米軍医が見た占領下京都の600日』(藤原書店)がある。

 

エディションベータについて

エディションベータ株式会社は、2019年設立の出版社。人文・社会ジャンルを中心に世紀を越えて読み継がれる書籍の刊行を目指します。

★URL:https://www.editionbeta.comhttps://www.editionbeta.com

 

エキリ・コミッション 謎の感染症に挑んだ医師たちエキリ・コミッション 謎の感染症に挑んだ医師たち
二至村 菁 (著)

謎の感染症に脅かされたかつての日本を鮮明に描いた、歴史ノンフィクション物語。
エキリとは特に戦後の日本で猛威を振るった原因不明の感染症で、幼少期の子どもがかかり、発症すると激しい痙攣をおこして絶命する。終戦直後の日本で、GHQの公衆衛生福祉局長・サムスはこの疫病を解明すべく米国から医師を招聘。彼らがエキリ・コミッション(エキリ調査団)として来日し、日本で研究に取り組むことになった。極度の物資不足の中、感染病院の状況は悲惨だ。加えて、強引な予防衛生研究所の設立に反発する日本人医師たちも一枚岩ではない。子どもの命を救いたいという思いだけは共有する人々は、立場の違いを超え、言葉・文化の壁を越えて協力することはできたのか。果たしてエキリとは何か。
緻密な取材でリアルな現場を描き出した傑作ノンフィクション。

 


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