10代しか罹らない不治の病と闘い、嘘をつきながらも成長していく少年少女の物語――神戸遥真さん『嘘つきな私たちと、紫の瞳』が刊行
十代しか罹らない不治の病と闘い、嘘をつきながらも成長していく少年少女の感動の物語、神戸遥真さん著『嘘つきな私たちと、紫の瞳』(イラスト:房野さん)がことのは文庫より刊行されました。
発症すればやがて死に至る……そんな病と向き合い、闘うために少年少女は“嘘”をつく――。
左目が紫色になるところから始まり、やがて死に至る……そんな恐ろしい病、《ヴァイオレット・アイ》。
なぜか十代の人間しか罹らない原因不明の病のせいで、発症した人は世間で必要以上に避けられ、時に傷つけられてしまう。
そんな病を知るため向き合い、そして闘う少年少女たち……十代を生きた、そして“今”を生きる全ての人の心を揺さぶる友情と恋愛の青春ストーリーです。
【あらすじ】
十代しか罹らない不治の病《ヴァイオレット・アイ》。
病を知るため、抗うため、少年少女が嘘をつきながらも成長していく感動の物語。
十代にしか罹らず、左目が紫色になり次第に死に至る病《ヴァイオレット・アイ》。
この原因不明の病で親友を亡くした高二の咲織(さおり)は、親友の気持ちを知るため《ヴァイオレット・アイ》を詐病し、学校で孤立する。
ある日の帰り道、問題児だと思っていた同じクラスの男子・啓二(けいじ)に声をかけられ、それをきっかけに少しずつお互いを知っていくふたり。
だが、文化祭当日、いきなり啓二が倒れ――。
現実に抗うため、向き合うために、私たちは嘘をつく。
不治の病と闘う高校生たちの結末は――?
十代を生きた誰もが心揺さぶられる、千葉を舞台に贈る、友情と恋愛の青春ストーリー。
<一足先に作品のゲラを読んだレビュアー・書店関係者の感想>
◎誰かのために強がって、誰かの為に嘘をつく。
本当の想いが溢れた時、受け止めてくれる誰かがそばに居る事の心強さを知りました。
自分の中にある一番大事にしたいものや本当に欲しいものを考えるのは案外難しいけれど、時には口に出すことも大切なのだと教えられました。
二人の未来を諦めない〝指切りげんまん〟とても愛おしく涙が止まりませんでした。
目の前の道がどんなに暗く先の見えない道のりでも、決して生きることを諦めないでと、背中を押してもらえる作品です。
(書店関係者)
◎読み出したら止まらなくなった。
紫の瞳……ゾクッとするほど美しく恐ろしい病気だ。
誰もがかかるかもしれない恐怖、周りの目、衰えていく体……。
コロナの世界を生きている自分たちには、痛いほど理解できてしまう。
そんな状況になったときに、人の本質は見えてくるのかもしれない。
そして、その本質でさえ変わっていくのかもしれない。
様々なことを考えさせられた。
読んでよかったと思わせる物語だった。
(教育関係者)
◎年々今まで仲良くしていた友達との距離が遠く感じがちな社会人にこそ手にしてほしい青春小説でした。
咲織と光希の友情にひとつの答えが見つかった時、きっと読者も大切な友達に会いたくなるはず。
私も限りある友達との時間をこれまで以上に大事にしていこう!と思いました。
また、男女関係なく描かれる高校生たちの友情がこれまた胸を熱くさせてくれました。
難病ものですが、切ないというよりはむしろ清々しさを強く感じる内容で、この作品ならではの感動を味わうことができました。
(レビュアー)
著者プロフィール
■著者:神戸遥真(こうべ・はるま)さん
第22回電撃小説大賞への応募をきっかけに、2017年『スピンガール!』(メディアワークス文庫)にてデビュー。
『恋ポテ』シリーズ(講談社)で第45回「日本児童文芸家協会賞」、第21回千葉市芸術文化新人賞奨励賞、『笹森くんのスカート』(講談社)で令和5年度「児童福祉文化賞」を受賞。児童書、YA、ライト文芸など幅広いジャンルで著書多数。大学時代は地理学を専攻。
■イラスト:房野(ぼうの)さん
フリーのイラストレーター。流行にとらわれない緻密な画風を得意としている。
2020年には初の個展「LOCUS」を開催。
オトナ女子向け文芸レーベル【ことのは文庫】について
「心に響く物語に、きっと出会える」
ことのは文庫は、マイクロマガジン社より発行しているオトナ女子向け文芸レーベルです。
2019年6月に創刊後、『わが家は幽世の貸本屋さん』シリーズや、『陰陽師と天狗眼』シリーズ、『妖しいご縁がありまして』シリーズ、『おまわりさんと招き猫』シリーズなどなど様々な作品が登場しています。新作は毎月20日ごろに発売。
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嘘つきな私たちと、紫の瞳 (ことのは文庫) 神戸遥真 (著), 房野 (イラスト) |
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