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芥川賞作家・津村記久子さんデビュー作『君は永遠にそいつらより若い』が映画化  佐久間由衣さん×奈緒さんが共演

津村記久子さん著『君は永遠にそいつらより若い』(ちくま文庫)書影

津村記久子さん著『君は永遠にそいつらより若い』(ちくま文庫)書影

筑摩書房が2005年に刊行し、その後2009年に文庫化した、津村記久子さん著『君は永遠にそいつらより若い』が実写映画化されます。

本作は芥川賞受賞作家・津村記久子さんのデビュー作で第21回太宰治賞受賞作品。卒業間近の大学生である主人公が、なんとなく過ごす日常の中で、ふとした折に「暴力」「児童虐待」「ネグレクト」などの社会の闇と、それに伴うやり切れない「哀しみ」に直面する物語です。大学やバイト先のぐだぐだした日常は軽快にユーモラスに描かれ、一方、作者の確かな問題意識と倫理観で、それら社会の闇の部分ともきちんと対峙する作品となっています。

津村作品では今回が初の映画化。監督・脚本は吉野竜平さん、主人公の大学生・堀貝佐世(ほりがい・さよ)役は佐久間由衣さん、堀貝と出会う、痛ましい過去を持つ猪乃木楠子(いのぎ・くすこ)役は奈緒さん。映画『君は永遠にそいつらより若い』は、2020年春に撮影、2021年に全国順次公開の予定となっています。

 

新進気鋭、注目の若手俳優が共演!

主人公の大学生・堀貝佐世役には、ひたむきな芝居への情熱と誠実さを持ち、数々のTVドラマや映画で培った経験と確かな演技力で、早くも俳優として確固たる存在感を示す、佐久間由衣さん。本作品が『“隠れビッチ”やってました。』に続く二作目の主演映画となります。

 
一方、堀貝と出会う、痛ましい過去を持つ猪乃木楠子(いのぎ・くすこ)役は、奈緒さんが演じます。最近ではNTV系列『あなたの番です』尾野幹葉役の怪演で話題になり、また主演映画『ハルカの陶』では、夢に向かって奮闘する女性を瑞々しく演じ、高く評価されました。

 
■堀貝佐世(22)役:佐久間由衣(さくま・ゆい)さん プロフィール

佐久間由衣さん

佐久間由衣さん

1995.3.10 生/神奈川県出身/O型
2014年『人狼ゲーム ビーストサイド』で映画に初出演
2015年 テレビドラマ『トランジットガールズ』でドラマ初出演にして初主演
2017年 NHK連続テレビ小説『ひよっこ』出演
2017年 「ゼクシィ」10代目ガール(~2018年4月)
2018年 第10回「コンフィデンスアワード・ドラマ賞」新人賞受賞
2019年 「ELLEシネマアワード2019」ライジングスター賞受賞
2019年 映画『“隠れビッチ”やってました。』主演/第32回東京国際映画祭東京ジェムストーン賞受賞
他、TV・ドラマ・映画など出演作多数。

 
■猪乃木楠子(21)役:奈緒(なお)さん プロフィール

奈緒さん

奈緒さん

1995.2.10 生/福岡県出身/A型
2019年2月 映画『サムライマラソン』出演
2019年4月 日本テレビ『あなたの番です』尾野幹葉 役
2019年10月 関西テレビ『まだ結婚できない男』出演
2019年11月 映画『ハルカの陶』主演
2020年1月~ 日本テレビ『やめるときも、すこやかなるときも』本橋桜子 役
2020年秋公開予定 『みをつくし料理帖』野江 役
2020年2月公開 『スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼』出演
他、TV・ドラマ・映画など出演作多数。

 

『あかぼし』『スプリング、ハズ、カム』の吉野竜平さんが監督

監督の吉野竜平さんは、声優として活躍する朴ろ美さん(「ろ」は王へんに路)を主演に、カルト宗教にのめりこむ親子を描いた初監督作品『あかぼし』(2012年)でその完成度の高い脚本と緻密で力強い演出が注目を浴び、2作目となる『スプリング、ハズ、カム』(2015年)では主演に柳家喬太郎さんと石井杏奈さんを迎え、地方都市から上京してくる娘と父の部屋探しを通して、どこにでもいそうな父娘のありふれた一日をあたたかい眼差しで切り取ってみせました。

 
『あかぼし』『スプリング、ハズ、カム』両作品とも東京国際映画祭に選出されており、若手注目株の監督の一人です。本作が長編3作目となります。

 
■吉野竜平(よしの りょうへい)さん プロフィール

吉野竜平さん

吉野竜平さん

1982年、神奈川県出身。
法政大学在学中よりニューシネマワークショップを受講、映像制作を開始。大学卒業後、日本映画学校にて撮影照明技術を専攻。初長編作『あかぼし』は高い評価を得て、2012年の東京国際映画祭へ出品される。2015の『スプリング、ハズ、カム』も東京国際映画祭へ出品されている。

 

原作者:津村記久子さん プロフィール

津村記久子さん

津村記久子さん

原作者の津村記久子(つむら・きくこ)さんは、1978年、大阪府生まれ。大谷大学文学部国際文化学科卒業。2005年「マンイーター」(単行本化にあたり『君は永遠にそいつらより若い』に改題)で第21回太宰治賞を受賞し、小説家デビュー。

2008年『ミュージック・ブレス・ユー!!』で第30回野間文芸新人賞、2009年「ポトスライムの舟」で第140回芥川賞、2011年『ワーカーズ・ダイジェスト』で第28回織田作之助賞、2013年「給水塔と亀」で第39回川端康成文学賞、2016年『この世にたやすい仕事はない』で芸術選奨新人賞、2017年『浮遊霊ブラジル』で第27回紫式部文学賞を受賞。

 

映画『君は永遠にそいつらより若い』について 〔敬称略〕

<あらすじ>
児童福祉職への就職が決まり、大学卒業を間近に控え手持ちぶさたな日々を送る堀貝(佐久間由衣)は、身長170cmを超える22歳、処女。変わり者とされているが、さほど自覚はない。バイトと学校と下宿を行き来し友人とぐだぐだした日常を過ごしている中、同じ大学の猪乃木(奈緒)と知り合うが、過去に痛ましい経験を持つ猪乃木とは、独特な関係を紡いでいく。そんな中、友人の友人、穂峰が自ら命を絶ち、堀貝を取り巻く日常の裏に潜む「暴力」と「哀しみ」が顔を見せる…。

 
■公開:2021年 全国公開予定
■原作:津村記久子著『君は永遠にそいつらより若い』 (筑摩書房)
■出演:佐久間由衣、奈緒 他
■監督・脚本:吉野竜平
■チーフプロデューサー:深谷好隆
■制作プロダクション:マウンテンゲートプロダクション
■配給:Atemo
★公式サイト:http://www.kimiwaka.com
■著作表記: (C)『君は永遠にそいつらより若い』製作委員会

 

君は永遠にそいつらより若い (ちくま文庫)
津村 記久子 (著)

大学卒業を間近に控え、就職も決まり、単位もばっちり。ある意味、手持ちぶさたな日々を送る主人公ホリガイは、身長175センチ、22歳、処女。バイトと学校と下宿を行き来し、友人とぐだぐだした日常をすごしている。そして、ふとした拍子に、そんな日常の裏に潜む「暴力」と「哀しみ」が顔を見せる…。第21回太宰治賞受賞作にして、芥川賞作家の鮮烈なデビュー作。

 
【関連】
映画『君は永遠にそいつらより若い』公式サイト

 


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