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月原渉さんが第一次大戦末期のルーマニアを舞台に描く〈愛と献身のミステリー〉『すべてはエマのために』が刊行

鮎川哲也賞受賞作家・月原渉さんが第一次大戦末期のルーマニアを舞台に描く愛と献身のミステリー『すべてはエマのために』が新潮文庫nexより刊行されました。

 

第一次大戦末期のルーマニアが舞台! 愛と献身の悲劇ミステリー『すべてはエマのために』

 
【あらすじ】

第一次大戦。ルーマニアの首都ブカレスト。
リサとエマの姉妹は、ドイツ軍の侵攻から逃れるために、迷路のような地下水道に入り込んでいた。その深奥で、傷ついたルーマニア兵と出会う。

「良かった、本当に、最後にお会いできて……」
見知らぬ兵士は、なぜかそう呟き、
「……お別れです。あなたにお仕え出来て良かった……」
力を振り絞って、リサに指輪を手渡した。
それは、すべての謎の始まりだった――。

2年後、看護婦になったリサに、地方の名家から仕事の依頼が届く。謎めいた邸で目にしたのは、黒いドレスの令嬢、仮面を被った死体。雪に閉ざされた旧家でリサが目にしたこととは。
すべては彼女のために――。

 
<本書の目次>

髑髏に咲く花――エマ
呼び声――リサ
守護天使――エマ
黄金の血――リサ
小夜啼鳥の鳴く頃に――エマ
出会い――リサ
ロイーダの娘――リサ
挿話
ロイーダ家――リサ
死の魔女――ネネ
仮面を被った死体――リサ
凍れる夜に――リサ
記憶――ネネ
仮面の死体の謎――リサ
宿業――ネネ
隠された顔――リサ
尖塔――リサ
白い闇――リサ
暖炉と推理――リサ
訪問者――リサ
仮面の想い人――リサ
再び仮面の悪夢――リサ
明け方まではまだ遠く――リサ
悼む者の景色――ネネ
小夜啼鳥よ、鳴かないで――リサ
三つの棺――ネネ
地の底に在りて願うもの――リサ
トッドの手記
真実の仮面
エピローグ
参考文献

 

著者プロフィール

月原渉(つきはら・わたる)さんは、1978年生まれ、神奈川県出身。東京芸術専門学校卒業。2010年に『太陽が死んだ夜』で第20回鮎川哲也賞を受賞(応募時筆名:「月原少年」)し、デビュー。

著書に『世界が終わる灯』『月光蝶―NCIS特別捜査官―』『使用人探偵シズカ―横濱異人館殺人事件―』『首無館の殺人』『犬神館の殺人』『鏡館の殺人』『炎舞館の殺人』『九龍城の殺人』『火祭りの巫女』『オスプレイ殺人事件』など。

 

すべてはエマのために (新潮文庫)
月原 渉 (著)

ルーマニアの首都ブカレスト。リサとエマの姉妹は、ドイツ軍の侵攻から逃れるために、地下水道に迷い込んでいた。その深奥で、傷ついたルーマニア兵と出会う。唐突に語られる想い人への言葉と、渡される指輪。それがすべての始まりだった……。2年後、看護婦になったリサに、ある名家から仕事の依頼が届く。雪に閉ざされた邸で目撃した〈仮面事件〉とは――。すべては彼女のために。

 
【関連】
試し読み | 月原渉 『すべてはエマのために』 | 新潮社

 


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