本のページ

SINCE 1991

【第32回柴田錬三郎賞】姫野カオルコさん『彼女は頭が悪いから』が受賞

第32回柴田錬三郎賞が決定!

第32回柴田錬三郎賞が決定!

集英社は10月2日、第32回柴田錬三郎賞の受賞作を発表しました。

 

第32回柴田錬三郎賞が決定!

第32回柴田錬三郎賞が、次の通り決定しました。
選考委員は、伊集院静さん、逢坂剛さん、桐野夏生さん、篠田節子さん、林真理子さん。

 
<第32回柴田錬三郎賞 受賞作品

姫野カオルコ(ひめの・かおるこ)さん
『彼女は頭が悪いから』(文藝春秋)

 
受賞者の姫野カオルコさんは、1958年生まれ。滋賀県出身。青山学院大学文学部卒業。1990年『ひと呼んでミツコ』でデビュー。2014年『昭和の犬』で直木賞を受賞。
★公式サイト:http://himenoshiki.com/

姫野さんには、正賞として記念品が、副賞として300万円が贈られます。

※受賞作のあらすじなど詳細は、https://shuppan-4sho.shueisha.co.jp/award.html?1-32 をご覧ください。

 

柴田錬三郎賞について

柴田錬三郎賞は、「『眠狂四郎無頼控』をはじめ、不羈の想像力を駆使した数々の作品でひろく大衆の心をうち、ロマンの新しい地平を切り拓いた故・柴田錬三郎さんの業績を称えて」創設された文学賞です。

「現代小説、時代小説を問わず、真に広汎な読者を魅了しうる作家と作品」を顕彰。集英社と一ツ橋綜合財団が主催し、前年7月1日から、本年6月30日までに刊行された小説の中から、最優秀作を選びます。

 

彼女は頭が悪いから
姫野 カオルコ (著)

私は東大生の将来をダメにした勘違い女なの?
深夜のマンションで起こった東大生5人による強制わいせつ事件。非難されたのはなぜか被害者の女子大生だった。
現実に起こった事件に着想を得た衝撃の書き下ろし「非さわやか100%青春小説」!
横浜市郊外のごくふつうの家庭で育った神立美咲は女子大に進学する。渋谷区広尾の申し分のない環境で育った竹内つばさは、東京大学理科1類に進学した。横浜のオクフェスの夜、ふたりが出会い、ひと目で恋に落ちたはずだった。しかし、人々の妬み、劣等感、格差意識が交錯し、東大生5人によるおぞましい事件につながってゆく。
被害者の美咲がなぜ、「前途ある東大生より、バカ大学のおまえが逮捕されたほうが日本に有益」「この女、被害者がじゃなくて、自称被害者です。尻軽の勘違い女です」とまで、ネットで叩かれなければならなかったのか。
「わいせつ事件」の背景に隠された、学歴格差、スクールカースト、男女のコンプレックス、理系VS文系……。内なる日本人の差別意識をえぐり、とことん切なくて胸が苦しくなる「事実を越えた真実」。すべての東大関係者と、東大生や東大OBOGによって嫌な思いをした人々に。娘や息子を悲惨な事件から守りたいすべての保護者に。スクールカーストに苦しんだことがある人に。恋人ができなくて悩む女性と男性に。
この作品は彼女と彼らの物語であると同時に、私たちの物語です。

 
【関連】
第32回柴田錬三郎賞 | 集英社

 


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です