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今村夏子さん芥川賞受賞作『むらさきのスカートの女』が受賞5日で10万部を突破!

今村夏子さん芥川賞受賞作『むらさきのスカートの女』

今村夏子さん芥川賞受賞作『むらさきのスカートの女』

今村夏子さんの第161回芥川賞受賞作『むらさきのスカートの女』(朝日新聞出版)が、発行10万部を突破しました。

 

芥川賞受賞作『むらさきのスカートの女』が受賞5日で10万部突破!

 
芥川賞の過去10年のうち直近では、社会現象となった又吉直樹さん『火花』、村田沙耶香さん『コンビニ人間』、若竹千佐子さん『おらおらでひとりいぐも』などに続く10万部突破です。

 
7月17日に行われた選考会の席では、作中に登場する「むらさきのスカートの女」は実在するのか、しないのか選考委員のあいだでも読み方が分かれつつも、そのことが作品の評価を高め、1回目の投票から過半数を超え、「文句なし」に受賞作と決定しました。

 
受賞作の『むらさきのスカートの女』は、近所に住む「むらさきのスカートの女」と呼ばれる女性のことが気になって仕方のない〈わたし〉が、彼女と「ともだち」になるために、自分と同じ職場で働きだすように誘導していくという、コミカルな筆致ながらも不穏な空気が漂う作品です。先がまったく見えない展開は、小説を読みなれていない人もひきつける不思議な魅力に満ちています。

 

『むらさきのスカートの女』あらすじ

 
<あらすじ>

近所に住む「むらさきのスカートの女」と呼ばれる女のことが、気になって仕方のない〈わたし〉は、彼女と「ともだち」になるために、彼女を観察しつづけ、〈わたし〉の職場で彼女が働きだすように誘導する。

〈わたし〉が「むらさきのスカートの女」を観察し続ける視点から照射されるものは、一体、何なのか。主人公の繰り広げる狂気と紙一重の滑稽な振る舞い、変わりえぬ日常と、そこに漂う不穏な空気、〈わたし〉の底知れぬ孤独がふいに露わになる瞬間……。

今村夏子さんだからこその、読後感と余韻が残る作品です。

 

今村夏子さん プロフィール

著者の今村夏子(いまむら・なつこ)さんは、1980年生まれ。広島県出身。

2010年「あたらしい娘」で太宰治賞を受賞。「こちらあみ子」と改題、同作と短編「ピクニック」を収めた『こちらあみ子』で2011年に三島由紀夫賞を受賞。2017年『あひる』で河合隼雄物語賞、『星の子』で野間文芸新人賞を受賞。

著書に『父と私の桜尾通り商店街』など。

 

【第161回 芥川賞受賞作】むらさきのスカートの女
今村夏子 (著)

近所に住む「むらさきのスカートの女」と呼ばれる女性のことが、気になって仕方のない〈わたし〉は、彼女と「ともだち」になるために、自分と同じ職場で働きだすように誘導し……。

『こちらあみ子』『あひる』『星の子』『父と私の桜尾通り商店街』と、唯一無二の視点で描かれる世界観によって、作品を発表するごとに熱狂的な読者が増え続けている著者の最新作。

 


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