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【第4回斎藤茂太賞】たかはたゆきこさん『おでかけは最高のリハビリ!』が受賞 「旅の良書2019」も発表

一般社団法人「日本旅行作家協会」は5月30日、第4回斎藤茂太賞の受賞作を発表しました。また同時に、旅の持つさまざまな魅力を読者に伝えてくれる優れた書籍を選出した「旅の良書2019」10冊も発表されました。

 

第4回斎藤茂太賞が決定!

第4回斎藤茂太賞の選考会が5月28日(火)に開催され、受賞作が次の通り決定しました。

 
■第4回斎藤茂太賞

たかはたゆきこさん
『おでかけは最高のリハビリ! 要介護5の母とウィーンを旅する』(雷鳥社)

 
審査員は下重暁子さん(作家・日本旅行作家協会会長)、椎名誠さん(作家・日本旅行作家協会名誉会員)、芦原伸さん(ノンフィクション作家・日本旅行作家協会専務理事)、種村国夫さん(イラストレーター・エッセイスト・日本旅行作家協会会員)。

受賞者のたかはたゆきこさんには、正賞としてクリスタルのトロフィーが、副賞として30万円が贈られます。授賞式は東京・内幸町のレストラン・アラスカ(日本プレスセンター内)にて、7月25日(木)18時30分から開催。

 
なお、第4回斎藤茂太賞の最終候補作は以下の3作品でした。

【最終候補作品】
◎渡辺憲司さん『いのりの海へ ― 出会いと発見 大人の旅』(婦人之友社)
◎たかはたゆきこさん『おでかけは最高のリハビリ! 要介護5の母とウィーンを旅する』(雷鳥社)
◎清水浩史さん『深夜航路 午前0時からはじまる船旅』(草思社)

 
[総評](下重暁子さん)

「今年も最終選考に3作品が残ったが、旅というものをどうとらえるかによって、評価がまったく違ってくる。『いのりの海へ』は、最も紀行文らしい、お手本のような作品に仕上がっているが、まとまりすぎていて面白味に欠ける。面白さでいえば『深夜航路』が勝っているし、あまり知られていないような新しい情報も詰まっている。しかし、残念なことにガイド的な記述に終わっていて、船内ではいろいろなドラマがあるはずなのに、人が描かれていない。

残ったのが『おでかけは最高のリハビリ!』。この作品は人間ドラマそのものである。今の時代、世の女性の多くが介護の問題に直面している。私の身の回りにも、大変な思いをしている人たちがたくさんいる。子育てには夢があるが、介護には夢も希望もないのが普通。ところが、要介護5の母親をウィーンに連れて行くために悪戦苦闘する様子を綴ったこの作品は、夢を感じさせる。旅はリハビリだという新しい視点、そして、今の時代を切り取った作品であることを評価したい。4回目にして初めて女性の受賞者が出たことも喜ばしい。」(談)

 

斎藤茂太賞について

「斎藤茂太賞」は、長年にわたり世界と日本の旅行文化の発展に貢献した、日本旅行作家協会創立会長の故・斎藤茂太さんの功績をたたえ、その志を引き継ぐために2016年に創設。前年に出版された紀行・旅行記、旅に関するエッセイおよびノンフィクション作品の中から優れた著作を表彰する文学賞です。

 
<斎藤茂太さん プロフィール>

斎藤茂太さんは、1916年(大正5年)、歌人の斎藤茂吉の長男として東京に生まれます。精神医学者としても活躍。日本旅行作家協会の創立会長を長らく務めました。2006年(平成18年)11月20日逝去。作家の北杜夫さんは弟。

日本精神病院協会会長、アルコール健康医学協会会長、日本ペンクラブ理事などを歴任。

著作に『茂吉の体臭』(岩波書店)、『モタさんの“言葉”』(講談社)、『精神科の待合室』(中央公論社)、『モタさんのヒコーキ談義』(旺文社)、『モタさんの世界のりもの狂走曲』(角川学芸出版)など。

 

旅の持つさまざまな魅力を読者に伝えてくれる優れた書籍を選出した「旅の良書2019」も発表!

「旅の良書」は、基本的に中学生以上を対象として、旅の持つさまざまな魅力を読者に伝えてくれる優れた書籍を選出するもので、斎藤茂太賞の選考過程でセレクトしたすべての作品を対象として、斎藤茂太賞の選考システムを活用して斎藤茂太賞実行委員会が選考・選出し、日本旅行作家協会の理事会の承認を経て認定するものです。

今年が第1回目の発表となり、日本旅行作家協会選定の「旅の良書」マークを、選ばれた「旅の良書」の版元へ無償で提供します。

日本旅行作家協会「旅の良書マーク」

日本旅行作家協会「旅の良書マーク」

 
<「旅の良書2019」選出作品>

■清水浩史さん『深夜航路 午前0時からはじまる船旅』(草思社)
真っ黒な海にきらめく星々、ただただ静まり返る船内―それは午前0時からはじまる船旅。日本で現在運航する深夜便全14航路を旅する、怪しくタイムスリップしたかのような異色の旅行記。

■渡辺憲司さん『いのりの海へ ― 出会いと発見 大人の旅』(婦人之友社)
「生きていること、生かされていることへの感謝とは、悲しみを伝えること、そしてそれが祈り」と語る著者の、旅先で出会う歴史と文化と人々との触れ合い。旅する大人のつぶやきが心に沁みる佳品。

■藻谷浩介さん『世界まちかど地政学 90カ国弾丸旅行記』(毎日新聞出版)
地域エコノミストの著者が、ライフワークとして取り組む「世界の実体経済についてのまちかど調査」。そのライフログ的な記録を、膨大な地理・歴史の教養を交えてまとめた新しいタイプの旅行記。

■内田洋子さん『モンテレッジォ 小さな村の旅する本屋の物語』(方丈社)
イタリア、トスカーナの山深い村から、本を担いで行商の旅に出た人たちがいた。ダンテ、活版印刷、禁断の書、ヘミングウェイ。丁寧な聞き取りから、本と本屋の原点を探る歴史ノンフィクション。

■森まゆみさん『「五足の靴」をゆく 明治の修学旅行』(平凡社)
明治40年夏、与謝野鉄幹と若き北原白秋、吉井勇らが、南蛮文学やキリスト教伝来に興味を抱いた九州の旅の足跡を丹念にたどり、そのゆかりの場所を訪ね、土地の人々から地域の情報を聞く。

■角幡唯介さん『極夜行』(文藝春秋)
暗闇のなか、氷床を歩き続け3カ月ぶりに太陽を見た時、人は何を思うのか。太陽が昇らない「極夜」の冬の北極を、1頭の犬とともに命懸けで踏破した探検家による究極の冒険ノンフィクション。

■大畠順子さん『離島ひとり旅』(辰巳出版)
日本の離島をひとりで旅することを愛する著者が、全国の30の離島で見つけた不思議なもの、心癒やされる絶景、そして出会った島人との交流をまとめた紀行エッセイ。まだ知らない日本への誘い。

■芦原伸さん『森の教え、海の教え 辺境の旅から』(天夢人)
二ホンオオカミの足跡を追って奈良・大台ヶ原へ。鯨漁で栄えた五島列島へ。森と海を巡る17の辺境の旅から現代社会を見つめた紀行ルポ。それぞれの土地に生きる人々の知恵、教えが記される。

■花房ゆいさん『遊廓へ――女子ひとりで街歩き』(柏書房)
昭和レトロなかわいい看板、おもしろい形をした窓、色とりどりのおしゃれなタイル……そこでしか出会えない風景をさがして、遊郭愛好家が全国各地の遊廓跡を訪ねた記録。

■内田宗治さん『外国人が見た日本 「誤解」と「再発見」の観光150年史』(中央公論新社)
外国人は何を見たいのか。日本人は何を見せたいのか。日本の魅力はいったいどこにあるのか、誰がどう発見し、アピールするのかを追う。めまぐるしく変転する観光の近現代史。

 

おでかけは最高のリハビリ! 要介護5の母とウィーンを旅する
たかはた ゆきこ (著)

在宅介護は人生の終わり? いや、オムツをつけていても車椅子でも、 介護していてもされていても、 人生は工夫次第でずっと楽しめる! 脳出血の後遺障害(半身麻痺、高次脳機能障害)により要介護5になった元バイオリン教師の母と 40代独身・介護離職した私が、 「人生を楽しもう」をモットーに音楽の都ウィーンをめざした怒涛の3年間。 その計画・準備・手配・旅行記のすべてを綴る。 奇跡の回復方法、それは「おでかけすること」! ? これは夢じゃない、計画なんだ!

 
【関連】
JTWO日本旅行作家協会

 


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