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「登山者に悪人はいない」と言ったのは誰だ!?ノワールの名手・馳星周さんが選んだ異色の山岳小説傑作選が刊行

ヤマケイ文庫『闇冥(あんめい) 山岳ミステリ・アンソロジー』

ヤマケイ文庫『闇冥(あんめい) 山岳ミステリ・アンソロジー』

山と溪谷社は、ヤマケイ文庫オリジナル企画として山岳小説傑作選『闇冥(あんめい) 山岳ミステリ・アンソロジー』を、刊行しました。

 

「登山者に悪人はいない」という人にこそ読んでほしい! 馳星周さんが選んだ、登山者の闇を描く傑作4編

『闇冥 山岳ミステリ・アンソロジー』では、遭難の背後に潜む、登山者の闇を描いた作品をノワールの名手・馳星周さんが厳選して収録。松本清張さん、新田次郎さん、加藤薫さん、森村誠一さんという豪華なラインナップの作品集です。

 
【本書の内容と各作品のあらすじ】

◆選者の言葉 馳 星周

◆松本清張『遭難』(初出1958年)
悪天候の鹿島槍ヶ岳で遭難した三人パーティ。ひとりが死亡し、生還したメンバーがその顛末を山岳雑誌に寄稿した。
――社会派ミステリーの大家・松本清張の山岳小説。「岳人に悪人はいない」と聞いた清張が、その公式的な言葉の陰に個の悪がひそんでいるのではないかと考え執筆した意欲作。

◆新田次郎『錆びたピッケル』(初出1962年)
マッターホルンで滑落死した友人の墓前に供えられていた首が欠け落ちたピッケル。それは友人たちからプレゼントされたものだった。
――ラスト1行から広がる茫漠な心理。

◆加藤薫『遭難』(初出1969年)
冬の北アルプス登頂をめざす大学山岳部。ほつれかかった人間関係、リーダーのミス、そして急速に発達した低気圧が山頂をめざすパーティを襲う。
――直木賞候補作。自らの過去の遭難をもとに小説化し話題。山岳パーティの遭難時における暗い心理のあわい。

◆森村誠一『垂直の陥穽』(初出1971年)
冬の北アルプスS岳。急激に悪化した天候の下、ふたりの大学生がベテラン登山家を殺害し、その装備を奪いとって生き延びた。
――1960年に発生した谷川岳宙吊り遺体収容遭難を参考に描かれた作品。過酷な状況での犯罪者の心理描写は著者ならではの読み応え。

 

選者・馳星周さん プロフィール

選者の馳星周(はせ・せいしゅう)さんは、1965年生まれ。北海道出身。横浜市立大学卒業。

出版社勤務を経てフリーライターになり、1996年『不夜城』でデビュー。1997年に同作で第18回吉川英治文学新人賞、1998年に『鎮魂歌(レクイエム) 不夜城 II』で第51回日本推理作家協会賞、1999年に『漂流街』で第1回大藪春彦賞を受賞。

ノワールの名手として数々の作品を手がけ、近年は歴史小説や山岳小説も執筆。近著に『比ぶ者なき』『暗手』『神の涙』『蒼き山嶺』『雨降る森の犬』『ゴールデン街コーリング』など。

 

闇冥 山岳ミステリ・アンソロジー (ヤマケイ文庫)
登山者の闇を松本清張、新田次郎、加藤薫、森村誠一が描き出す。
ノワールの名手、馳 星周が選んだ傑作山岳ミステリーアンソロジー。

 


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