気になる本、おススメの本を紹介

B O O K P O O H

『敏感な人や内向的な人がラクに生きるヒント』20カ国で翻訳された『鈍感な世界に生きる敏感な人たち』著者の最新作

イルセ・サンさん著『敏感な人や内向的な人がラクに生きるヒント』

イルセ・サンさん著『敏感な人や内向的な人がラクに生きるヒント』

20カ国で翻訳された『鈍感な世界に生きる敏感な人たち』のイルセ・サンさんによる著書『敏感な人や内向的な人がラクに生きるヒント』(訳:枇谷玲子さん)が、ディスカヴァー・トゥエンティワンより刊行されました。

 

気乗りしないパーティ、でも断るのも気が引けて無理に参加して、結局後悔する。そんな人は敏感で内向的なタイプかも。

●外向的な人が何の苦労もなく行っている雑談や世間話が苦痛に感じている
●刺激をたくさん受けたら、一人になって、その刺激を整理する必要がある
●一度に複数の人と関わらなくてはならないときは、緊張してしまう

…そんなあなたは、敏感さや、内向的な性質を持っている可能性があります。
これまでは、多くの人と積極的に関わる外向的な人の方が評価されやすい社会でした。けれど、インターネットの普及や、社会の変化によって、敏感な人や内向的な人が持つ高い能力が発揮しやすくなってきています。例えば物事を深く多角的に考える力や、相手の気持ちを察して気配りできる力、想像力が豊かでクリエイティブな才能に恵まれていることなどです。

自分の個性にきちんと向き合い、それを上手に生かすことができれば、敏感で内向的な自分のままで、じゅうぶんラクに生きていけます。本書では、そのための具体的なヒントを紹介しています。

 

敏感な人や内向的な人の特徴とは?

とても敏感な人(HSP:Highly Sensitive Person 以下HSP)は5人に1人。内向的な人は2~3人に1人いるとされています。

“敏感な人”と“内向的な人”の特徴は似ています。どちらも物事を深く考え、狭く深い人間関係を築き、目立つことが苦手で控えめな行動をする人が多い傾向にあります。

 
敏感な人や内向的な人の主な特徴は以下の5つです。

・狭く深い人間関係を好む
・集団行動が苦手
・人前で話すのが苦手
・内面や本質などの内的世界に関心を持ちやすい
・“敏感な人”はとくに感受性が高い

 
このように、それぞれの特徴は似ていますが、内向的な人すべてがHSPなわけではありません。内向的だけれど、HSPではない人もいれば、HSPだけれど外向的な人もいます。

本書は、敏感な人や内向的な人に向けて、どうすればラクに生きられるか、具体的な方法を紹介します。敏感な人、内向的な人はもちろん、ストレスやトラウマにより“敏感にならざるをえない人”にも役立つ内容です。

 

敏感度と、内向度/外向度を診断テストでチェック!

本書には敏感度診断テストと、内向度/外向度診断テストがついています。

実際の書籍には20問の敏感度診断テストならびに32問の内向度/外向度診断テストがついており、詳細な診断ができます。その中のいくつかの質問を紹介します。

 
━━━━━━━ CHECK1 あなたも敏感な人? ━━━━━━━━━
□毎日、1人でいる時間が必要
□他の人が気にならない光や香りにも、ひどくいら立たされる
□世間話より、信頼関係に基づく、深くて意義のある会話のほうが好きだ
□争いやケンカをするのが苦手
□静寂のなか自然散策すると気分がよくなる ……etc.
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 
━━━━━━━ CHECK2 あなたも内向的な人? ━━━━━━━━
□周りの人たちがせわしなくしている場所にいるより、一人で落ち着いて静かにしているほうが好き
□自分はたいてい静かで落ち着いた調子で話し、声のトーンが上がることは滅多にない
□なにかの答えを探すとき、外に答えを求めるのではなく、自分の気持ちや直感などの心の声に耳を傾ける ……etc.
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

いかがでしょうか。この質問にすべて当てはまったからといって、必ずしも敏感な人/内向的な人に当てはまるとは限りませんが、思い当たる部分があるのではないでしょうか。または、学校や職場の人を思い浮かべてみてください。誰も当てはまらない、という人はほとんどいないはずです。

 

ラクに生きるヒント 時には争いから下りたっていい。不快なコミュニケーションを回避する方法

敏感な人や内向的な人は、争いの当事者になることを好みません。その一方、公正さについて敏感な部分もあり、公正であるべきだと考えて激しい反応を示してしまいます。

例えば、仕事上で認識の違いがあった時や、友人とした約束が破られてしまったとき。
次のように言えば、争いから堂々と降りられます。
「私はそうは思わないけど、そのことであなたと争うつもりはない」
「約束と違う気がするけど、そのことについて議論するのにエネルギー使いたくないから、それでいいわ」

 
時には公正さを求めて闘うことも必要ですが、闘うことをやめ、自らの権利を放棄することで、多くのエネルギーを節約することができます。

 
敏感な人、内向的な人がラクに生きるヒントが詰まっているのはもちろんのこと、著者の言葉を借りれば「人間のあり方や行動には多様性があり、それぞれの人が自分らしく生きるのは素晴らしいことである」そして、「敏感であろうと活発であろうと、男性だろうと女性だろうと、国籍・出自に関わらず、誰しもが等しく価値がある」そんな価値観を広める一冊となっています。

 

本書の目次

巻頭付録 敏感度診断テスト & 内向度/外向度診断テスト

”敏感な人”と”内向的な人”の特徴

ラクに生きるヒント1 過度な刺激から自分を守る

ラクに生きるヒント2 堂々巡りの不安を断ち切る

ラクに生きるヒント3 日々に喜びや意義を見いだす

ラクに生きるヒント4 不快なコミュニケーションを回避する

ラクに生きるヒント5 自分に正直な選択をする

ラクに生きるヒント6 自分の個性を快く受け入れる

 

著者プロフィール

■著者:イルセ・サン(Ilse Sand)さん

心理療法士。デンマークのオーフス大学で神学を学び、C・G・ユングとキルケゴールに関する修士論文を執筆。また、いくつかの心理療法的アプローチの訓練を受けており、デンマークの心理療法的協会の会員でもある。

数年間、デンマーク国教会の教区司祭を務め、現在はスーパーバイザー、トレーナー、講演者、セラピストとして活動している。

主な著書は、『鈍感な世界に生きる敏感な人たち』『心がつながるのが怖い―愛と自己防衛』(ともにディスカヴァー・トゥエンティワン)などがある。

 
■枇谷玲子(ひだに・れいこ)さん

1980年、富山県生まれ。2003年、デンマーク教育大学児童文学センターに留学(学位未取得)。2005年、大阪外国語大学卒業。北欧の書籍の翻訳紹介に注力している。

主な訳書に『キュッパのはくぶつかん』(オーシル・カンスタ・ヨンセンさん作、福音館書店)、『鈍感な世界に生きる敏感な人たち』『心がつながるのが怖い―愛と自己防衛』(ともにイルセ・サンさん著、ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『北欧に学ぶ小さなフェミニストの本』(サッサ・ブーレグレーンさん著、岩崎書店)などがある。

 

 


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です