『朝日ぎらい』私たち、そんなに嫌われてますか? 橘玲さんが朝日新聞出版から刊行 誰も言わなかったリベラルの真実
『言ってはいけない』で新書大賞2017を獲得した橘玲さんの著書『朝日ぎらい よりよい世界のためのリベラル進化論』(朝日新書)が、朝日新聞出版より刊行されました。
朝日新聞出版から『朝日ぎらい』? でもこの本は決して自虐本ではありません!
この国を長く覆う”どん詰まり感”の正体は何なのか?
よりよい社会を目指す「リベラル」が一定の力をもつことで、社会の新陳代謝が進み、イノベーションが起こるという先進各国で当たり前の仕組みが、機能していないからではないか?
それでは、日本の「リベラル」とは、なんなのか。どこがズレているのか?
橘玲さんが、本質を衝くスリリングな論考を展開。世界の潮流から”リベラルぎらい”を読み解き、 再生への道筋を示した劇薬処方箋です。
本書の目次
●PART1 「リベラル」と「保守」が逆転する不思議の国
1 安倍政権はリベラル
若者の「右傾化」は教育が悪いのか
不思議の国のアリス
変わらなければ生き残れない
3人の「ポピュリスト」
右傾化する「リベラル」政党
安倍政権は旧民主党のコピー
「一億総活躍」以外にどうしようもない社会
「リベラル」の欺瞞
2 リベラル化する世界
三位一体の巨大な潮流
「右傾化」というバックラッシュ
アメリカでは「人種差別」は減っている
今の男性は1970年代の女性よりフェミニスト
リベラルは勝利したことで敗北する
日本でも「リベラル化」は進んでいる
●PART2 アイデンティティという病
3 「ネトウヨ」とは誰のことか
非マイノリティポリティクス
「白人至上主義者」はネトウヨ
「人種差別」をしないレイシスト
「絶望死」する白人たち
日本人アイデンティティ主義
「在日認定」とはなにか
離島は「乗っ取れる」か
誇るものの価値
4 正義依存症と愛国原理主義
「俺たち」と「奴ら」
「正義依存症」のひとびと
「愛と絆」による差別
思想的リーダーの誕生
右派論壇のポストモダンとエンタメ化
右派論壇の「愛国原理主義」
愛国の哲学者
右翼と「愛国リベラル」
「加害」と「被害」の非対称性
“右傾化”の正体
●PART3 リバタニアとドメスティックス
5 グローバルスタンダードの「リベラル」
「己の欲せざるところ、他に施すことなかれ」
ダブルスタンダードの罠
リベラルの「理想社会」
リベラルを懐疑する「保守」
無知のヴェールと「格差原理」
チンパンジーにも「正義」はある
4つの政治思想
サイバーリバタリアン
知性主義と反知性主義
6 「保守」はなぜ「リベラル」に勝つのか
チキンで性行為をすることは許されるか
6つの道徳基盤
「保守派部族」と「リベラル部族」
アイデンティティとしての政治
ビヨンセはなぜアメリカ国歌を歌ったのか
グローバル空間の「リベラル共和国」
「安倍一強」の秘密
●PART4 「リベラル」と「保守」の進化論
7 きれいごとはなぜうさん臭いのか
ニューリッチはリベラルの牙城
道徳の貯金箱
「きれいごと」はなんにでも使える
潜在的な偏見を可視化する
8 リベラルはなぜ金持ちなのか
政治的態度の遺伝率
知能と政治的態度の相関
ネオフィリアとネオフォビア
雑食動物のジレンマ
3歳児の「リベラル」と「保守」
「リベラル」と「保守」の遺伝子を探す
イデオロギーは匂うか
「リベラル」が嫌われるほんとうの理由
エピローグ サイバー空間のイデオロギー戦争
橘玲さん プロフィール
著者の橘玲(たちばな・あきら)さんは、1959年生まれ。2002年、国際金融小説『マネーロンダリング』でデビュー。
2006年『永遠の旅行者』 が第19回山本周五郎賞候補となる。『お金持ちになれる黄金 の羽根の拾い方』(幻冬舎)が30万部を超えるベストセラー、 『言ってはいけない 残酷すぎる真実』(新潮新書)が48万部を超え新書大賞2017に。
他に『(日本人)』(幻冬舎)、『幸福の「資本」論』(ダイヤモンド社)、『80’s』(太田出版)など著書多数。
「明日は今日よりずっとよくなる」。そういう希望がほんらいのリベラル。
私たちが、そう思えないのはなぜだろう。
朝日新聞に代表される戦後民主主義は、なぜ嫌われるのか。
今、日本の「リベラル」は世界基準のリベラリズムから脱落しつつある。
再び希望を取り戻すには、どうしたらいいのか?
若者が自民党を支持するワケからネトウヨの実態、リベラルの未来像まで、世界の大潮流から読み解く、再生のための愛の劇薬処方箋!