『これからの教養 激変する世界を生き抜くための知の11講』各ジャンルの第一線で活躍する方々の対談が一冊に!
ディスカヴァー・トゥエンティワンより、各ジャンルの第一線で活躍する知見を集めた『これからの教養 激変する世界を生き抜くための知の11講』(菅付雅信さん・編)が刊行されました。
トークイベント「菅付雅信連続トーク:これからのライフ」を書籍化
本書は、2016年9月から2017年9月に行われた「菅付雅信連続トーク:これからのライフ」の中から、各ジャンルの第一線で活躍する以下の
11名の方との対談をまとめた内容となっています。
東浩紀さん(作家・思想家)、池上高志さん(人工生命研究者)、石川善樹さん(予防医学研究者)、伊東豊雄さん(建築家)、水野和夫さん(経済学者、法政大学法学部教授)、佐々木紀彦さん(NewsPicks編集長)、原研哉さん(デザイナー)、深澤直人さん(プロダクトデザイナー)、平野啓一郎さん(小説家)、松井みどりさん(美術評論家)、山極寿一さん(京都大学総長)が登場。
「はじめに」より
爆発的に増える情報量とそれらを瞬時に検索するネット環境、ビッグデータを駆使するコンピュータの発展にともなって、僕らは「既になんでも知っている」かのようなイメージがあるが、果たしてそうだろうか。
逆に、より受動的で、自分の関心領域だけに閉じこもる人が多くなっているのではないか。
さらに、世界で何が起きているかよりも、国内の事象や文化にだけ関心を向けている人も多いように思う。
そうした精神ならびに知性の不自由さから解き放たれるためにも、異なる分野や言語を学ぶことには意味がある。
教養はリベラル・アーツの訳語だが、人が自由(リベラル)であるためには技術と知恵(アーツ)がいる。
異なるものを知らないと、人は自由になれない。
本書は「これから」をより良く生きるための現在進行形のリベラル・アーツ(教養)の端緒に触れられるものになれればと意図している。
本書の目次
はじめに
1.これからの思想―東浩紀
2.これからの生命―池上高志
3.これからの健康―石川善樹
4.これからの建築―伊東豊雄
5.これからの経済―水野和夫
6.これからのメディア―佐々木紀彦
7.これからのデザイン―原研哉
8.これからのプロダクト―深澤直人
9.これからの文学―平野啓一郎
10.これからのアート―松井みどり
11.これからの人類―山極寿一
あとがき―人生と脳の”希少性”にあらがって
菅付雅信さん プロフィール
菅付雅信(すがつけ・まさのぶ)さんは、1964年生宮崎県生まれ。株式会社グーテンベルクオーケストラ代表取締役/編集者。
角川書店『月刊カドカワ』編集部、ロッキグンオン『カット』編集部、UPU『エスクァイア日本版』編集部を経て、『コンポジット』『インビテーション』『エココロ』の編集長を務めた後、有限会社菅付事務所を設立。出版からウェブ、広告、展覧会までを編集する。
著書に『はじめての編集』『物欲なき世界』等。
2014年にアートブック出版社「ユナイテッドヴァガボンズ」を設立。本屋B&Bにて「編集スパルタ塾」を開講中。2015年6月に有限会社から株式会社化し、社名を株式会社グーテンベルクオーケストラとし、出版物の編集に加えて、内外の様々なクライアントのコンサルティング、プランニング、戦略立案を手がける。
今日の世界は、かつてないほど急速な変化を遂げている。
資本主義はその限界を露呈し、人工知能は人間の仕事を奪い始め、誰もが100歳まで生きる人生100年時代が到来しつつある。
旧来の価値観が通用しなくなっていくなかで、「これから」をよりよく生きるためには、現在進行形のリベラル・アーツ(教養)が欠かせない。
思想から経済、デザインにアートまで、各界のフロントランナー11人が、各分野の「これまで」と「これから」を紐解きながら、「これからの教養」を語り尽くす。
■未来の創り手11人が考える、変わりゆく世界の「これから」
「僕たちは偶然性=弱いつながりを意図的に回復しなくてはいけない」(東)
「人間も機械も『人工生命化』していく」(池上)
「人生100年時代には『大きな問い』が必要になる」(石川)
「新しいコミュニケーションやコミュニティをどう居心地よく造るかが問われている」(伊東)
「近代社会の原理から脱し、『よりゆっくり、より近く、より寛容に』」(水野)
「いまはまたゼロからビジネスをつくらなければならない時代」(佐々木)
「これからはものではなく価値を作っていく時代」(原)
「デザインをする部分が本質的になってきた」(深澤)
「『個人』という概念が社会システムを考えていく上で限界に来ている」(平野)
「スペクタクルの蔓延の中で見失われている『個人の独自性』を取り戻す」(松井)
「人間はデータから脱出しなければならない」(山極)