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『幕末雄藩列伝』「藩」という組織が明暗を分けた要因とは?十四の雄藩が直面した「岐路」と「決断」を考察

『幕末雄藩列伝』「藩」という組織が明暗を分けた要因とは?十四の雄藩が直面した「岐路」と「決断」を考察

『幕末雄藩列伝』「藩」という組織が明暗を分けた要因とは?十四の雄藩が直面した「岐路」と「決断」を考察

伊東潤さん著『幕末雄藩列伝』が、KADOKAWAの角川新書より刊行されました。

 

「藩」という組織の観点から、幕末と明治維新を紐解く!

「藩」という組織が明暗を分けた要因とは? 本書では、幕末を語る上で外せない“十四の雄藩”が直面した「岐路」と「決断」を考察。新たな幕末・明治維新像を「藩」という枠組みから捉え直しています。

 
薩摩藩 ――維新回天の偉業を成し遂げた二才(にせ)たち
彦根藩 ――先祖の名誉を踏みにじった幕末最大の裏切り者
仙台藩 ――東北を戦禍に巻き込んでしまった「眠れる獅子」
加賀藩 ――一方の道を閉ざしてしまったことで、墓穴を掘った大藩
佐賀藩 ――近代国家の礎を築いた「蘭癖(らんぺき)大名」
庄内藩 ――全勝のまま終戦という奇跡を成し遂げた天才児
請西藩 ――「一寸の虫にも五分の魂」を実践した脱藩大名
土佐藩 ――無血革命を実現しようとした「鯨海酔侯」
長岡藩 ――薩長の新政府に意地を貫いた「腰抜け武士」
水戸藩 ――明治維新の礎となった勤王の家譜
二本松藩 ――義に殉じて徹底抗戦を貫いた東北の誇り
長州藩 ――新時代の扉を開いたリアリストたち
松前藩 ――幕末の動乱に巻き込まれた「無高大名」
会津藩 ――幕末最大の悲劇を招いてしまった白皙の貴公子

 

本書「はじめに」より引用

藩という組織の観点から幕末と明治維新を紐解こうというのが、本書のテーマである。

もちろん歴史を動かすのは人であり、幕末から維新にかけて、英雄豪傑から凡才や奸物まで、多彩な人物が登場しては消えていった。
多くの本は、そうした人物に焦点を絞って書かれている。だが本を正せば、彼らの大半がいずこかの藩に所属しており、藩は、その人物の人となりを形成していった母体だった。

しかも時として、人物と藩の意思は相反すこともあり、英雄ばかりを追っていくことで、幕末維新の動きが分かりにくくなることもある。

そうしたことから本書では、幕末期から明治維新期にかけて藩の実権を握った人々を中心に描くことで、この時代の大きな流れを捉えようと思っている。

(中略)

かくして藩という不思議な集団は消えていくことになるが、その残した足跡は実に興味深い。幕末から維新にかけての変革期に、藩という組織がいかなる決断を下していったかを、読者の皆様のビジネスや人生の参考にしていただければ、作者としてこの上ない喜びである。

 

伊東潤さん プロフィール

著者の伊東潤(いとう・じゅん)さんは、1960年、神奈川県横浜市生まれ。早稲田大学卒業。

『国を蹴った男』(講談社)で第34回吉川英治文学新人賞を、『巨鯨の海』(光文社)で第4回山田風太郎賞と第1回高校生直木賞を、『峠越え』(講談社)で第20回中山義秀文学賞を、『義烈千秋 天狗党西へ』(新潮社)で第2回歴史時代作家クラブ賞(作品賞)を、『黒南風の海 加藤清正「文禄・慶長の役」異聞』(PHP研究所)で第1回本屋が選ぶ時代小説大賞を受賞。

近著に『西郷の首』(KADOKAWA)、新書に『城を攻める 城を守る』(講談社現代新書)、『北条氏康 関東に王道楽土を築いた男』(板嶋恒明との共著)(PHP新書)などがある。

 

 


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