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『夢みる昭和語』懐かしくて新鮮! 昭和の思い出話に花が咲く!次々とよみがえる昭和が“心の洗濯”に

『夢みる昭和語』懐かしくて新鮮! 昭和の思い出話に花が咲く!次々とよみがえる昭和が“心の洗濯”に

『夢みる昭和語』懐かしくて新鮮! 昭和の思い出話に花が咲く!次々とよみがえる昭和が“心の洗濯”に

三省堂より、『夢みる昭和語』(女性建築技術者の会・編著)が刊行されました。

「お手伝いも いたずらも いっぱいやった。
たくさん叱られ、たくさん愛された。
おとなも子どもも健気だった時代がよみがえる…。
あなたのいた「昭和」がここにあります。」(松村由利子さん・歌人)

 

懐かしくて新鮮! 昭和の思い出話に花が咲く本

『夢みる昭和語』は、「昭和の少女たち」(46人)が子どもの頃の思い出を書いたミニエッセイ集です。昭和30年代40年代の日常生活が子供の目線で記された寄せ書きのような楽しい本です。

 

昭和の匂いのする言葉2千語を見出しにした国語辞典風の仕立て

「あーそーぼ」から「わんわん横丁」まで五十音順に並んでいます。項目は短く読み切りなので、ぱらぱらめくって、どこからでも気軽に読めます。

 

内容はすべて実体験です

すべて昭和の少女たちの実体験で、名前と地域名(北海道~九州迄)が記されています。もしかしたら、あなたの同級生が居るかもしれません。

 

少女たちの生き生きした感性が魅力です

「検便」や「回虫」の話、「トイレに落ちる」話、「初潮」や「赤いごはん」など、ちょっと恥ずかしい話も書かれています。

「餅つき」や「お月見」などの楽しい行事、「毛糸の巻き取り」や「米のゴミ取り」や蚕の「桑の葉」のお手伝いも。「駄菓子屋さん」で至福のときを過ごし、時には「酢イカ」で悔しい思いもしました。「空き箱」や「端布」を大事にとっておいて人形の服や家具も手作りしました。「井戸のこだま」を聴いたり、「雨垂れ」の音も楽しみ、どぶさらいのあとの「糸ミミズ」も覗きに行きました。「近所のお爺さん」にいたずらしたことも。

 

テーマ別索引で興味のある項目を拾いだして読むこともできます

「心」のところを見ると、「叱られた」という項目がたくさんあってびっくりします。反対に「ほめられた」はとっても少ない。昭和の少女たちは、毎日叱られながら健気に生きていたんですね。

「楽しかった」をみると、バナナやケーキとかだけではなくて、家の手伝いなどの中にも、楽しみを見出していたことがわかります。今の若いパパやママなどの子育て世代にも参考になるでしょう。

 

本書は思い出を引き出すための本(一種のグッズ)です

昭和を生きた方は「あっこれ私も体験したことあるわ」「いや、これはオレの記憶とちょっと違うな」とか、自分の思い出とすり合わせながら読むことでしょう。

地域差や家庭環境の差はあっても、同じような体験も多々あるはずです。この本は読者自身の思い出が加味された時、初めて完成します。そのためにも一つ一つの原稿は極力短くし、見出しの数を多くしています。

 

「昭和」には新鮮な発見があります

著者たちは、集まっておしゃべりしながら、連想ゲームのように思い出していったそうです。他の人の体験を聞いて「知らなかった!」と思うことも多々あったとのこと。

「昭和」にはまだまだ発掘されるべき宝物が眠っています。この本をきっかけに、昭和のことをたくさん思い出して、おしゃべりしてみませんか。

 

「生きた言葉」として伝えたい

既刊の「昭和語」や「昭和語辞典」の類は、時事的な用語や流行語や世相や社会的事件を扱ったものが多く、日常生活に光をあてたものは少ないようです。

また「昔の言葉」「死語」として扱う傾向にあり、本書で見出しになっている生活語彙は既に小型の国語辞典には載っていないことが多々あります。時代の流れで仕方ないことではありますが、それらを「死語」ではなく、思い出の中で生き生きと生きている言葉として捉えたいとの思いから、本書ではいわゆる語釈は割愛し、その言葉の周辺のイメージを伝えるような思い出を一行でも多く入れることにしたそうです。わからない言葉や事柄は、身近な昭和人に聞けば、きっと、待ってましたとばかりに貴重な話を聞かせてくれるでしょう。

 

女性建築技術者の会

編著者の女性建築技術者の会は、1976年発足の建築の仕事に関わる女性たちの集まりで、パイオニア的存在です。

巻頭の執筆者一覧で「建築士」という言葉が並ぶと硬いイメージがしますが、この本に書いた子供の頃は、「普通の少女」です。また、つねに、生活者の視点から暮らしをみつめ、子育てをし、話し合いをつづけてきた正直で好奇心旺盛な人たちで、原稿も建築士である以前に一生活者として書いています。

昭和の家屋や暮らし方にも愛着が強く、仕事で忙しくて自分の子どもにも伝える機会がなかったけれど、この本で若い世代に伝えたい、という気持ちも込められています。

 

 


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