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『インフレ不可避の世界』金融界のレジェンドが説く「グレートリセット」への処方箋!

澤上篤人さん著『インフレ不可避の世界』

澤上篤人さん著『インフレ不可避の世界』

澤上篤人さん著『インフレ不可避の世界』が明日香出版社より刊行されました。

 

株式・国債・不動産…連鎖危機に備える処方箋とは

米国では、2022年1月の消費者物価指数が前年同月比7.5%の上昇となり、約40年ぶりの物価高に見舞われています。
当初は「一過性のもの」「制御できる」といった見方をされていましたが、それが揺らぎはじめ、金融のプロでも未経験の領域へと達しつつあります。
日本でも、ガソリン高や食料品の値上げなど、日々の生活にも影響が出てきました。

 
これは一時的なものなのか?
今後、私たちの生活はどうなるのか?

 
本書は、投資運用の世界で50年のキャリアを持つ「さわかみファンド」創設者で、長期の見通しをもとに圧倒的な実績を残している長期投資のパイオニア、澤上篤人さんの見解をまとめたものです。金融界のレジェンドである著者は、1970年代のインフレ下はもとより、足元の金融緩和バブルに至る半世紀の歴史をじかに知るほとんど唯一の生き証人といえます。

澤上さんは本書で、「想像を絶するひどい事態を、いかに軽傷でやり過ごすかを考えておきたい」と語ります。
株式・国債・不動産など多方面に影響が及び、今般のインフレが制御不能なマネーの暴走に発展するといった見通しを丁寧に解説したうえで、具体的な資産防衛策を指南します。

 

本書の構成

 
第1章 今回のインフレ、甘くみてはいけない
コロナ禍からの景気回復で、インフレ懸念?
日本の2%インフレもみえてきた?
コストプッシュ・インフレの恐ろしさ
ボトルネック・インフレ
「サプライチェーン分断」のボトルネック
地政学的ボトルネック
脱炭素に向けた動きも要警戒
DXインフレ(?)もありだよ
バラ撒いてきたマネーが暴れだす

第2章 金融緩和バブル、崩れは近いぞ
米FRBの利上げ発言が転機
金融緩和バブル、行き着くところまで行ってしまった?
米国株の突出高は経済力の違いを暗示している?
他にも、バブル高の徴候が
いつ暴落がはじまっても、おかしくない
どんなバブルも必ずはじける
大きく下げては戻しを繰り返して、本格的な暴落へ
コンピューター運用が主流で、投資家心理は無視される?
コンピューター運用は、買いも売りも転換が早い
壮大な金融緩和バブル、いよいよ崩れに向かうぞ
債券はバブル高していないのか?

第3章 露呈しだした張りボテ経済の限界
空前の金融緩和、なんのため?
コロナ禍、経済や社会を守るため?
50年に及ぶ「金融の時代」はいよいよ最終局面に
マネー、マネーの経済
金利をゼロにして経済は動くのか?
経営を弛緩させ、ゾンビ企業を増やすだけ
ようやく日本にも、ベンチャー企業が台頭しだした?
大多数の国民の低所得化は、デジタル社会に乗り遅れただけか?
中央銀行に景気対策をやらすなんて
為政者たちのご都合主義
中央銀行といえども、往きはよいよい帰りは怖いとなるぞ
株式ETF、どう処理するのか?

第4章 金融緩和政策、なんだったのか?
世界的な金融緩和、そろそろ曲がり角に
日本の失われた30年
企業を潰させない、雇用を守る
とんでもないモラルハザード
厳しいバブル処理を断行していたならば
リーマン危機で、欧米は金融システム維持に走った
コロナ禍で、さらなる金融緩和中毒
放漫財政に歯止めがかからない

第5章 バブル崩壊、インフレ、財政危機
金融緩和バブル、もう崩壊するしかない
野放図な国債増発
人為政策の限界
バブル崩壊の地獄絵
カネ余りが、現金不足に一転する
金利は上がっていく
日本の財政、もつのかな?
金利上昇のインパクト
企業倒産と失業の嵐
資産デフレの恐ろしさ
日銀も、存在そのものが問われることに

第6章 世界の運用の「常識」が総崩れに
この40年が「異常に幸せ」だった
世界的な過剰流動性の歴史
年金資産が世界最大の運用マネーにのし上がってきた
年金マネーが株式を買いまくった
債券市場も、1983年からずっと上昇基調
とんでもなく順風満帆な投資環境が続いた
今回のバブル崩壊、ひどいものになるよ
とんでもない債券バブル
この38年間の債券神話
40年前の債券地獄
今度の債券地獄は、売りからはじまるぞ
年金マネーは縮小へ
資金運用から投資運用へ

第7章 長期投資の復活
経済は消費と投資が根幹をなす
将来をつくっていく、それが投資だ
ESGもSDGsも、笑ってしまう
一体、なんのため、誰のための運用なのか?
果たして、世界の機関投資家運用は変わるのだろうか?
投資とは、そもそもアクティブ運用の世界である
アクティブ運用はパッシブ運用に勝てない?
長期投資が見直される

第8章 年金問題、こうすれば解消できる
先進国はどこも年金問題で苦しんでいる
年金制度の限界
確定拠出型の年金制度に移行するか?
そこでだが、国の年金制度は、どう改革していくか?
どうせなら、抜本的な年金改革を
消費税を年金税に改め、税率を15%ないし20%にする
マイナンバー制度の完全実施でもって
日本の税収は大幅に増加する?
年金不安は一掃できるし、いいことだらけ
年金の積み立ても、運用もなくなる
そもそも、年金の運用はやめた方がいい

第9章 バブル崩壊とインフレ襲来、どう乗り切るか
ほとんどの金融商品は売っておこう
売っておくのは?
売らずに残しておくのは?
長期投資の復活
自助自立の精神でもって
応援株主になる?

第10章 「お金をまわす文化」を高めよう
いま頃、日本経済は2.7倍になっていた
いまからでも挽回できる
お金をまわすことの大事さ
お金をつかって楽しむモデルをつくろう
お金をつかって地域経済活性化を

 

著者プロフィール

著者の澤上篤人(さわかみ・あつと)さんは、さわかみホールディングス代表取締役、さわかみ投信創業者。

1971年から1974年までスイス・キャピタル・インターナショナルにてアナリスト兼ファンドアドバイザー。その後1979年から1996年までピクテ・ジャパン代表を務める。

1996年にさわかみ投資顧問(現さわかみ投信)を設立。販売会社を介さない直販にこだわり、長期投資の志を共にできる顧客を対象に、長期保有型の本格派投信「さわかみファンド」を1999年に設定した。同社の投信はこの1本のみで、純資産は約3300億円、顧客数は11万7000人を超え、日本における長期投資のパイオニアとして熱い支持を集めている。

著書多数。『日経マネー』で 2000年9月号から連載執筆中。

 

インフレ不可避の世界
澤上 篤人 (著)

 


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