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『教育不況からの脱出』日本型クォーター制という選択――元大阪大学准教授・サントリー学芸賞受賞の著者が日本の教育・社会のシステムに切り込む!

ロバート・D・エルドリッヂさん著『教育不況からの脱出 日本型クォーター制という選択』

ロバート・D・エルドリッヂさん著『教育不況からの脱出 日本型クォーター制という選択』

ロバート・D・エルドリッヂさん著『教育不況からの脱出 日本型クォーター制という選択』が、晃洋書房より刊行されました。

 

日本の大学改革のあるべき姿――そのカギは9月入学ではなく、より柔軟な「クォーター制」導入にあり!

2017年4月、大阪大学で導入が開始された「クォーター制」。
クォーター制とは、これまでの前期・後期の2つに分かれた「セメスター制」ではなく、文字通り1年を4つの学期に分ける制度で、海外では既に広く導入・運営されています。

 
日本でも、国立大学では東京大学・大阪大学・神戸大学、私立大学では早稲田大学・慶應義塾大学等をはじめ、導入は40校以上にのぼります。

今後ますます多くの大学でクォーター制が広がり、そのことが「当たり前」となる日がくることでしょう。

 
しかし、これだけ国内でも導入が進んでいるにもかかわらず、「クォーター制」そのものを深く考察した本はいまだ刊行されていません。

そのメリットは何か? 現実的にどう運営していくのか? 課題が山積しており、現状はせっかくのクォーター制の利点を活かしきれていません。

本書では、十数年前からクォーター制の必要性を訴え続け、大阪大学准教授をつとめた著者が、クォーター制の基本知識から運営メリットまで分かり易く解説。さらに、社会・文化・会計年度など日本の実情にフィットする新たな「日本型クォーター制」を提言し、その運用によって得られる日本社会全体を活気づける多くのヒントを提示します。

 
<本書のポイント>
◎世界各地の大学を訪問し、政府・軍、研究所・財団などでの経験をもとに、日本で初めて「クォーター制」についてまとめています。
◎クォーター制が学生、職員、教員、地方自治体、企業、社会全体に与えるインパクトを幅広く考察。その可能性とメリットが理解できます。
◎コロナ禍の中で大きな議論となった「9月入学」の是非についても緊急加筆。

 

本書の構成

はじめに――日本の沈滞はいつまで続くのか

第一章 社会の中心としての大学

第二章 クォーター制とその他の制度――アメリカの大学との比較――

第三章 日本のための新たな学年暦――日本型クォーター制(JQS)の提案――

第四章 研究と教育の両立と社会貢献――教員にとってのメリット――

第五章 スキルの向上・探究活動――職員にとってのメリット――

第六章 柔軟な学び方・豊かな大学生活――学生にとってのメリット――

第七章 社会のニーズに応える拠点――大学にとってのメリット――

第八章 社会の活性化につながる大学改革――企業、地方自治体、社会全体にとってのメリット――

第九章 大学改革によるソフト・パワーの強化

おわりに・謝辞

九月入学について

 

著者プロフィール

撮影:前城 均

撮影:前城 均

著者のロバート・D・エルドリッヂ(Robert D. Eldridge)さんは、1968年米国ニュージャージー州生まれ。政治学博士。

フランス留学後、米リンチバーグ大学卒業。その後、神戸大学大学院で日米関係史を研究。大阪大学大学院准教授(公共政策)を経て、在沖アメリカ海兵隊政治顧問としてトモダチ作戦の立案に携わる。2015年から国内外の数多くの研究機関、財団、およびNGO・NPOに兼任で所属しながら、講演会、テレビ、ラジオで活躍中。防災、地方創生や国際交流のコンサルタントとして活躍している。

主な著書に、『沖縄問題の起源』(名古屋大学出版会、2003年)(サントリー学芸賞、アジア太平洋賞受賞)、『尖閣問題の起源』(名古屋大学出版会、2015年)(大平正芳記念賞、国家基本問題研究所日本研究賞奨励賞受賞)。一般書として『オキナワ論』(新潮社、2016年)、『トモダチ作戦』(集英社、2017年)、『人口減少と自衛隊』(扶桑社、2019年)など多数。

 

教育不況からの脱出―日本型クォーター制という選択―
ロバート・D・エルドリッヂ (著)

9月入学よりも簡単に、より大胆に
クォーター制が日本を変える

コロナ禍以後、日本の社会、教育システムはどう変わるべきか。
コロナ禍は世界中を「リセット」させた。日本も再起動する絶好の機会だ。このチャンスを逃してはいけない。
本書で提言する日本の社会・文化・会計年度に合った日本型クォーター制が、日本の教育制度に残存する構造的問題を、解決に導くだろう。

 


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