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『超限戦 21世紀の「新しい戦争」』9.11を予言したと米国で話題になった戦略研究書が新書で復刊

喬良さん・王湘穂さん著『超限戦 21世紀の「新しい戦争」』

喬良さん・王湘穂さん著『超限戦 21世紀の「新しい戦争」』

喬良さん・王湘穂さん著『超限戦 21世紀の「新しい戦争」』(角川新書)が、KADOKAWAより刊行されました。

 

米国がいまだ研究し続ける、中国戦術論の原点

戦争の方式は既に大きく変わっている――。

中国現役軍人(当時)による全く新しい戦争論として、中国だけでなく、米国、日本で話題を呼びつつも、古書価格3万円を超えて入手困難となっていた戦略研究書が、新書にて復刊しました。

 
<「日本語版への序文」より>

「私たちは予言者になることは望まなかったし、ましてや血なまぐさい現実となる可能性のあるテロ事件を予言する先覚者になろうなどとは思ってもみなかった。しかし、神様は、人々の多くの善良な願いを取り合わないのと同様に、私たちのこうした願いを取り合わなかった。

二〇〇一年九月一一日以後、私たちは数多くの電話を受けたが、一番多かったのは、「不幸にも予言が当たりましたね」という言葉だった。それは、ニューヨークのマンハッタンで起きた正真正銘のアメリカの悲劇を指していた。」

 

本書の構成

日本語版への序文
序文

第1部 新戦争論

第一章 いつも先行するのは兵器革命
ハイテク戦争とは何か
兵器に合わせた戦争と、戦争に合わせた兵器開発
新概念の兵器と、兵器の新概念
兵器の「慈悲化」傾向

第二章 戦争の顔がぼやけてしまった
何のために、誰のために戦うのか
どこで戦うのか
誰が戦うのか
どんな手段、どんな方式で戦うのか

第三章 教典に背く教典
「露の如き」同盟
タイミングがよかった「改組法」
「空地一体戦」をさらに遠く超えて
地上戦の王者は誰だ
勝利の背後に隠されたもう一本の手
多くの断面を持つリンゴ

第四章 アメリカ人は象のどこを触ったのか
軍種の垣根の下で伸びた手
贅沢病と死傷者ゼロ
グループ、遠征軍、一体化部隊
統合戦役から全次元作戦へ――徹底した悟りまであと一歩

第2部 新戦法論

第五章 戦争ギャンブルの新たな見方
戦雲の陰影を取り払う
ルールの破壊と失効した国境
戦争の大御所の作ったカクテル
足し算でゲームに勝つ方法

第六章 勝利の方法を見出す――側面から剣を差す
黄金分割の法則との暗合
勝利の語法――「偏正律」
主と全:偏正式組み合わせの要点
法則であって定式ではない

第七章 すべてはただ一つに帰する――超限の組み合わせ
超国家的組み合わせ
超領域的組み合わせ
超手段的組み合わせ
超段階的組み合わせ

第八章 必要な原則
全方向度
リアルタイム性
有限の目標
無限の手段
非均衡
最少の消耗
多次元の協力
全過程のコントロール

結び
後記
監修者・訳者あとがき

 

著者プロフィール

 
■喬良(キョウ・リョウ)さん

中国人民解放軍国防大学教授、空軍少将。魯迅文学院、北京大学卒業。文学作品や軍事・経済理論の著作は600万字を超える。代表作は長編小説『末日の門』、中編小説『霊旗』、理論書『帝国のカーブ』など。

 
■王湘穂(オウ・ショウスイ)さん

退役空軍大佐。北京航空・宇宙航空大学教授、戦略問題研究センター長。中信改革発展研究基金会副事務局長。主な著書に『天下三分の計』、『貨幣論』など。

 

超限戦 21世紀の「新しい戦争」 (角川新書)
喬良 (著), 王湘穂 (著), 坂井 臣之助 (監修), Liu Ki (翻訳)

 


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