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『fika(フィーカ) 世界一幸せな北欧の休み方・働き方』“働き方”を考えることは、“休み方”を考えること

芳子ビューエルさん著『fika(フィーカ) 世界一幸せな北欧の休み方・働き方』

芳子ビューエルさん著『fika(フィーカ) 世界一幸せな北欧の休み方・働き方』

北欧輸入の第一人者であり、北欧流ワークライフデザイナーの芳子ビューエルさんの著書『fika(フィーカ) 世界一幸せな北欧の休み方・働き方』が、キラジェンヌ社より発売中です。

 

スウェーデンの生活文化“fika(フィーカ)”とは

タイトルにもなっている“fika”とは、スウェーデン語で「コーヒーブレイク(ティータイム)」を指します。

伝統文化であるfikaの時間を、現地の人々は一日に何度となく設けていますが、これはのどを潤すだけでなく、〈リフレッシュ〉と〈コミュニケーション〉も重要な目的になっています。

 
一日中机に向かって頑張り続けても、作業効率はかえって上がらないものです。そこで、適度に休憩を入れてリフレッシュしたり、コーヒーを飲みながら同僚や他部署の人とも話をして気分を切り替え、新たなモチベーションで仕事に臨む。北欧ではこうした働き方を、ごく自然な習慣として日常的に行なっています。

 
職場全体で一斉に、あるいは部署ごとなどスタイルは様々ですが、fikaの時間になるとめいめいがカップを持ち寄って気軽なおしゃべりをします。

たとえどれだけ忙しくても、彼らがこの15~20分ほどの休憩時間を欠かすことはありません。もちろん、家庭においても近しい人たちと共に過ごすfikaは、彼らにとってかけがえのない大切なひとときなのです。

家族や友人、同僚たちとの交流を通じて、孤独を癒し、創造性を高めるfika文化は、スウェーデンの人々の生活に深く根付いています。

 

北欧の国々に共通する“幸福のカギ”

スウェーデンでは、1日に平均5回ほどfikaの時間を設けますが、この30年で1人当たりのGDPは右肩上がりの上昇カーブを描いています。

また「世界の1人当たりの名目GDP(経済活動水準)ランキング」では、日本の25位に対して、スウェーデンは12位にランクインしています。

 
実際に彼らは、通常の業務を15時頃に終えたら、余暇もしっかり楽しみますし、夏休みも2週間~1ヶ月ほど取得するのが普通です。こうした“積極的休養”が、経済にも大きな効果をもたらしていることがわかります。

 
また、fikaのような〈リフレッシュ〉と〈コミュニケーション〉のための習慣は、スウェーデンに限らず北欧諸国に共通すると言えます。

たとえば隣国デンマークの生活文化 ”ヒュッゲ” は、「皆で集い、心地よい時間や空間を共有すること」を最も重視するものですが、このことは北欧が「世界一幸せな国々」と言われることにも大きく関係しているように思われます。

 

日本が今、北欧から学ぶべき理由とは

北欧諸国は、手厚い社会保障によって老後の心配が少ないとはいえ、24~25%もの消費税で物価が高く、頻繁な外食や旅行などは難しいのが現状です。

それにもかかわらず、2012年から国連が実施する幸福度調査において、北欧諸国は毎年上位にランクインしています。たとえば2018年は1位フィンランド、2位ノルウェー、3位がデンマークです(日本は54位)。

 
日本では今、政府主導で「働き方改革」が進行中ですが、“働き方”を考えることは、そのまま“休み方”も含めた生き方を根本から見つめ直すことです。

もちろん、環境も制度も異なる他国のスタイルをそのまま取り入れることは難しいでしょう。それでも、私たち一人ひとりが“働き方”や“休み方”、ひいては“生き方”に正面から向き合うことは急務であり、北欧文化にはその取り組みへの大きなヒントが秘められているのです。

 
本書には、生活を豊かにするfikaのエッセンスを学びながら日本のライフスタイルに合うように取り入れ、生き方を見つめ直すための有益で魅力的な提案がたくさん詰まっています。

 

芳子ビューエルさん プロフィール

著者の芳子ビューエル(よしこ・びゅーえる)さんは、北欧流ワークライフデザイナー。北欧輸入の第一人者、3児の母。

高校卒業後にカナダに留学し、カナダ人の男性と結婚。その後帰国し輸入商社である株式会社アペックスを設立(2012年にM&Aで東証1部のティーライフと資本提携。現在も取締役社長を務める)。

1998年JETROより「ライフスタイルのスペシャリスト」として北欧に派遣されて以来、北欧にゆかりが深い。2006年に株式会社アルトを設立し、代表取締役に就任。高崎で「cafe hygge(ヒュッゲ)」「インテリアショップALTO」を経営し、北欧にまつわる商品や料理を日本に合わせた形で紹介している。

著書は、『北欧デンマークのシンプルで豊かな暮らし』(大和書房)など多数。

★公式ブログ:http://yoshiko-buell.com

 

fika(フィーカ)世界一幸せな北欧の休み方・働き方 (veggy Books)
芳子ビューエル (著)

仕事も家庭も、素敵な「休息」があなたの人生を変える!
毎日が慌ただしいと感じる人たちにおくる“北欧流のゆったり過ごすライフスタイル”を提唱する一冊!

その著作『世界一幸せな国、北欧デンマークのシンプルで豊かな暮らし』において、いち早く“ヒュッゲ”を日本に紹介した、北欧流ワークライフデザイナーとしても活躍する芳子ビューエルさんが、北欧・スウェーデンにある「fika(フィーカ)」という習慣を通して、毎日が忙しく過ぎていく全日本人に捧げる「休み方改革」を提唱する一冊です。
これからの時代の働き方や仕事について見つめ直すために、改めて休み方について考えてみませんか。

 


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