『時刻表探検 数字に秘められた謎を解く』 「旅鉄BOOKS」シリーズ第1弾
インプレスグループで鉄道・旅・歴史などの出版事業を手掛ける天夢人は7月13日、『時刻表探検 数字に秘められた謎を解く』を刊行しました。
「旅鉄BOOKS」シリーズ第1弾は、『時刻表』に魅せられた達人たちが、その魅力を多角的に解説
数字が羅列されているだけ、と思われがちの『時刻表』ですが、そこには旅人を魅了するさまざまな情報が記載されています。本書『時刻表探検 数字に秘められた謎を解く』では、『時刻表』に魅せられた達人たちが、鉄道史、ミステリー小説、交通史料、列車史使いこなし術などの視点から、おもしろさを多角的に解説していきます。
なお、天夢人では、2011年から雑誌『旅と鉄道』を発行していますが、本書はそのコンセプトを書籍にした「旅鉄BOOKS」シリーズの第1弾となります。
『時刻表探検 数字に秘められた謎を解く』 目次
第1章 時刻表づくりの裏側
時刻表と生きる
→元時刻表編集長が、時刻表編集の裏側を明かします。
第2章 時刻表を学ぶ
時刻表は万能事典
→旅行系専門学校の講師が、使いこなし術を紹介します。
「史料」としての時刻表
→鉄道史研究の第一人者が、鉄道開通から太平洋戦争中までの時刻表発展史を解説します。
第3章 鉄道躍進の瞬間を刻む
記憶に残るダイヤ改正
→戦後の鉄道史に残る昭和の六大ダイヤ改正を紹介します。
第4章 時刻表を彩った優等列車たち
列車速度の変遷をたどる
→東海道・山陽本線、東北・函館本線の二大ルートのスピードアップの変遷を紹介します。
時刻表を駆け抜けた名列車
→超特急から名脇役の急行まで、時刻表を彩った数々の列車を紹介します。
第5章 時刻表の進化をたどる
表紙から見る鉄道史
→印刷技術や出版業界の変化とともに変わっていった時刻表の表紙を検証します。
時刻表記号学
→時刻表を少しでも見やすくするため、時刻表編集者が「記号」に込めた工夫を見ていきます。
時刻表の進化を占う
→列車検索アプリ全盛のいま、これからの時刻表はどうなっていくかを検証します。
第6章 時刻表とミステリーの関係
時刻表トリックの秘密
→ミステリーの定番、時刻表トリック。名作を例に、設定の仕方を解き明かしていきます。
松本清張の『点と線』“4分間の空白”に迫る
→時刻表ミステリーというジャンルを確立した名著を、テツ目線で解説していきます。
第7章 壮大なる鉄道旅の記録
東京発、巴里行き
→戦前の時刻表に載っていた、東京からパリ、ロンドン、ローマを結ぶ国際列車の時刻を検証します。
「時刻表」は、ただの駅名と時刻の羅列ではなく、論理とロマンの集積です。背景にある秘密を知れば、人間の営為の深さを知ることになります。
ただ駅名と数字が並んでいるだけのデータに見える「時刻表」、そこには不思議な魅力がある。駅名からはその土地の風景が浮かび、時刻を追ってページを繰れば路線の特徴が見えてくる。さらに昔の時刻表を開けば、往時の名列車が走り去っていく…。そこに掲載されているものは、、ロマンだともいえます。
また、古い「時刻表」は、当時の日本を知る貴重な史料になる。昨今、ページを繰ることが少なくなった「時刻表」ですが、その魅力と秘密を、時刻表に精通した著者が、過去のデータを掘り起こし、解き明かします。
本書は好評を博した『旅と鉄道』(天夢人発行)2013年4月号特集「時刻表探検」を再編集し、新規原稿を加えて単行本化したものです。