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【第40回角川源義賞】義江明子さん『日本古代女帝論』と渡部泰明さん『中世和歌史論』が受賞

角川文化振興財団は10月18日、第40回角川源義賞の受賞作を発表しました。

 

第40回角川源義賞の各部門が決定!

第40回角川源義賞は、10月11日に「歴史研究部門」、10月17日に「文学研究部門」の選考会が開催され次の通りの受賞作が決定しました。

 
■歴史研究部門
義江明子(よしえ・あきこ)さん
『日本古代女帝論』(塙書房)

■文学研究部門
渡部泰明(わたなべ・やすあき)さん
『中世和歌史論 様式と方法』(岩波書店)

 
歴史研究部門を受賞した義江明子さんは、1948年生まれ。大阪府出身。東京教育大学文学部史学科卒業。東京都立大学大学院人文科学研究科修士課程修了。帝京大学文学部助教授・教授を経て、現在は帝京大学名誉教授。1997年に『日本古代の祭祀と女性』で女性史青山なを賞を受賞。

選考委員は、石上英一さん、黒田日出男さん、藤井讓治さん、三谷博さん。

 
文学研究部門を受賞した渡部泰明さんは、1957年生まれ。東京大学文学部卒業。同大学院人文科学研究科国語国文学専門課程博士課程中退。東京大学文学部助手、フェリス女学院大学文学部助教授、上智大学助教授、東京大学大学院人文社会系研究科助教授を経て、現在は東京大学大学院人文社会系研究科教授。1989年に日本古典文学会賞を受賞。

選考委員は、安藤宏さん、揖斐 高さん、原岡文子さん、三浦佑之さん。

 
義江明子さんと渡部泰明さんには、賞状・記念品および副賞として100万円が贈られます。贈呈式は、2018年12月6日(木)午後5時より、ホテルメトロポリタンエドモント(東京・飯田橋)にて、第16回角川財団学芸賞および第5回城山三郎賞と同時開催。

 

角川源義賞とは

角川源義賞は、「角川書店の創立者で、古代中世文学の研究家でもあった角川源義の、日本文化振興への思念の一端を具現」しようと、昭和54年に創設された賞です。

日本文学あるいは日本史分野(関連分野を含む)の研究として刊行された、個人の学術書。高い完成度とともに、本賞による顕彰を機に研究上の更なる進展が期待される著作・著者を対象としています。

 

日本古代女帝論
王権史の中の古代女帝の事蹟と意義、その土台をなす古代社会のジェンダー的特質と歴史的変容を考察し、中継ぎ論や巫女論とは異なる八代六人の女帝の実像を明らかにする。

 
中世和歌史論――様式と方法
古代社会に誕生した和歌は、なぜ時代を超えて生き続けることができたのか。古代和歌から中世和歌への飛躍こそが、文芸ジャンルとしての永続性を決定づけたのではないか。中世という時代において、和歌に何が起こったのか。歌人たちの創作の営みを通して、中世和歌の詩的達成を考究し続けてきた著者の長年の論考を集成する。

 
【関連】
【決定のお知らせ】第40回角川源義賞 | 角川文化振興財団

 


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