【第31回柴田錬三郎賞】奥泉光さん『雪の階』が受賞
集英社は、第31回柴田錬三郎賞の受賞作を発表しました。
第31回柴田錬三郎賞が決定!
第31回柴田錬三郎賞が、次の通り決定しました。
選考委員は、伊集院静さん、逢坂剛さん、長部日出雄さん、桐野夏生さん、津本陽さん、林真理子さん。
■第31回柴田錬三郎賞
奥泉光(おくいずみ・ひかる)さん
『雪の階(きざはし)』(中央公論新社)
受賞者の奥泉光さんは、1956年生まれ。山形県生まれ。国際基督教大学教養学部卒業、同大学院修士課程修了。1994年に『石の来歴』で芥川賞を受賞。野間文芸賞、谷崎潤一郎賞など受賞歴多数。現在、芥川賞、すばる文学賞、野間文芸賞、山田風太郎賞などの選考委員を務めています。近畿大学文芸学部教授。
奥泉光さんには、正賞として記念品が、副賞として300万円が贈られます。
※受賞作のあらすじなど詳細は、https://www.shueisha.co.jp/shuppan4syo/30nen/outline04.html をご覧ください。
柴田錬三郎賞について
柴田錬三郎賞は、「『眠狂四郎無頼控』をはじめ、不羈の想像力を駆使した数々の作品でひろく大衆の心をうち、ロマンの新しい地平を切り拓いた故・柴田錬三郎さんの業績を称えて」創設された文学賞です。
「現代小説、時代小説を問わず、真に広汎な読者を魅了しうる作家と作品」を顕彰。集英社と一ツ橋綜合財団が主催し、前年7月1日から、本年6月30日までに刊行された小説の中から、最優秀作を選びます。
昭和十年、秋。笹宮惟重伯爵を父に持ち、女子学習院高等科に通う惟佐子は、親友・宇田川寿子の心中事件に疑問を抱く。冨士の樹海で陸軍士官・久慈とともに遺体となって発見されたのだが、「できるだけはやく電話をしますね」という寿子の手による仙台消印の葉書が届いたのだ――。
富士で発見された寿子が、なぜ、仙台から葉書を出せたのか? この心中事件の謎を軸に、ドイツ人ピアニスト、探偵役を務める惟佐子の「おあいてさん」だった女カメラマンと新聞記者、軍人である惟佐子の兄・惟秀ら多彩な人物が登場し、物語のラスト、二・二六事件へと繋がっていく。
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