【第60回谷崎潤一郎賞】柴崎友香さん『続きと始まり』が受賞
中央公論新社は8月26日、第60回谷崎潤一郎賞の受賞作を発表しました。
第60回谷崎潤一郎賞が決定!
第60回(令和6年)谷崎潤一郎賞の選考会が8月26日に行われ、池澤夏樹さん、川上弘美さん、桐野夏生さん、堀江敏幸さんの選考委員4名(筒井康隆さんは欠席)による審査の結果、次の通り受賞作が決定しました。
<第60回谷崎潤一郎賞 受賞作品>
柴崎友香(しばさき・ともか)さん
『続きと始まり』(集英社)
受賞者の柴崎友香さんは、1973年生まれ、大阪府出身。1999年に『文藝別冊』に掲載された短編「レッド、イエロー、オレンジ、オレンジ、ブルー」でデビュー。2000年に同作を含む『きょうのできごと』を刊行。同作品は2003年に田中麗奈さん・妻夫木聡さん主演、行定勲さん監督により映画化。2007年『その街の今は』で藝術選奨文部科学大臣新人賞、織田作之助賞大賞、咲くやこの花賞、2010年『寝ても覚めても』で野間文芸新人賞、2014年『春の庭』で芥川賞を受賞。『寝ても覚めても』は2018年に東出昌大さん主演、濱口竜介さん監督により映画化。今回の受賞作『続きと始まり』は今年2月に「第74回芸術選奨」文部科学大臣賞も受賞。
なお、選評は10月10日発売の『中央公論』11月号に掲載される予定です。贈賞式は10月17日に都内で開催。
谷崎潤一郎賞について
谷崎潤一郎賞は、中央公論新社が創業80周年を記念して、1965年に創設した文学賞です。明治・大正・昭和を通じて、幅広いジャンルで活躍した谷崎潤一郎の業績にちなみ、「時代を代表する優れた小説・戯曲」を顕彰します。
受賞者には正賞として記念品、副賞として100万円が授与されます。
続きと始まり 柴崎 友香 (著) あれから何年経っただろう。あれからって、いつから? どのできごとから? 日本を襲った二つの大震災。未知の病原体の出現。誰にも同じように流れたはずの、あの月日──。別々の場所で暮らす男女三人の日常を描き、蓄積した時間を見つめる、叙事的長編小説。 始まりの前の続き、続きの後の始まりを見下ろし、あの中のどこかにわたしもいる、と思った。(一穂ミチ・作家) |
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