筒井康隆さん×永井豪さん『三丁目が戦争です』が復刻
筒井康隆さん作、永井豪さん絵による、日本絵本史上に輝く1971年の傑作『三丁目が戦争です』が復刻され、スローガンより刊行されました。2024年の書き下ろし原稿も収録。
“お待たせしました、戦争ですよ!!” いま、巨匠ふたりによるメッセージはどう響くのか
【あらすじ】
住宅地の月ちゃんは、誰もが恐れる凶暴な女の子。
団地のシンスケはひとり立ち向かうが、逆にボコボコにされてしまう。
ふたりのケンカは、お母さんを巻き込み、お父さんを巻き込み、友達を巻き込み、みんなを巻き込み……ついに住宅地と団地は大戦争に!
ほんとに、こまるんですよ。
<出版社より>
作・筒井康隆氏、絵・永井豪氏による、1971年発行、日本絵本史上に輝く大名作にして問題作です。どうもいろいろな空気が漂ってきているように感じられる2024年の日本において、この絵本が描くものについて、お子さんのみならず、大人のみなさんも含めてみんなで考えていただければ嬉しく思います。戦争が楽しみで仕方のないみなさんも、戦争が嫌で嫌で仕方のないみなさんも、必読です!
[目次]
「三丁目が戦争ですよ」
2024年に ─ 筒井康隆、永井豪(書き下ろし原稿)
著者プロフィール
■著:筒井康隆(つつい・やすたか)さん
作家、俳優。1934(昭和9)年生まれ、大阪市出身。同志社大学卒業。1960年、弟3人とSF同人誌〈NULL〉を創刊。この雑誌が江戸川乱歩に認められ「お助け」が〈宝石〉に転載される。1965年、処女作品集『東海道戦争』を刊行。
1981年『虚人たち』で泉鏡花文学賞、1987年『夢の木坂分岐点』で谷崎潤一郎賞、1989(平成元)年「ヨッパ谷への降下」で川端康成文学賞、1992年『朝のガスパール』で日本SF大賞を受賞。1997年、パゾリーニ賞を受賞。
他に『家族八景』『邪眼鳥』『敵』『銀齢の果て』『ダンシング・ヴァニティ』など著書多数。1996年12月、3年3カ月に及んだ断筆を解除。2000年『わたしのグランパ』で読売文学賞を受賞。
■絵:永井豪(ながい・ごう)さん
マンガ家。1945(昭和20)年生まれ、石川県輪島市出身。石ノ森章太郎さんのアシスタントを経て、1968年〈ぼくら〉(講談社)にて「目明しポリ吉」でデビュー。同年〈少年ジャンプ〉(集英社)にて「ハレンチ学園」の連載を開始。社会現象にまで発展した。
1969年にダイナミックプロダクションを設立。以降、アニメの企画、原作にも携わるようになる。1972年にはマンガ連載と並行して『デビルマン』がアニメ化。後世の漫画家たちにも大きな影響を与えた。その後も『マジンガーZ』『ドロロンえん魔くん』『キューティーハニー』『バイオレンスジャック』などヒットを連発。1980年『凄ノ王』で第4回講談社漫画賞を受賞。2019年、フランス政府から芸術文化勲章シュヴァリエを贈られる。
三丁目が戦争です 筒井康隆 (著), 永井豪 (イラスト) |
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