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【第55回大宅壮一ノンフィクション賞】春日太一さん『鬼の筆 戦後最大の脚本家・橋本忍の栄光と挫折』が受賞

日本文学振興会は5月16日、第55回大宅壮一ノンフィクション賞(大宅賞)の受賞作を発表しました。

 

第55回大宅壮一ノンフィクション賞が決定!

4月に発表された候補作を対象に、第55回大宅壮一ノンフィクション賞の選考委員会が5月15日に開催され、次の通り受賞作が決定しました。

 
<第55回大宅壮一ノンフィクション賞 受賞作品

春日太一(かすが・たいち)さん
『鬼の筆 戦後最大の脚本家・橋本忍の栄光と挫折』(文藝春秋)

 
受賞者の春日太一さんは、1977年生まれ。日本大学大学院博士後期課程修了(芸術学専攻)。大学院在学時より時代劇を中心に映画スタッフの取材を開始。2006年『時代劇マガジン』への寄稿を皮切りに、本格的な執筆活動入り。『天才 勝新太郎』(2010年、文春新書)で第42回大宅壮一ノンフィクション賞候補、第9回新潮ドキュメント賞候補に。

 
選考委員は、梯久美子さん、後藤正治さん、佐藤優さん、出口治明さん、森健さん。

 
また、今回の候補作は以下の4作品でした。

【第54回大宅壮一ノンフィクション賞候補作】
◎石川結貴さん『家で死ぬということ ひとり暮らしの親を看取るまで』(文藝春秋)
◎春日太一さん『鬼の筆 戦後最大の脚本家・橋本忍の栄光と挫折』(文藝春秋)
◎古川英治さん『ウクライナ・ダイアリー 不屈の民の記録』(KADOKAWA)
◎森合正範さん『怪物に出会った日 井上尚弥と闘うということ』(講談社)

 

受賞者・春日太一さんの受賞コメント&プロフィール

【受賞コメント】

「12年の歳月をかけた一冊を高く評価していただき、光栄に存じます。
また、取材・制作にご協力くださった皆さまと歴代の編集者の皆さまに、心より御礼申し上げます。
映画関連の書籍はなかなか厳しい状況にありますが、今回の受賞が業界全体の起爆剤になることを切に願います。」

 
<プロフィール>

1977年生まれ。日本大学大学院博士後期課程修了(芸術学専攻)。大学院在学時より時代劇を中心に映画スタッフの取材を開始。2006年『時代劇マガジン』への寄稿を皮切りに、本格的な執筆活動に入る。

〔作品〕
『時代劇は死なず! 京都太秦の「職人」たち』(2008年、集英社新書)、『天才 勝新太郎』(2010年、文春新書=第42回大宅壮一ノンフィクション賞候補、第9回新潮ドキュメント賞候補)、『あかんやつら 東映京都撮影所血風録』(2013年、文藝春秋)、『鬼才 五社英雄の生涯』(2016年、文春新書)、『すべての道は役者に通ず』(2018年、小学館)、『時代劇入門』(2020年、角川新書)、『大河ドラマの黄金時代』(2021年、NHK出版新書)など。

 

大宅壮一ノンフィクション賞について

大宅壮一ノンフィクション賞は、ジャーナリスト・大宅壮一さん(明治33年~昭和45年)の業績を記念して1970年に創設。各年の優れたノンフィクション作品を表彰する文学賞です。

公益財団法人日本文学振興会が主催し、株式会社文藝春秋が運営。前年1月1日から12月31日までに発表された、個人の筆者(共著を含む)によるルポルタージュ・内幕もの・旅行記・伝記・戦記・ドキュメンタリー等のノンフィクション作品全般を対象とします。

なお、同賞は2017年より「大宅壮一メモリアル日本ノンフィクション大賞」に名称を変更して開催されていましたが、2019年より名称を元の「大宅壮一ノンフィクション賞」に戻しています。

 

鬼の筆 戦後最大の脚本家・橋本忍の栄光と挫折
春日 太一 (著)

”全身脚本家”驚愕の真実!
『羅生門』、『七人の侍』、『私は貝になりたい』、『白い巨塔』、『日本のいちばん長い日』、『日本沈没』、『砂の器』、『八甲田山』、『八つ墓村』、『幻の湖』など、歴史的傑作、怪作のシナリオを生み出した、日本を代表する脚本家・橋本忍の決定版評伝。
著者が生前に行った十数時間にわたるインタビューと、関係者への取材、創作ノートをはじめ遺族から譲り受けた膨大な資料をもとに、その破天荒な映画人の「真実」に迫る。全480ページ

 
【関連】
大宅壮一ノンフィクション賞|日本文学振興会
鬼の筆 | 立ち読み | 文藝春秋BOOKS

 


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