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『文藝春秋』三月特別号は九段理江さん「第170回芥川賞」受賞作『東京都同情塔』を全文掲載 、九段さんインタビュー記事や選考委員の選評も

文藝春秋は、『文藝春秋』三月特別号を2月9日に発売しました。同誌では、1月17日に開催された「第170回芥川龍之介賞選考会」(築地「新喜楽」にて)において、同賞を受賞した九段理江さんの『東京都同情塔』が全文掲載されます。

また、九段さんのインタビュー記事「趣味の筋トレは三島由紀夫がきっかけです」や、選考委員である小川洋子さん、島田雅彦さん、松浦寿輝さん、山田詠美さん、平野啓一郎さん、奥泉光さん、吉田修一さん、川上弘美さん、堀江敏幸さんによる選評も掲載されています。

 

編集長・鈴木康介さんのコメント

1月の芥川賞選考会では『東京都同情塔』が圧倒的な評価を集めました。主人公は新宿御苑に監獄タワーを建てるプロジェクトを射止めた建築家の牧名沙羅37歳。彼女の心の声を聴き、寄り添うのは年下の恋人拓人。なぜ東京の中心に刑務所なのか? なぜ「同情塔」なのか。作品は沙羅の心の内を描きながら、現代社会への批判ともなっています。ぜひお読みください。

 

『文藝春秋』三月特別号の主な内容

第170回 芥川賞発表 受賞作全文掲載
◎東京都同情塔 九段理江
◎受賞者インタビュー「趣味の筋トレは三島由紀夫がきっかけです」
◎選評:小川洋子 島田雅彦 松浦寿輝 山田詠美 平野啓一郎 奥泉光 吉田修一 川上弘美 堀江敏幸

 
【「派閥とカネ」 本音で語る】
萩生田光一×加藤勝信×武田良太
「政治に金はかかるもの」──3人のキーマンが裏金問題の核心を明かす
◎派閥解消で糠喜び 茂木の一寸先は闇 赤坂太郎

【AIは脅威か、それとも恩恵か】
◎小説家vs.AI 小川哲
◎AIは落ちこぼれを救う 落合陽一×藤井輝夫×金出武雄

◎大阪万博のデタラメ発注を暴く 森功
◎角栄が夢の跡「目白御殿」炎上 森健
◎JAL乗務員 緊迫の証言──羽田衝突事故の死角 前編 柳田邦男
◎危機説 楽天・三木谷会長 反省の弁 聞き手 大西康之
◎ウクライナ敗北のXデー 小泉悠×東野篤子×長谷川雄之×廣瀬陽子
◎日本の近現代史を訂正していこう 御厨貴×東浩紀
◎松本人志は裸の王様だったのか 鈴木涼美×三浦瑠麗
◎「性」は選ぶものではない 長谷川眞理子
◎弟は父の性虐待で死んだ 秋山千佳

◎【画期的新説】邪馬台はヤマトである 桃崎有一郎
◎【三回忌を迎えて】父慎太郎を作った人と言葉 石原延啓

etc

 

文藝春秋3月号(3月特別号)
文藝春秋 (編集)

東京都同情塔
九段 理江 (著)

第170回芥川賞受賞作!
日本人の欺瞞をユーモラスに描いた現代版「バベルの塔」

ザハの国立競技場が完成し、寛容論が浸透したもう一つの日本で、新しい刑務所「シンパシータワートーキョー」が建てられることに。犯罪者に寛容になれない建築家・牧名沙羅は、仕事と信条の乖離に苦悩しながらパワフルに未来を追求する。ゆるふわな言葉と、実のない正義の関係を豊かなフロウで暴く、生成AI時代の預言の書。

 


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