凶悪犯罪に切り込み、身元不明遺体に名前を見つける”一般の人たち”を追ったノンフィクション『未解決殺人クラブ』が刊行
凶悪犯罪に切り込み、身元不明遺体に名前を見つける”一般の人たち”を追ったノンフィクション、ニコラ・ストウさん著『未解決殺人クラブ 市民探偵たちの執念と正義の実録集』(訳:村井理子さん)が大和書房より刊行されました。
人生をかけて未解決事件を追った、市民探偵たちの手に汗握るノンフィクション
アメリカには下記のような、「市民探偵」が多くいます。
◎40年逃げ続けた「黄金州の殺人鬼」を追い詰めた作家
◎娘を殺したギャングをSNSの偽アカウントで騙して捕らえた母親
◎身元不明遺体の頭蓋骨から似顔絵を描き、何百枚もの写真から見つけた会計士
◎仕事から帰宅し、家事を終えると夜な夜なコンピュータの前に座り捜査をする手芸店店員
◎猫をいじめる動画をネットに上げた犯人を、その動画の背景から割り出そうとするアナリスト
本書は、実際に起きたいくつもの事件とそれを解決した市民探偵たちへの取材から、あまり知られることのない彼らの正義と執念を描いた一冊。連続殺人鬼に遭遇した人の証言など、手に汗握るスリリングな面もあります。
どの市民探偵も、未解決事件に関心を抱くようになった個人的経験を持ち、調査する事件からも人生を変えさせられるほど大きな影響を受けています。
Netflix「猫いじめに断固NO!:虐待動画の犯人を追え」「なぜ殺したの?」、映画「ザ・スレッド」など映像化された事件も掲載。
本書の目次
1 なぜ彼女を殺したの?
2 世界初のサイバー探偵
3 私の初めての「事件解決」
4 Web探偵
5 マザー・ロード
6 捉えられた黄金州の殺人鬼
7 フォーエバー・ヤング
8 すべては殺人からはじまった
9 『猫いじめに断固NO!:虐待動画の犯人を追え』
10 ルカ・マグノッタの仮面を?ぐ
11 バイオインフォマティクス(生物情報学)のロード氏はまさに神
12 探偵がしくじるとき
著者プロフィール
■著者:ニコラ・ストウ(Nicola Stow)さん
ロンドン在住。犯罪を専門に、20年以上ジャーナリストとして活動している。連続殺人犯ピーター・トービンの被害者家族の独占記事に取り組みながら、麻薬組織や小児性愛者組織の内情を暴き、金融危機の最中にHBOSの銀行家たちが30万ポンドのジャンケットを楽しんでいたと潜入取材で明らかにした。ゴーストライターとしても活動し、多くのベストセラーを出している。
■訳者:村井理子(むらい・りこ)さん
翻訳家・エッセイスト。1970年生まれ、静岡県出身。滋賀県在住。訳書に『ゼロからトースターを作ってみた結果』(新潮文庫)、『黄金州の殺人鬼』『捕食者』(亜紀書房)、『メイドの手帖』(双葉社)、『エデュケーション』(ハヤカワ文庫)など。著書に『ブッシュ妄言録』(二見文庫)、『村井さんちの生活』(新潮社)、『実母と義母』(集英社)、『兄の終い』『全員悪人』(CCCメディアハウス)、『ハリー、大きな幸せ』『家族』(亜紀書房)など。
未解決殺人クラブ~市民探偵たちの執念と正義の実録集 ニコラ・ストウ (著), 村井理子 (翻訳) |
◆三宅玲子さん〈リアル書店の現在地を考える〉ノンフィクション『本屋のない人生なんて』が刊行 | 本のページ
◆娘の心臓に残された時間はたった10年――清武英利さんノンフィクション『アトムの心臓 「ディア・ファミリー」23年間の記録』が刊行 大泉洋さん主演で映画化も | 本のページ
◆五木寛之さん「人生のレシピ」シリーズ第8弾『異国文化の楽しみ方・味わい方』が刊行 | 本のページ
◆巨大スーパーで販売される大量の国産ウナギは、どこから来るのか――保坂祐希さん『偽鰻』が刊行 | 本のページ