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スズキナオさんエッセイ『思い出せない思い出たちが僕らを家族にしてくれる』が刊行

「小説新潮」の人気連載エッセイを書籍化した、スズキナオさん著『思い出せない思い出たちが僕らを家族にしてくれる』が新潮社より刊行されました。

 

ずっと一緒にいるのに、いちばんわからない。それでも大好きだから、家族って不思議だ――。

ユニークな視点から日常を異化することに定評のあるスズキナオさんが今回とりあげるのは、家族。妻と子から始まり、双方の両親、そしてその祖父母とファミリーツリーをさかのぼって話を聞いていくうちに、知らなかったエピソードを知り、失われていた記憶がよみがえってきます。スズキ家の記憶が読者の記憶とシンクロする、やさしさ満点のファミリーエッセイです。

 
<本書の読み所>

ある時、著者のスズキさんは「自分は家族と仲はいいけれど、知らないことも沢山ある」と気づきます。
そこから、実家で鍋をつつきながら、立ち飲み屋で一杯飲みながら、夫婦の思い出の場所で、ふと尋ねてみます。
「あの時ってさ……」。読めば誰もが「あっ、我が家にも同じような思い出がある!」「あの時、私が感じていたことと一緒だ!」と共感を覚え、暖かい気もちになれる一冊です。

 
【書籍内容紹介】

朝まで歌い続けた祖父の声、夢でしか会えない祖母の感触、旅の夜に聞いた息子の本音――。どんなに近くに暮らしていても、いちばん分からない。だから尋ねてみた。「あの時ってさ……」。知れば知るほど、もっと大好きになるから、家族って不思議だ。

 

本書の目次

まえがき

1 いつの間にか引き継いでいたわが家の味

2 いつまで経っても慣れないこと

3 旅に出た日が遠くなっても

4 父のへべれけ“酒道”十ヶ条

5 最初で最後の義父との夜

6 ちょっと遠くに住んでいる兄妹たち

7 今日が最後だと思いながら歩いた道

8 街を歩くすべてのお母さんと握手したい

9 オールナイトライブ祖父

10 祖母のかけらを拾い集める

11 世界に一つだけのかめきち

12 いつかあの劇場の近くで

13 旅の夜のインタビュー

14 つくられた家族、つくる家族

15 知らない時間を生きていく人

16 モモがいなくなってしまったこと

17 生まれた時のこと、おぼえてる?

18 目が覚めた時、横におってな

19 カエルを探して山を眺める

20 ちぐはぐなリズムの寝息

あとがき

 

著者プロフィール

スズキナオさんは、1979年生まれ、東京都出身。大阪在住のフリーライター。ウェブサイト「デイリーポータルZ」などを中心に散歩コラムを執筆中。

著書に『深夜高速バスに100回ぐらい乗ってわかったこと』『遅く起きた日曜日にいつもの自分じゃないほうを選ぶ』(以上、スタンド・ブックス)、『関西酒場 のろのろ日記』(ele-king books)、『酒ともやしと横になる私』(シカク出版)、『「それから」の大阪』(集英社新書)など。酒場ライター・パリッコさんとの共著に『椅子さえあればどこでも酒場 チェアリング入門』(ele-king books)などがある。

 

思い出せない思い出たちが僕らを家族にしてくれる
スズキ ナオ (著)

読者のこころの中のあたたかな記憶を呼び起こす、やさしさ満点エッセイ。
朝まで歌い続けた祖父の声、夢でしか会えない祖母の感触、旅の夜に聞いた息子の本音――。どんなに近くに暮らしていても、いちばん分からない。だから尋ねてみた。「あの時ってさ……」。知れば知るほど、もっと大好きになるから、家族って不思議だ。なにげなくて愛おしい記憶のかけらを拾い集めた、20のエピソード。

 


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