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三上幸四郎さん「第69回江戸川乱歩賞」受賞作『蒼天の鳥』が刊行

今年5月に第69回江戸川乱歩賞を受賞した、三上幸四郎さんの歴史ミステリ「蒼天の鳥たち」が書籍化され、『蒼天の鳥』として講談社より刊行されました。

 

歴史に埋もれた鳥たちが、いま羽ばたく。

『蒼天の鳥たち』は、「名探偵コナン」「電脳コイル」「特命係長 只野仁」「特捜9」など数多くのテレビドラマ、アニメを手がけてきたベテラン脚本家の三上幸四郎さんによる、大正期に実在した鳥取出身の女流作家・田中古代子を主人公にした歴史ミステリです。

 
【あらすじ】

大正十三(1924)年七月、鳥取県鳥取市──。
主人公の田中古代子は、女性の地位向上を目指し「新しい女」の潮流を訴える女流作家である。本格的に作家として活動するため、娘の千鳥と内縁の夫・涌島義博の三人で、鳥取から東京に引っ越しをする予定を立てていた。

移住直前のある日、古代子は千鳥と共に、活動写真「兇賊ジゴマ」を観るために鳥取市内の劇場「鳥取座」に向かう。ところが観劇中、場内で火事が発生。取り残された古代子と千鳥が目にしたのは、煙につつまれる舞台上に立つ「本物」の「兇賊ジゴマ」であった。逃げようとする二人の目の前で、ジゴマはひとりの男を刺殺し、逃亡する。命からがら鳥取県気高郡浜村の自宅に逃げ帰った古代子と千鳥であったが、一息つく暇もなく、再び謎の人物に襲われるのだった。

果たしてこの世の中に、本物のジゴマなどいるものだろうか……? 謎は思いがけない事態へと発展していく。
鳥取出身の実在の作家・田中古代子をモデルに、友人の女流作家・尾崎翠や鳥取に流れてきた過激アナキスト集団「露亜党」、関東大震災など、大正期を鮮やかに描く歴史活劇ミステリー!

 

著者プロフィール

著者の三上幸四郎(みかみ・こうしろう)さんは、1967年生まれ、鳥取県米子市出身。慶應義塾大学卒業後、3年間のサラリーマン生活を経て、脚本家に。これまでに「名探偵コナン」「電脳コイル」「特命係長 只野仁」「特捜9」など数多くのテレビドラマ、アニメの脚本を執筆。

2023年「蒼天の鳥たち」(刊行時『蒼天の鳥』に改題)で第69回江戸川乱歩賞を受賞し、小説家デビュー。

 

江戸川乱歩賞について

江戸川乱歩賞は、1954年に江戸川乱歩の寄付を基金として、日本推理作家協会(旧・日本探偵作家クラブ)により、探偵小説を奨励するために制定された公募の文学賞です。長編ミステリー小説(原稿用紙350~550枚)を募集。

 
受賞者には、正賞として江戸川乱歩像が、副賞として賞金500万円が贈られます。
また、講談社とフジテレビが後援しており、受賞作は講談社より刊行され、フジテレビによって映像化されます。

 

蒼天の鳥
三上 幸四郎 (著)

 
【関連】
日本推理作家協会
第69回江戸川乱歩賞記者発表会 – YouTube

 


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