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『暇と退屈の倫理学』をさらに深化!國分功一郎さん『目的への抵抗』が刊行

20万部突破のベストセラー『暇と退屈の倫理学』(新潮文庫)で繰り広げた議論をさらに深化させた、國分功一郎さんの最新刊『目的への抵抗 シリーズ哲学講話』(新潮新書)が新潮社より刊行されました。

 

コロナ危機以降の世界に覚えた違和感の正体は? 現代における哲学の役割とは? 東京大学での白熱講義を収録

本書には、2020年と2022年に東京大学で行われた「講話」を収録。コロナ危機以降の世界に対して覚えた違和感の正体や、現代社会における哲学の役割、目的と自由の関係などについて論じています。

 
ソクラテスやアガンベン、アーレントといった哲学者の議論をふまえながら、消費と贅沢、自由と目的、行政権力と民主主義の相克などを考察。とはいえ「哲学史」についての議論ではないので、その知識は不要です。

あくまでテーマは「いまこの社会に生きる我々が考えるべきこと」について。そのヒントがたっぷりと詰まった一冊となっています。

 
【内容紹介】

自由は目的に抵抗する。そこにこそ人間の自由がある。にもかかわらず我々は「目的」に縛られ、大切なものを見失いつつあるのではないか――。コロナ危機以降の世界に対して覚えた違和感、その正体に哲学者が迫る。ソクラテスやアガンベン、アーレントらの議論をふまえ、消費と贅沢、自由と目的、行政権力と民主主義の相克などを考察、現代社会における哲学の役割を問う。名著『暇と退屈の倫理学』をより深化させた革新的論考。

 
「自由は目的に抵抗する。自由は目的を拒み、目的を逃れ、目的を超える。人間が自由であるための重要な要素の一つは、人間が目的に縛られないことであり、目的に抗するところにこそ人間の自由がある」――。

同書の「はじめに――目的に抗する<自由>」を、WEBマガジン「考える人」にて公開( https://kangaeruhito.jp/trial/756075 )。本書のタイトル「目的への抵抗」に込められた意図などについて、解説しています。

 

著者プロフィール

著者の國分功一郎(こくぶん・こういちろう)さんは、1974年生まれ。千葉県出身。早稲田大学政治経済学部卒業。1997年、東京大学大学院総合文化研究科の修士課程入学。2006年、同博士課程を単位取得退学。博士(学術)。専攻は哲学。

東大大学院に籍を置く間、ストラスブール大学哲学科、パリ第10大学哲学科、社会科学高等研究院科学科(フランス)に留学している。2009年博士論文「スピノザの方法」で学位を得る。高崎経済大学経済学部講師、東京工業大学リベラルアーツ研究教育院教授を経て、現在、東京大学大学院総合文化研究科教授。

『暇と退屈の倫理学』で第2回紀伊國屋じんぶん大賞、『中動態の世界――意志と責任の考古学』で第16回小林秀雄賞第8回紀伊國屋じんぶん大賞を受賞。

他に『スピノザの方法』『ドゥルーズの哲学原理』『来るべき民主主義――小平市都道328号線と近代政治哲学の諸問題』『哲学の先生と人生の話をしよう』『近代政治哲学――自然・主権・行政』『民主主義を直感するために』『スピノザ「エチカ」 2018年12月(100分 de 名著)』『原子力時代における哲学』『はじめてのスピノザ 自由へのエチカ』『スピノザ 読む人の肖像』など。

 

目的への抵抗 (新潮新書)
國分 功一郎 (著)

自由は目的に抵抗する。そこにこそ人間の自由がある。にもかかわらず我々は「目的」に縛られ、大切なものを見失いつつあるのではないか――。コロナ危機以降の世界に対して覚えた違和感、その正体に哲学者が迫る。ソクラテスやアガンベン、アーレントらの議論をふまえ、消費と贅沢、自由と目的、行政権力と民主主義の相克などを考察、現代社会における哲学の役割を問う。名著『暇と退屈の倫理学』をより深化させた革新的論考。

 
【関連】
目的に抗する<自由> | 國分功一郎『目的への抵抗 シリーズ哲学講話』試し読み | 國分功一郎 | 本の試し読み | 考える人 | 新潮社

 


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