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【徳間文庫大賞2023】近藤史恵さん『歌舞伎座の怪紳士』が受賞

全国の目利き書店員が「いまもっとも売りたい徳間文庫の1冊」を選出する「徳間文庫大賞2023」の受賞作が発表されました。

 

「徳間文庫大賞2023」が決定!

今回で9回目となる「徳間文庫大賞2023」は、2021年10月から2022年9月までに刊行された徳間文庫106作品の中から初文庫作品・シリーズ第1巻を対象にして選出されたノミネート作6作品を、全国の有志書店員を中心とする徳間文庫大賞実行委員会の11名の実行委員がすべて読み、アンケートに回答。その結果をもとに、3名の実行委員長が徳間書店会議室で、約2時間にわたる熱い討議を行い、次の通り受賞作が決定しました。

 
<「徳間文庫大賞2023」受賞作品>

近藤史恵(こんどう・ふみえ)さん
『歌舞伎座の怪紳士』(徳間文庫)

 
受賞作品の『歌舞伎座の怪紳士』には、書店員から「鬱屈を抱えた若い女性を主人公にした成長ストーリーは、今こそ読んでほしい作品」「そろそろ外へ出ていいよ、とそっと背中を押してくれる」「この本が、勇気を出して一歩踏み出すきっかけになれば」といった声が寄せられました。幅広い年齢の方におススメの、ハートウォーミングなミステリー作品です。

同書は、6月初旬より、カバー全面を新帯に巻替え、装いも新たに全国書店にて展開予定です。

 

受賞作『歌舞伎座の怪紳士』あらすじ

【あらすじ】

職場でハラスメントを受け、退職した岩居久澄は、心に鬱屈を抱えながら家事手伝いとして過ごす毎日。そんな彼女に、観劇代行のアルバイトが舞い込む。歌舞伎、オペラ、演劇。しだいに芝居の世界に魅了されていく久澄だったが――。

私が行く芝居に、必ずあの「親切な老紳士」がいるのは、なぜ?

 

受賞者プロフィール

受賞者の近藤史恵(こんどう・ふみえ)さんは、1969年生まれ、大阪府出身。1993年に『凍える島』で鮎川哲也賞を受賞し、デビュー。

2008年『サクリファイス』で大藪春彦賞を受賞。『おはようおかえり』『たまごの旅人』『夜の向こうの蛹たち』『ときどき旅に出るカフェ』『スーツケースの半分は』『岩窟姫』『三つの名を持つ犬』など著書多数。「ビストロ・パ・マル」シリーズは、「シェフは名探偵」として2021年5月に連続ドラマ化された。

 

徳間文庫大賞について

徳間文庫大賞は、2015年に全国の書店員を中心に創設された「徳間文庫大賞実行委員会」が主催し、徳間書店が後援。

「優れた文学作品を発表する作家を奨励し、文庫市場の活性化に貢献する」ことを目的に、毎年、1年間に刊行された徳間文庫の中から、優れた作品に贈られる文学賞です。

 
<参考> 歴代大賞受賞作 ※敬称略

【第1回】書下し部門『妖草師』(武内涼)/定番部門『先生のお庭番』(朝井まかて)
【第2回】『生きるぼくら』(原田マハ)
【第3回】『警視庁公安J』(鈴峯紅也)
【第4回】『二年半待て』(新津きよみ)
【第5回】『朽ちないサクラ』(柚月裕子)
【第6回】『痣』(伊岡瞬)
【第7回】『黙過』(下村敦史)
【第8回】『麻倉玲一は信頼できない語り手』(太田忠司)

 

歌舞伎座の怪紳士 (徳間文庫)
近藤史恵 (著)

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ロングセラー『スーツケースの半分は』の著者が贈る極上のミステリー
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祖母の依頼で請け負った観劇代行アルバイト。行く先々で奇妙な出来事が起こり――

職場でハラスメントを受け退職した岩居久澄は、心に鬱屈を抱えながら家事手伝いとして日々を過ごしていた。
そんな彼女に観劇代行のアルバイトが舞い込む。祖母に感想を伝えるだけで五千円くれるという。

歌舞伎、オペラ、演劇。初めての体験に戸惑いながらも、徐々に芝居の世界に魅了され、心が晴れていく久澄だったが――。

私が行く芝居に必ず「親切な老紳士」がいるのは、なぜだろう?

 


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