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幻のデビュー作「花に眩む」を収録!彩瀬まるさん短編集『花に埋もれる』が刊行

イギリスの老舗文芸誌「GRANTA」に掲載された短編「ふるえる」を含む、作家・彩瀬まるさんの最新刊『花に埋もれる』が新潮社より3月17日に刊行されました。

 

イギリス老舗文芸誌「GRANTA」が認めた作家・彩瀬まるさんの新刊『花に埋もれる』 刊行前に海外翻訳も決定!

2010年「女による女のためのR-18文学賞」を受賞しデビューした作家・彩瀬まるさんの最新刊『花に埋もれる』は、これまで単行本に収録されなかった幻のデビュー作「花に眩む」から、イギリスの老舗文芸誌「GRANTA」電子版に掲載された「ふるえる」(英文タイトル “Trembling”)まで6編を収めた短編集です。韓国語版の翻訳もすでに決定するなど、海外でも注目を集めています。

 
【内容紹介】

恋が、私の身体を変えていく

彼氏よりもソファの肌触りを愛する女性。身体から出た美しい石を交わし合う恋人たち。
憧れ、執着、およそ恋に似た感情が幻想を呼び起こし、世界の色さえ変容させる――
イギリスの老舗文芸誌「GRANTA」に掲載された「ふるえる」から、単行本初収録となるR-18文学賞受賞作までを網羅した、著者の原点にして頂点、ベストアルバム的短編集。

 
★「GRANTA」掲載の短編「ふるえる」を期間限定で全文無料公開!
https://www.shinchosha.co.jp/book/331965/preview/

 
<同時代の書き手から寄せられた、感嘆のため息のようなコメント>

◆千早茜さん(作家)
彩瀬さんの『花』を知ったら、世界の視えかたが変わる。

◆倉数茂さん(作家)
どうしてこんなにきれいな指先で、忘れていた気持ちを拾いあげられるのだろう

 
<書評家・大森望さん氏も感嘆!(『波』4月号(3月25日発売)に寄せた書評より)>

官能的でかぐわしく、甘くやさしくやわらかく、それでいてときおりはっとするほど硬く鋭く、不穏な気配を漂わせる。心地よい弛緩と息詰まる緊張。身につまされるリアルな日常と、突拍子もない非日常。彩瀬まるの小説は対極にある二つのものを平然と包み込んで、独特としか言いようのない魅惑的な世界を構築する。

 

発売に際しての著者コメント

デビュー作「花に眩む」を読み返すと、今この瞬間に書いているお話へつながる物語の種がたくさん埋まっていて驚きました。
十四年の間に、ぎこちない種から様々な花が咲きました。デビューから現在まで、彩瀬が「きれい」だと感じたものを集めた花束のような短編集です。受け取ってもらえたらうれしいです。

 

著者プロフィール

著者の彩瀬まる(あやせ・まる)さんは、1986年生まれ、千葉県出身。上智大学文学部卒業。2010年「花に眩む」で第9回「女による女のためのR-18文学賞」読者賞を受賞。

2013年に小説としての初の単行本『あのひとは蜘蛛を潰せない』を上梓。2017年『くちなし』で直木賞候補、2018年同作で第5回高校生直木賞受賞。2021年『新しい星』で直木賞候補。

その他の著書に『骨を彩る』『桜の下で待っている』『やがて海へと届く』『朝が来るまでそばにいる』『草原のサーカス』『かんむり』など。2023年には『花に埋もれる』所収の短編「ふるえる」がイギリスの老舗文芸誌「GRANTA」に掲載、『森があふれる』の英語版が出版されるなど海外でも高い評価を受ける。また小説以外の著書に東日本大震災の被災記『暗い夜、星を数えて――3・11被災鉄道からの脱出――』がある。

 

花に埋もれる
彩瀬 まる (著)

この想いを知ったなら、同じ身体ではいられない。著者の原点にして頂点! 憧れと畏れが幻想を呼び寄せる、緻密で繊細な作品集。「女による女のためのR-18文学賞」受賞作「花に眩む」を含む6篇を収録。

 
【関連】
試し読み | 彩瀬まる 『花に埋もれる』 | 新潮社
Trembling | Maru Ayase | Granta

 


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