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歌手・加藤登紀子さんが語る「ロシアと戦争」――『百万本のバラ物語』が刊行

加藤登紀子さん著『百万本のバラ物語』

加藤登紀子さん著『百万本のバラ物語』

歌手・加藤登紀子さん著『百万本のバラ物語』が光文社より刊行されました。なお、1月29日(日)には紀伊國屋書店新宿本店にてサイン会が開催されます。

 

国境を超えて人の心をつなぐ歌

ラトビアで悲しい子守歌として生まれ、ロシア語のラブソングに翻訳されたのちに、ソ連で大ヒットした「百万本のバラ」。歌手の加藤登紀子さんが日本語訳で40年近く歌い続けるこの歌は、国境を超えて、人の心をつなぐ歌としての運命を生きています。

 
「百万本のバラ」を作った人たちの運命、どこかでこの歌をうたっているはずの人の今――果てしない世界の放浪者のように、とぼとぼと、したたかに生き続けているこの歌を改めて見つめてみると、そこには大きな歴史に翻弄されようとも、なんとか生きてきた一人一人の物語がありました。

 
ロシアとウクライナをはじめとする周辺国、そして加藤登紀子さんが生まれた満州(中国東北部)のハルビン……そこに生きる人、そこを追われた人たちとの出会いを、1本ずつバラを束ねていくように、自身の歌と人生とともにつづります。

 
《ここに書いたのは、私が巡り合うことになった、「はみだし者たち」の物語だ、と思ってください。
「百万本のバラ」に込められた無限大の愛は、壮大な失恋です。でも果たされぬ恋だからこそ生き続けるのです。
敗れることを怖れず、夢を抱き続ける勇気。
この歌を生み出したすべての人に、この歌を愛したすべての人に、どんな時も共に生きていると伝えたくて、この本を書きました。
どんな時も、今生きているあなたが主人公であり、希望です》
(プロローグより)

 
<作家・元外務省主任分析官 佐藤優さん 推薦!>

「歌に国境はない。ウクライナ戦争下でもウクライナ、ロシア両国で愛され、歌われる「百万本のバラ」が人々の心を変える日が来る。」

 

本書の目次

プロローグ

第一章 「百万本のバラ」の運命
「百万本のバラ」との出会い/ソ連の崩壊/ラトビアの子守唄 として生まれた/無限大の愛の歌

第二章 ハルビンというルーツ
ハルビン学院/新婚生活/登紀子の誕生/戦争という日常

第三章 敗戦の青空
難民となって/ソ連の略奪/中国は内戦中/ハルビンとの別れ/極限の旅

第四章 スンガリー物語
スンガリー開店/ニコライ堂の結婚式/母とうたった「モスククワ郊外の夕べ」/ウオッカで20歳の乾杯

第五章 無頼の青春
トロツキストと呼ばれた若者たち/鉄のカーテンを揺らすもの/ナホトカ航路/それはチェコ侵入の日/悲しき天使

第六章 音楽に祖国を求めて
ハルビン音楽祭/「イマジン」の原点/ホテル・アドリアーノ/父の死

第七章 聖地を歩く
チェルノブイリへの旅/バルト海の美しい街/テロに揺れたパリ公演

第八章 果てなき大地の上に
母の死/ドン川のほとりの街/サハリンへの旅/ハルビンで75歳の誕生日/果てなき大地の上に

エピローグ

 

著者プロフィール

著者の加藤登紀子(かとう・ときこ)さんは1943年、中国東北部ハルビン市に生まれる。1965年、第2回アマチュアシャンソンコンクールで優勝し、歌手デビュー。翌年に「赤い風船」で日本レコード大賞新人賞、1969年に「ひとり寝の子守唄」で、1971年に「知床旅情」で日本レコード大賞歌唱賞を受賞。「愛のくらし」「百万本のバラ」「時には昔の話を」「難破船」などヒット曲多数。

著書に『青い月のバラード』『運命の歌のジグソーパズル』『哲さんの声が聞こえる』などがある。

 

『百万本のバラ物語』刊行記念サイン会 開催概要

■日時:2023年1月29日(日)14:00~
※参加整理券番号によって集合時間が異なります

■会場:紀伊國屋書店 新宿本店9階 イベントスペース

■参加方法
◎店頭配布:紀伊國屋書店 新宿本店2階文学書売場にて、対象書籍『百万本のバラ物語』をご購入のうえ、レジにて整理券をお受け取りください。
◎電話予約:紀伊國屋書店 新宿本店・2階文学書売場、直通電話番号(TEL:03-3354-5702〔営業時間 10:30~20:30〕)で予約が可能です。
※ご予約の方はイベント当日集合時間までに、2階レジカウンターにて対象書籍『百万本のバラ物語』をご購入のうえ、整理券をお受け取りください。

★詳細:https://store.kinokuniya.co.jp/event/1671008095/

 

※以下はAmazonへのリンクです。

百万本のバラ物語
加藤登紀子 (著)

 
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