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麻布競馬場さんTwitter文学『この部屋から東京タワーは永遠に見えない』が刊行

麻布競馬場さん著『この部屋から東京タワーは永遠に見えない』

麻布競馬場さん著『この部屋から東京タワーは永遠に見えない』

麻布競馬場さん著『この部屋から東京タワーは永遠に見えない』が集英社より9月5日(月)に刊行されます。ネット書店での予約開始直後から、予約注文が殺到したため、集英社は発売前に増刷を決定しました。

 

小説家・書店員も絶賛! 凄まじい反響を呼んだ虚無と諦念のショートストーリー集

著者の「麻布競馬場」さんは、Twitterのツリー形式で小説を投稿する匿名アカウントです。2022年3月26日に投稿した「卒業式の日に教師が生徒に語りかける、自身の惨めな人生の話」は凄まじい反響を巻き起こし、ツリー全体で40万以上のイイネを獲得しました。

 
麻布競馬場さんのこれまでのツイート等の中から、傑作を選り抜き、更に書き下ろしを加えて一冊にまとめたのが『この部屋から東京タワーは永遠に見えない』です。

既にゲラを読んだ小説家や書店員から絶賛のコメントが届いています。

 
【推薦コメント】

「面白すぎて嫉妬した。俺には絶対に書けない。」
――新庄耕さん(作家/『狭小邸宅』『地面師たち』)

「憐れみや憧れ狂おしい妬みが粒子のように人の身体の中に流れて漉された文章がとにかく美しい。自身ではどうしようもない手垢にまみれた感情が、著者の物語にかかるとこんなにも甘く切なく棄てきれない大事なものになるとは知らなかった。傑作必読。」
――山本亮さん(大盛堂書店)

 
【内容紹介】

東京に来なかったほうが幸せだった?
Twitterで凄まじい反響を呼んだ、虚無と諦念のショートストーリー集。

 
「3年4組のみんな、高校卒業おめでとう。最後に先生から話をします。大型チェーン店と閉塞感のほかに何もない国道沿いのこの街を捨てて東京に出て、早稲田大学の教育学部からメーカーに入って、僻地の工場勤務でうつになって、かつて唾を吐きかけたこの街に逃げるように戻ってきた先生の、あまりに惨めな人生の話をします。」(「3年4組のみんなへ」より)

「『30までお互い独身だったら結婚しよw』。三田のさくら水産での何てことのない飲み会で彼が言ったその言葉は、勢いで入れたタトゥーみたいに、恥ずかしいことに今でも私の心にへばりついています。今日は、彼と、彼の奥さんと、二人の3歳の娘の新居である流山おおたかの森に向かっています。」(「30まで独身だったら結婚しよ」より)

「私、カッパ見たことあるんですよ。それも二回。本当ですよ。桃を持って橋を渡ると出るんです。地元で一回、あと麻布十番で。本当ですよ。川面から、顔をニュッと目のところまで突き出して、その目で、東京にしがみつくために嘘をつき、人を騙す私を、何も言わず、でも責めるようにじっと見るんですよ。」(「カッパを見たことがあるんです」より)

14万イイネに達したツイートの改題「3年4組のみんなへ」をはじめ、書き下ろしを含む20の「Twitter文学」を収録。

 

本書の目次

・3年4組のみんなへ
・30まで独身だったら結婚しよ
・2802号室
・青山のアクアパッツァ
・真面目な真也くんの話
・森から飛び出たウサギ
・僕の才能
・ウユニ塩湖で人生変わった(笑)
・高円寺の若者たち
・大阪へ
・大阪から
・お母さん誕生日おめでとう
・Wakatteをクローズします
・吾輩はココちゃんである
・うつくしい家
・希望
・この部屋から東京タワーは永遠に見えない
・カッパを見たことがあるんです
・東京クソ街図鑑
・すべてをお話しします

 

著者プロフィール

著者の麻布競馬場(あざぶけいばじょう)さんは、1991年生まれ。

(著者アイコン/イラスト:岡村優太さん)

(著者アイコン/イラスト:岡村優太さん)

 

 


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