岩井圭也さん〈サイエンス×ミステリ〉小説『最後の鑑定人』が刊行
『永遠についての証明』『水よ踊れ』で注目を集める岩井圭也さんの最新小説『最後の鑑定人』がKADOKAWAより刊行されました。
元・科捜研の凄腕が不可解な事件を科学で解き明かす!
<あらすじ>
「科学は嘘をつかない。嘘をつくのは、いつだって人間です」
科捜研のエースとして「彼に鑑定できない証拠物なら他の誰にも鑑定できない」と言わしめた男・土門誠。ある事件をきっかけに科捜研を辞めた土門は、民間の鑑定所を開設する。
無駄を嫌い、余計な話は一切しないという奇人ながら、その群を抜いた能力により持ち込まれる不可解な事件を実験データから読み解く。科学鑑定が暴くものは、事件の真相か、人間の心か。圧巻のエンターテインメント!
【収録作】
遺された痕/愚者の炎/死人に訊け/風化した夜
◆遺された痕――殺人事件の容疑者を調べた二種のDNA 鑑定書が持ち込まれる。一方は容疑者が犯人であることを示し、他方は彼が犯人でないことを明らかにしていた。
◆愚者の炎――技能実習生として縫製工場で働く七人のベトナム人が住む家から火の手が上がる。犯人は住民の一人で、出火直後に自ら通報してきた。完全黙秘を貫く彼の動機とは。
◆死人に訊け――海から引き揚げられた自動車に白骨遺体が見つかる。警察の依頼を受けた土門は、停滞する捜査を進展させ、さらに手掛かりを得るため科警研を巻き込むが……。
◆風化した夜――亡くなった娘の遺品鑑定を受けた土門は、いつになく動揺する。娘の葉留佳は元刑事で、科捜研時代の土門も関わった「ある事件」の後に、警察を退職していた。
※上記4作のほかに、書籍のオビに印刷された二次元コードから未収録短篇「見えない引き金」を2023年7月31日(月)まで公開。電子版には特典として収録されます。
著者プロフィール
著者の岩井圭也(いわい・けいや)さんは、1987年生まれ、大阪府出身。現在は神奈川県在住。北海道大学大学院脳学院修了。2018 年「永遠についての証明」で第9回野性時代フロンティア文学賞を受賞。
その他の著書に『夏の陰』『プリズン・ドクター』『文身』『水よ踊れ』『この夜が明ければ』『竜血の山』『生者のポエトリー』がある。
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