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水上勉さん『土を喰う日々 ―わが精進十二ヵ月―』が27万部に到達! 沢田研二さんの映画化帯で10年分の部数を直近9カ月で達成

水上勉さん著『土を喰う日々 ―わが精進十二ヵ月―』(新潮文庫)

水上勉さん著『土を喰う日々 ―わが精進十二ヵ月―』(新潮文庫)

水上勉さん著『土を喰う日々 ―わが精進十二ヵ月―』(新潮文庫)の重版が決定し、累計発行部数は27万部に到達しました。

 

沢田研二さんの映画化帯で注目!9カ月で増刷6回!

文庫版刊行から40年。
水上勉さんの『土を喰う日々 ―わが精進十二ヵ月―』は、もともと堅調に増刷を重ねていた名著で、現在35刷。
特に直近6回の増刷はこの9カ月間になされました。2万8千部。これは本書の10年分の売れ行きです。急激に売れ始めたのは、沢田研二さんの写真入りの帯が巻かれてからです。

 
『土を喰う日々 ―わが精進十二ヵ月―』は、水上勉さんが婦人雑誌『ミセス』(文化出版局)1978年1月号から12月号まで連載したエッセイで、仕事場のあった軽井沢での一年間、山荘脇の畑で四季折々に採れる食物を最小限の手をかけて調理して食べる日々をつづったものです。

水上勉さんは、少年期、禅寺で過ごした期間があり、その時に習い覚えた精進料理の調理法で自ら料理しました。少年僧として、和尚に「畑に相談して」ないところから絞り出すように、食材を掘り、集め、焼き、煮、蒸して供した日々が背景にあります。土と四季がはぐくんだ命をいただくという清廉な日々が達意の名文で描かれます。

 
今秋11月11日、本書で描かれた1年が映画化され全国公開されます。
監督は中江裕司さん、制作プロダクションは、オフィス・シロウズ、配給は日活。
そして、主演が沢田研二さん。

10年分の売り上げをわずか9カ月で記録させた、「帯」というのが、この沢田研二さんのスチール写真の入ったものだったのです。

 
2021年10月20日、本書30刷の帯に初めて、沢田研二さんの写真の入った帯が巻かれるや否や、

2021年11月15日、31刷
2021年12月10日、32刷
2022年4月4日、33刷
2022年6月9日、34刷
2022年7月7日、35刷

と6回も増刷がかかりました。

 
それまでは、39年間29刷ですから、13年で増刷10回弱のペースです。直近の10年は7回の、直近20年で12回の増刷といったペースでした。つまり10年間の売り上げを、この9カ月でたたき出したことになります。

 
沢田研二さんといえば、グループサウンズブームを牽引したザ・タイガース(1967―71年)のボーカルとして一世を風靡。その後も歌手、俳優として活躍されています。沢田さんを熱く応援する世代と本書が描く四季や自然との豊かな共生がちょうど響き合ったのだと思われます。

 
<書籍内容>

著者は少年の頃、京都の禅寺で精進料理のつくり方を教えられた。畑で育てた季節の野菜を材料にして心のこもった惣菜をつくる――本書は、そうした昔の体験をもとに、著者自らが包丁を持ち、一年にわたって様様な料理を工夫してみせた、貴重なクッキング・ブックである。と同時に、香ばしい土の匂いを忘れてしまった日本人の食生活の荒廃を悲しむ、異色の味覚エッセイでもある――。

 

著者プロフィール

著者の水上勉(みずかみ・つとむ)さんは、1960年に『雁の寺』で直木賞を受賞した人気作家で、『宇野浩二伝』(1971年、菊池寛賞)、『一休』(1975年、谷崎潤一郎賞)、『良寛』(1983年、毎日芸術賞)といった評伝文学で他の追随を許さぬ文名を築きながらも、『金閣炎上』では、実際の事件を文学に昇華、『飢餓海峡』では社会派ミステリの金字塔を打ち立てます。

一方で、『ブンナよ、木からおりてこい』という永く読み継がれる児童文学の傑作を発表し、『寺泊(てらどまり)』(1977年、川端康成文学賞)は日本文学史上に燦然と輝く切れ味の鋭い滋味豊かな名短編と激賞されています。直木賞受賞の作家ながら、芥川賞の選考委員も務めました。

 

 


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